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下宿人6

2011/11/16 Wed 17:12

    下宿人6
 酔いつぶれた明子を居間へと運び込んだ裕介は、卓袱台の横でぐったりと寝転がる明子をジッと見つめながらも、(あれだけパンツを激しく濡らしていたなんて、いったい東田と明子はあの麻雀ゲームの奥のボックスで何をしていたんだろう)と、あらゆる妄想を膨らませながら激しい嫉妬に包まれていた。
 一方で裕介は、(あのパンツのシミは本当に愛液なのだろうか?)という疑問も湧いて来た。
 もしかしたら、東田を送り出してからカウンターで酔いつぶれて寝てしまった明子は、酔った勢いでついついオシッコを洩らしてしまったのかも知れない、と思い始めたのだ。
 そんな裕介は、そのシミの正体が後者であって欲しいと心から願っていた。
 あんな薄汚いおっさんと明子がエッチな事をしていたなんて、裕介は想像もしたくなかったのだ。
(これは確かめなければならない・・・・)
 裕介はそう思いながら酔いつぶれる明子を見つめ、ゴクリと唾を飲んだ。
 もし、そのシミが愛液ならば、例え売上げが良くなろうとも金輪際あの東田という男を店に入れてはいけないと、裕介は純粋な気持ちでそう思った。
 裕介は恐る恐る酔いつぶれる明子に近付いた。
 そして、スースーと寝息を立てている明子の顔を覗き込む。
 そんな明子のあどけない寝顔を見ると、裕介の心は痛んだ。
 しかし、裕介は鬼になった。
 そう、いくら東田の事を明子に問い質した所で、明子はいつものように「大丈夫よ」と笑って誤魔化すだけなのだ。そうやって誤魔化されては明子の本心など裕介にわかるはずがない。
 しかし、もし、あのパンツのシミが愛液だったら、これは少なからず明子が東田に好意を抱いているという証拠なのだ。
 それをこの目で確かめ、もしそれが本当に愛液だったならば、取り返しがつかなくなる前にこの話しを正直に竜雄さんに話すべきだと、裕介は純粋にそう思っていた。

「明子さん・・・・」
 裕介はゴロリと寝転がる明子の枕元に腰を下ろしながら、静かに肩を揺すった。
 明子は完全に熟睡状態に入っているらしく、そんな裕介の声にはピクリとも反応しなかった。
「こんな所で寝てると、風邪引きますよ・・・」
 裕介はワザとらしくそう言いながら、静かに明子のミニスカートを捲り上げた。
 居間の蛍光灯が明子の真っ白な足をいやらしく照らす。
「明子さん・・・起きて下さいよ・・・」
 裕介はそう言いながら明子の体を揺すり、目を覚まさないかと確認をする。
 それでもスースーと酒臭い息を吐き続ける明子に安心した裕介は、その白い脚の根元にある白いパンツを指でソッと摘んだ。
 明子の寝顔に何度も振り向きながら、それをゆっくりゆっくり持ち上げる。
 浮かび上がったパンツの中に、モサモサとした黒い陰毛がジャングルのように生え茂っているのが見えた。
 そのすぐ下には明子の女性器があるはずだ。何度それを想像してオナニーしただろうかと思いながらも、裕介は摘んでいた部分をゆっくりと下ろしていった。
 白いパンツは太ももで止まった。それを完全に脱がしてしまい、ついでに明子の性器も見てみたい衝動に駆られたが、しかしそれはちょっと危険すぎた。脱がしてしまってからもし明子が目を覚ましたら、それはもう、言い訳のしようがないのだ。
 だから今日の所はとりあえずパンツのそのシミを確認する事だけに留まろうと思った。
 裕介は摘んでいたパンツの裏側をゆっくりと天井の蛍光灯に向けると、その位置に座ったままソーッと鼻の下を伸ばしながら裏側を覗き込んだ。

 そこにはビッチョリとした汁がキラキラと輝いていた。
 この汁が小便か愛液かを確かめるには、それを指で触るしか方法はない。裕介は童貞だったが、愛液がヌルヌルするものだというくらいは知っていたのだ。
 裕介は人差し指を立てながら、そのキラキラと輝くシミに指を近づけて行く。
 指先にピチャっと湿った感触が伝わった。そのまま指を引くと、なんとその汁はニューっと糸を引いた。
 ショックだった。裕介はその指先に触れた汁が、まさしく自分のペニスから飛び出す精液と同じ感触だった事に激しいショックを受けていた。

(明子さん・・・あなたは、竜雄さんと僕を裏切りましたね・・・・)

