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変態管理人2




脱衣場のドアを開けると、女の一人暮らしらしい甘い香りが天草を包み込んだ。洗面所はピカピカに掃除され、OLらしさが伺えた。
その横にある洗濯機の蓋にそっと手を伸ばした。天草はこの洗濯機の蓋を開ける瞬間が何よりも一番好きだった。それはまるで小学校の遠足で、お弁当の蓋を開ける時の高揚した瞬間によく似ていた。
バカっと蓋を開けた瞬間、ふいに携帯電話から「ピンポーン」とベルが鳴った。最も好きな瞬間を邪魔され、忌々しく思いながらも慌てて携帯の画面を見る。そこには大きな荷物を抱えたクロネコヤマトの配達員が映っていた。

もしもの事を考え、画面をエレベーターの内部に設置されたカメラに切り替えた。もしかしたら配達員がこの二〇八号室にやって来る可能性も有り得る。となると、この部屋のドアの鍵は開けられたままであり、調子に乗った配達員が「こんちわークロネコヤマトでーす」などとドアをガバッと開け、玄関に転がる不自然にオヤジ臭い健康サンダルを目撃される恐れもあり、そうなると後々厄介なのである。

そう思いながら携帯画面を見つめていると、配達員が乗込んだエレベーターの内部が鮮明に映し出された。配達員は、軽く鼻糞をほじった後、その指で『閉』のボタンを押し、そのまま素早く『4』のボタンを押した。そんな配達員が四階へ行くのを確認すると、天草は軽い溜息の後、再び洗濯機に視線を戻し、その中に詰まっているお宝を覗き込んだのだった。

洗濯機のドラムの中には少量の洗濯物がポツンと投げ捨てられていた。さすが几帳面なOLだ、どこかの馬鹿女のように大量の洗濯物をドラムの中に溜め込んだりはしていなかった。
一番上にふわっと置いてあったバスタオルを横にズラした。そんなバスタオルはほんのりと湿っており、もしかしたら彼女は出掛ける前にシャワーを浴びていたのかも知れないという期待に胸が膨らんだ。もし、彼女が出掛ける前にシャワーを浴びていたとしたら、ここにある使用済みパンティーは脱ぎ立てほやほやという事になるからだ。

そんな期待に胸と陰茎を膨らませながら黄色いTシャツをパラリとはぐると、その下に白いブラジャーの肩紐がウジャウジャと見え、更にその下に、あの先程画像で見た貧相な星柄のパンティーが、ふんわりとした形のまま転がっていたのだった。

(今日はついてるぞ……)

おもわず微笑んだ天草は、迷う事なくその星柄パンティーを摘まみ上げた。摘まみ上げた瞬間、このフワフワ感からこれが極々最近に脱いだモノであると推定できた。

因みに、洗濯機の中の衣類というのは、時間が経つにつれ、他の濡れ物(バスタオル等)の湿気を吸収してしまうものであり、特に吸収性の強い木綿パンティーなどになると、洗濯機の中で放置される時間が長ければ長い程、その身は湿気でズッシリと重くなり、又、その匂いも湿気によりカビのような据えた匂いが漂ってしまい、そうなると、性的使用目的に於ける使用済みパンティーとしての価値は非常に下がってしまうのである。だから天草は、洗濯機で放置した場合のパンティーの賞味期限を、少なくとも二日を限度とし、それ以上の放置日数を過ぎたパンティーについては、パンティーとしてみなさないと勝手にそう決めていた。

そんな星柄パンティーを手の平に包み込んだ。そこには温もりこそないが、しかしコレをあのエッチなOLがついさっきまで下半身にフィットさせていたと思うと、天草の興奮はレッドゾーンにまで達して来た。
パンティーを手の平に包み込んだまま、そこに鼻を押し付けては大きく息を吸い、パンティーの全体的な匂いを嗅いだ。そこには、廊下に漂っていたあの甘い香水の香りがほんのりと染み込み、それが天草の狂気に満ちた脳をピリピリと刺激した。

天草はそんな匂いを腹一杯嗅ぎながら、あの自販機でジュースを買っていた時のムチムチとしたOLの肉体を思い出した。そして更にデジカメを覗き込みながら、先程の『プレステをしながら尻を出す盗撮画像』のムチムチの太ももや尻を全体的に眺めては、「ここはこんな香りが漂っているんだぁ」などと、よりリアルに想像した。

そんな画像の「パンティーが尻に食い込む箇所」をジッと見つめていた天草は、もはや限界に近付いていた。パンティーのその個所が嗅ぎたくて嗅ぎたくて気が狂いそうになって来たのだ。
ハァハァと荒い息を吐く天草は、まるで、悪徳政治家が赤坂の料亭でそっと差し出された風呂敷包みを開くかのように、メラメラとした欲望を剥き出しながらパンティーを開いた。

その個所には黄色いシミが縦にベシャリと付着していた。その黄色いシミが小便の残り汁が変色した物なのか、はたまた純正なオリモノなのかはまだわからないが、しかしその大量のシミは一見しただけで「うわっ」と表情が歪む程、そのくらいの汚れ度だった。

