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変態女装小説「夜蟲4」

2012/12/02 Sun 00:00

夜蟲2




 薄暗い公園を二人並んで歩きました。
 男が言うように、この公園には誰もいませんでした。
 ホームレスと野良猫と得体の知れない夜蟲しかいませんでした。

 その公園には公衆便所が二つあるらしく、男いわく、『ひとつは正常者用でもうひとつは異常者用』という事でした。
 もちろん僕は、公園の奥で雑草に埋もれている異常者用の公衆便所へと連行されたわけですが、そこには正常者を寄せ付けまいとする『陰のパワー』がメラメラと漂っていたのでした。

「昔はみんながこの便所を使ってたんだけどね、あっちに新しい便所ができてからはこっちの裏の便所は誰も使わなくなっちゃったんだ。だから今ではここはホームレスと変質者と不良少年の溜まり場だよ」

 そう言いながら歩く男の後についてその公衆便所に入りました。
 薄暗い蛍光灯とポタポタと水が漏れる壊れた水道。壁には卑猥な落書きが書き巡らされ、食べ残しのコンビニ弁当といった不釣り合いなゴミがそこら中に散らかっていました。
 それらのゴミには、使用済みのコンドームや女性の下着やエロ本といった卑猥度の高いスパイスがしっかりと効いていました。尚かつ、極めつけには、『ここで寝泊まりしたり猥褻な行為をしますと条例により罰せられます』という役所の張り紙がでかでかと張られ、その危険な雰囲気を更に濃厚なものへと演出していたのでした。

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 それらはまさに『陰のパワー』でした。
 そこには、綺麗な場所では落ち着かないという、まるでゴキブリのような陰を背負った者達を引きつけるパワーがギラギラと漲っていました。
 ここは、決して僕のようなエリートが来る場所ではありません。僕のようなエリートにはリスキーすぎる場所なのです。
 しかし、僕にはもう一人の僕がいます。エリート銀行員という僕とは別に、変態性欲者というもう一人の僕が潜んでいるのです。
 そんなもう一人の僕には、この場所が楽園に見えました。
 このギラギラと漲る『陰のパワー』に刺激されたもう一人の僕は、狂った脳汁をダラダラと垂らしながら、今までにない『淫のパワー』を放出していたのでした。

 男は、一番奥の個室に入って行きました。
 僕もその後について個室に入ります。
 狭い個室には、酷く汚れた洋式便器がポツンとありました。まるで外国の収容所の便器のように不気味です。
 男はドアを閉めました。
 そのドアには、不気味で卑猥なイラストが書かれており、それがそこに立ちすくむ僕に迫ってきました。

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「さて……どうすればいいのかな?」

 背後で男が呟きました。男はその汚れた便座に腰を下ろしているらしく、その声は僕の尻の辺りから聞こえてきました。
 僕はゴクリと唾を飲み込みながら、目の前の卑猥なイラストをジッと見つめていました。男がペニスから飛び出す液体を飲んでいるそのイラストは、まるで僕に暗示をかけているようでした。

「飲ませて……下さい……」

 そんな言葉が勝手に僕の口から漏れました。

「飲ませてって……何を?……」

 男は動揺しているようでした。

「精液を……」

 僕がそう呟くと、男は「どうすればいいのかわからないから教えてよ……」と言いながら、カチャカチャとベルトの金具の音を鳴らしたのでした。

 恐る恐る振り向くと、既に男はズボン下し、便座に座っていました。男の股間には、皮を被った陰茎が陰毛の中でだらりと首をもたげていました。
 それを目にした瞬間、カッと頭に血が上りました。ムラムラと熱いものが胸に込み上げ、ミニスカートの中で勃起したペニスがビクンと跳ね上がりました。

「触っても……いいですか……」

 僕はそう呟きながら、男が座る便座の前に静かにしゃがみました。

「そりぁ、まぁ、高いお金貰ってますから、お好きなようにどうぞ」

 そう戯けながら言う男は、僕を見下ろしながらニヤニヤと笑ったのでした。

 恐る恐るそこに手を伸ばすと、男はそれを突き出すようにして腰を上げました。半分皮をかむったペニスはカブトムシの幼虫のようでした。
 それをそっと左の手の平に包み込みました。いつも触れている温かい柔らかさが手の平に広がり、まるで自分のモノに触っているような不思議な感覚に襲われました。
 それを優しく握ったまま、指先でぐにぐにと弄びました。男は「なんか変な気分だな」と照れくさそうに笑いながら、僕のしゃがんだ股間をジッと見ていたのでした。

 しばらくそうしておりますと、ペニスの筋肉が次第にコリコリと硬くなってきました。
 半立ちのペニスを左手に握ったまま、皮に包まれた亀頭の先を右手の人差し指でなぞると、尿道に微かな滑りを感じました。
 そんな尿道を指腹で集中的に擦っておりますと、そこから我慢汁が次から次へと溢れ出し、ぴちゅぴちゅっといういやらしい音が響き始めました。
「へへへへ」っと恥ずかしそうに笑う男。
 そんな男からソッと顔を背けた僕は、まるでリップクリームを塗るようにしてその我慢汁を唇に塗り込むと、そのヌルヌル感と包茎特有のイカ臭を確認したのでした。
 