(あんなにソフトな顔をしてる癖に……こっちは相変わらずハードだな……)

ニヤリと微笑んだ天草は、その部分に人差し指を這わせてみた。そこは思った以上にジメッと湿っていた。触診しただけではその湿りが何であるかはわからなかったが、しかし長年の経験からして、その個所の湿り具合は強烈な臭気を発している恐れがあると、不意に嬉しさが込み上げて来た。

とりあえず、この湿りの鮮度が落ちないうちに撮影しておこうと、そのパンティーを洗濯機の上に広げ、そして黄色いシミ部分をおもいきり開くと、そこにピントを合わせシャッターを切った。

あらゆる角度からシャッターを切った。角度が変わる度にそのシミは色や形を変化させた。それはまるでレンズを向けられる度に素早く表情を変えるグラビアアイドルのようだった。

天草は、他人の部屋に侵入する度に、必ずその部屋の住人の使用済みパンティーを撮影していた。使用済みパンティーがない場合は汚物入れを漁り、使用済みのオリシーや生理用品の写真を撮った。しかし、それさえもない場合には、ゴミ箱の中や冷蔵庫の中を撮影し、それで満足していたのだった。

そんな違法に入手した画像は現在八百枚を超えていた。そんな画像は、当然、このマンションに住む住人達の物ばかりで、その画像の中には、火災報知器に仕掛けられた盗撮カメラで撮影された画像も多く含まれていたが、しかしそのほんどは侵入によって撮影された使用済みパンティーが多く、天草はそれらのパンティー画像を自らが運営する『変態管理人』という有料ブログにアップしては、会員のマニア達から多額の利益を得ていたのだった。

そんな天草は、決して現物を盗む事はしなかった。どれだけ芸術的なシミを作ったパンティーであろうともそれを盗むような事は絶対にせず、あくまでも画像に収める事だけに執着した。
それは、そこでそれを盗んでしまえば、それに気付いた住人が騒ぐ恐れがあるからである。そうなれば合鍵を自由に使う事が出来る管理人が真っ先に疑わられ、せっかくのこのハーレムが終了してしまうのだ。そんな最悪な事態を想定する天草は、はなからパンティー泥棒などというハイリスクは考えず、あくまでも観賞用として膨大な数のパンティーのシミを撮影し続けるのだった。

そんな商業的な撮影を終えると、あとは己の快楽に没頭するだけだった。星柄のパンティーを持って寝室へと向かうと、ベッドの前で服を脱ぎ始めた。
掛け布団がピシリと綺麗に整頓されたベッドを見下ろし、さすが几帳面なOLだなと薄ら笑いを浮かべながら全裸になった。

つい数時間前まで寝ていたベッドの中に全裸で潜り込んだ。その場合でも、用心深い天草は、陰茎に溢れる我慢汁がシーツに付かないようにと陰茎をティッシュで包んでいた。
ベッドには二十四才のOLの甘い体臭が漂っていた。そんなプライベートな香りに包まれながらティッシュに包んだ陰茎を優しく摩擦する。
このベッドであらゆる体位で男と交わり、淫らに溢れる淫汁をシーツに飛ばしていた事だろう。そして男のいない淋しい夜には自分で自分を慰め、このベッドの上であのムチムチといやらしい股を大きく広げては……
そんな事を想像しながら、陰茎に被せたティッシュをガサゴソと音立てた。そして気分が高まって来た所で星柄のパンティーを手に取り、最も汚れの激しい部分を鼻に近づけた。

「あぁぁ……臭い……」

鼻孔を襲う濃厚なスルメイカの香りに、おもわず天草は仰け反りながら唸った。
本来なら、顔を背けたくなる程に強烈な臭いであるにもかかわらず、しかしそんな淫臭は瞬く間に天草を虜にした。それは、その強烈な匂いが天草を虜にしているのではなく、あの清純そうなOLがこれほどまでの獣臭を陰部から放出しているという背景が、天草を虜にしているのだ。

シミ部分を鼻に押し付けながら身悶える天草は、もう片方の手でデジカメを掴むと、素早く彼女の写真を開いた。
 大きな目。白くてプニプニの頬。そして陰部を想像させるポッテリとした唇。そんな彼女の写真を見つめながら,「キミ、カワイイ顔してる癖にアソコは臭いんだね……」などと呟く。そして、自分のその言葉に更に欲情しながら、「舐めて欲しいの? キミのこの臭いマンコ、ペロペロと舐めて欲しいの?」と、あえて変態性を強調しながら呻くと、これが我慢の限界だとばかりに、ティッシュに包まれた陰茎をギュッと握り、黄色く変色したクロッチに舌を伸ばしながら激しく身悶えた。
天草の舌に、OLの陰部から分泌された塩分がジンワリと広がった。

(おしっこだ……OLのおしっこの残り汁だ……)

そう興奮しながら、そこに付着する黄色いシミを犬のようにベロベロと舐めまくると、口の中いっぱいにOLの陰部の味覚が広がり、とたんに天草の下半身に衝撃が走った。

「あぁぁ、イグぅ!」

ガサガサガサっと激しくシゴくティッシュが、急に水分を帯びて重たくなった。OLの不潔な匂いと味覚に包まれながら、「あぁぁぁ」と唸り、ベッドの中でピーンと両足を引き攣らせたのだった。

快楽は一瞬ではあったが、しかし天草の体内で燻っていた性欲はその一瞬のうちに消え去った。そんな爽快感と気怠さに包まれながら、シーツの皺をセッセと伸ばし、掛け布団を元の状態に整えた。唾液で濡れたパンティーを再び洗濯機のドラムの奥へそっと戻し、テーブルの上のマグカップや、火災報知器の蓋をチェックする。

そうやって完璧なる証拠隠滅を終えると,精液の溜ったティッシュをポケットに押し込んだ天草は、素早く二〇八号室を後にしたのだった。


何事もなかったかのように平然とした表情で管理人室に戻った天草は、二〇八号室のデーターをパソコンに保存した。そして自らが運営するブログ、「変態管理人」を開くと、さっそく二〇八号室の記事を打ち始めた。

狭い管理人室にキーボードを打つ音がカチカチと鳴り響いた。マウスパットの横に置いてあった飲みかけのオレンジジュースを細いストローでズルズルと啜る。生温い甘さが口内に残っていたOLの分泌物を洗い流してくれるような気がした。

記事を書き終え、それをブログに保存した。カチッとブログを閉じた瞬間、エントラスホールからエレベーターが開く音が聞こえた。

ふと通路に目をやると、大学生らしき男と派手な女がダラダラとマンションを出て行くのが見えた。
その派手な女は五〇四号室の女だった。
歌舞伎町のキャバクラに勤めているこの女は、深夜三時頃にこの大学生を連れてマンションに帰って来た。その時の監視カメラの録画映像を見ると、女も大学生もかなり酔っぱらっているようで、足下などはフラフラと振らついている様子だった。
そんな二人の後ろ姿を駐車場側の窓から見つめる天草は、(こいつら獣のようにガンガンにヤリまくったんだろうな……)と細く微笑んだ。

女は駐車場で立ち止まると、気怠い声で「バイバーイ」と男の背中に手を振った。男は恥ずかしそうに振り向き、恐縮した笑顔でペコリと御辞儀をすると、そのままそそくさと駐車場の角を曲って行った。
キャバ嬢と客。きっとそんな関係だろうと思いながら、そんな二人の別れのシーンを微笑ましく見ていた天草に、カラカラとヒールを鳴らしながら戻って来たキャバ嬢が恥ずかしそうに微笑んだ。

「昨日は遅かったんだね」

天草が窓からそう話し掛けると、女は「お店は全然暇なんだけどね」と呆れたように笑った。
そう答えた女は、急に何かを思い出したように「あっ」と口を開いた。そしてそのままカラカラとヒールを鳴らしながらエントランスへやって来ると、「ねぇねぇ管理人さん」と言いながら、管理人室の小窓を覗いた。女の強烈に大きな乳が小窓前のカウンターにどっしりと乗っかっていた。

「はいはい、どうしました」

そう微笑みながら、天草はそんな巨乳をチラチラと見つつ、事務椅子に座ったままガラガラと小窓に近付いた。

「今夜さぁ、ウチのお店に遊びに来てくれないかなぁ……」

女の化粧は昨夜のままなのだろう、アイラインを黒く滲ませた目をニヤリと笑わせながらそう言った。

「そりゃあ行きたいですけど、でも、私は安月給ですから、そんなお店にはとてもとても……」

天草が社交事例的にそう笑うと、女は慌てて首を振りながら「お金はいいの。私がおごってあげるから」と、なぜか嬉しそうにそう言う。
「いや、そういうわけには……」と、慌てて天草が首を振ると、女は「違うのよ」と言いながら体勢を変え、その大きな乳をタプタプと揺らした。

「あのね、ウチの店って毎月指名を稼がなきゃなんないノルマがあるのよ。それがね、私、今月はちょっと足りないのよね……」

女はそう言いながら、その美しい顔を残念そうに歪ませた。

「だからさ、お金は私が払うから、今夜お店に来て私を指名してくれないかなぁ……」

女はそう言いながら両手を合わせ,「お願い、協力して」とセクシーにウィンクした。
そんな女が異様に綺麗に見えた。つい今しがた、あたかもバコバコにヤリまくりましたと言わんばかりに男と部屋から出て来た『ふしだら』な女だったが、しかし、その時の天草の目には、そんな『ふしだら』な女が妙に色っぽく映ってしまったのだった。

「まぁ、そう言う事なら……」

女のタプタプと揺れる巨乳を見つめるながら恥ずかしそうにそう返事をすると、女は「やったぁ」と子供のような笑顔で叫び、「じゃあ今夜八時にお店に来てね、絶対だよ」と目を輝かせながらそう言うと、そのウキウキした状態のままエレベーターへとスキップして行った。

そんなキャバ嬢の嬉しそうな後ろ姿を笑顔で見送りながら、天草はパソコンにそっと手を伸ばした。
そしてキーボードに『五〇四号室』と素早く部屋番号を打ち込むと、そのキャバ嬢の個人データーを画面にアップさせたのだった。

(つづく)

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