 この皮の中にはさぞかし恥垢が溜まっている事だろうと思いながらそれを弄っておりますと、不意に僕の背中に冷たいものがゾクっと走りました。
 今から僕はこれを口に含むのです。この皮の中には、男の汗と小便の残り汁がムンムンと醗酵しているのです。そのドロドロとしたイカ臭い恥垢を、僕は今から舐めて味わって飲み込むのです。
 そう考えていますと、そのゾッとした感覚が何ともいえない興奮へと変わってきました。
 そもそも僕は、女装した自分の姿にうっとりするというナルシストタイプではなく、女装したもう一人の自分をとことん蔑んでやりたいと思っている、そんな女装変態でした。
 非常にマゾ的要素の強い僕は、女装した上での被虐願望やレイプ願望を常に抱いており、見知らぬ男に罵られ、乱暴され、そして無惨に犯されるもう一人の自分を常に頭に描いていたのです。
 ですから、この場所は僕にとっては最高のシチュエーションでしたし、そしてこの恥垢臭い包茎ペニスも背筋がゾッとするほどに興奮させてくれる刺激物なのでした。

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 そんな包茎ペニスは、醜い形のまま硬くなっていました。
 皮の先から顔を出す亀頭は少年のように赤く、膿のように臭い汁を垂らしてはテラテラと輝いておりました。
 男の太ももにソッと手を置き、ゆっくりと股間に顔を近づけると、そのほんの少しだけ顔を出している赤い部分をチロッと舐めました。
 一瞬男は腰を引き、不安定な便座がガコッと音を立てました。
 男は「男に舐められるなんて、やっぱり抵抗感じるなぁ」と顔を歪めながら笑っておりましたが、しかし、そこから滴る膿汁は、明らかに彼が性的興奮している事をまざまざと物語っていたのでした。

 コリコリと硬い肉の棒に頬擦りしました。
 竿を摘んだ指をゆっくりと上下に動かしながら股間に顔を埋め、便器に向かって垂れ下がる睾丸をチロチロと舐めました。
 さすが一日中運転席に座りっぱなしなだけあり、男の睾丸や股関節から酸っぱい汗の匂いがムンムンと漂っていました。
 その匂いに増して便器から涌き上がって来る糞尿の香りが凄まじく、僕はそんな魑魅魍魎とした匂いに翻弄されながら、激しく欲情していたのでした。

 ふと気が付くと、男のペニスは限界なまでに勃起しておりました。
 ぐんぐんと伸びる頭を必死に塞ぎ込もうとしている皮が痛々しく、今にもそこはビリっと破れるのではないかという一触即発な状態になっておりました。
 僕は男の太ももに頬をすり寄せたまま、上目遣いに男をソッと見上げ、「剥いても大丈夫ですか……」と聞いてみた。
 男はニヤニヤと僕を見下ろしながら「洗ってないからきっと汚れてるよ」と呟きました。
 僕は三本の指で亀頭を摘みました。そして、まるでネットの画面をスクロールする時に操作するマウスのホイールボタンを回すようにして、人差し指をくりくりと動かしました。
 亀頭を包んでいた皮は、いとも簡単にメリメリっと捲れました。
 皮の中から生々しい色をした亀頭がヌルリと顔を出すと、いきなり鮮明な魚臭がムワッと溢れ、おもわず僕は「うっ」と顔を顰めました。
 臭汁でタラタラと濡れ輝く亀頭の周囲には真っ白な恥垢がびっしりと付着しておりました。
 そんな恥垢だらけの亀頭を間近に見ておりますと、ふと僕の頭にミスタードナーツの『ココナツチョコレート』が浮かんだのでした。

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「ごめんね……ここ最近忙しくてさ、三日も風呂に入ってないんだよね……悪りぃからそこの洗面所で簡単に洗って来るよ……」

 そう言いながら立ち上がろうとした男を僕は慌てて止めました。
 冗談じゃありません、今ここでこれを洗われたら、それは『香りのない松茸』同様、何の価値も無くなってしまうのです。
 恥垢というのは、被虐される女装変態にとっては絶対に欠かせないスパイスであり、同性のそれを舐めさせられるという行為こそが、屈辱的な性的快楽を生み出すものなのです。

 僕は男の太ももにしがみつきながら、ココナツチョコレート状になった亀頭に鼻を擦り付けました。そしてそこをクンクンと嗅ぎながらそのあまりの臭さに目眩を覚え、「ああぁぁぁぁ……」と深く唸ったのでした。
 男はそんな僕を見下ろしながら「変態だな」と笑いました。
 その屈辱的な言葉に、僕は我慢できずに自分のペニスをシゴき始めました。
 ハァハァと荒い息を吐きながら恥垢だらけの亀頭をチロチロと舐め、舌先に危険なピリピリ感を感じておりました。

(遂にペニスがしゃぶれる……しかもそれはチンカスだらけの無惨なペニス……)

 そう思う僕の胸には熱いものがムラムラと込み上げてきました。
 この瞬間をどれだけ夢見ていたでしょう、このシーンを想像しながら今まで何本のきゅうりを口に含んだ事でしょう。
 ハァハァと息を吐きながらゆっくりと唇を開き、まるで一昔前のダッチワイフのようにポカンと口を開けたまま男を見上げました。
 男はそんな僕を見て不敵に笑っておりました。
 反り立つペニスをピーンと天井に向けたまま、便器の前で膝を付いている僕を蔑んだ目でジッと見下していたのでした。

女装14

(つづく)

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