 明子の寝顔を見つめながら、そんな激しい悲しみと嫉妬に包まれたその時、いきなりテレビの横に置いてあった電話がプルルルルルルルルルっと鳴り出した。
 驚いた裕介の体がビクッ!と跳ね上がった。あまりの驚きに、摘んでいたパンツをおもわず放してしまうと、それが明子の下っ腹にパチン!と音を立てた。
(マズい!)
 裕介は慌ててパンツを元通りにズリ上げると、そのまま捲れていたスカートを元に戻した。
 そしてとりあえず卓袱台の元の位置に戻ると、ソッと明子の顔を覗き込んだ。
 しかし、プルルルルルルルルルっと激しく鳴り続く電話のベルに、明子の表情はピクリと変わらない。
 明子は全く起きる気配もなく、ただひたすらスースーと一定のリズムで寝息を立てているのだ。

 そんな電話のベルは20回ほど鳴り続けていたが、突然ピタリと止まった。
 時刻は深夜2時。こんな時間に電話を掛けて来るのは竜雄しかいない。
 裕介がそう思った瞬間、今度は裕介のポケットの中の携帯がブーブーとバイブ音を響かせた。
 慌てて携帯を開いてみると、やはりその携帯のディスプレイには『竜雄さん』という字が表示されていた。
 そんなディスプレイを見つめていた裕介は、そのバイブ音が7回目に達した辺りで、ソッと携帯のボタンを押した。
「もしもし?」
 受話器の向こうから少し慌て気味な竜雄の声が聞こえて来た。
「・・・うぅぅ・・・もしもし・・・」
 裕介はわざとらしく寝起きの声を作りながら、ボソボソっと受器に向かってそう答えた。
「あ、ユウ君?寝てた?ゴメンゴメン、竜雄だけど」
 竜雄は焦りながらも平然を装う声でそう答えた。
「あっ、はい・・・どうしたんですか・・・」
「あぁ、うん、実はね、何度明子に電話しても出ないからさ、何かあったのかと思ってさぁ・・・」
 竜雄は心配そうにそう呟いた。
「・・・いえ・・・何もありませんけど・・・」
「あっそう、ならいいや・・・いやね、もしかしたら火事とか強盗なんかがあったのかと心配しちゃってね・・・」
「・・・あぁ、はい・・・大丈夫です、何もありませんから」
 裕介はそう答えながらも、心の中で(あんたの奥さんが客にHな事されてアソコをヌルヌルに濡らしてたくらいです)と呟く。

「あ、そう、それならいいんだけどね・・・ちょっと悪いんだけどさぁ、明子のヤツ、起こしてくれないかなぁ・・・」

 竜雄は申し訳なさそうに本心を現した。心配性で嫉妬深い竜雄は、要するに明子の事が心配なだけなのだ。
「あ、わかりました、じゃあ、すぐに掛け直しますから・・・」
 裕介がそう言うと、竜雄は安心したように「ごめんね」と言いながら電話を切ったのだった。
 電話を切った裕介は、慌てて明子の体を揺すった。
「明子さん、竜雄さんから電話です!起きて下さい!」
 裕介が必死でそう叫ぶが、しかし明子はピクリとも動かない。
「マズいですって明子さん!竜雄さんに酔っぱらってるのバレちゃいますよ!」
 そう言いながら何度も何度も明子の体を揺するが、しかし明子は瞼さえも動かす事なく、まるで催眠術にでもかかったかのようにスースーと寝息をたてているだけだった。
 これはどうしたらいいんだ・・・・
 裕介は焦った。「起こしているんですけど起きないんです」、では、あの病的に心配性で嫉妬深い竜雄が納得するわけがないのだ。
 まさか酔っぱらって起きないんですとも言えない。そんな事があの異常ヤキモチ妬きな竜雄に知れたら、自分にも疑いがかけられる恐れがあると裕介は思ったのだ。
 そう焦っていると、再び裕介の携帯に竜雄から電話が掛かって来た。
 裕介はアタフタになりながらも、怪しまれてはいけないと、何の言い訳を考えないまま慌てて竜雄の電話を取った。
「もしもし?ユウ君?」
 竜雄は何かやたらと急いだような口調で電話に出た。
「あぁ、はい、実は明子さんなかなか起きなくて・・・」
 シドロモドロになりながら裕介がそう答えると、竜雄は「あぁ、じゃいいや、うん、ごめんね、俺、時間がないからさ、もうトラック出発させなくちゃなんないんだよ、うん、いいよいいよ、明子が無事でいるなら、はははは、ごめんね」とせっかちにそう言い、慌てて電話を切ってしまったのだった。

 竜雄からの電話を切った裕介はひとまず安心した。
 しかし、あれだけ心配性な竜雄の事だから、また次のサービスエリアで休憩中に電話を掛けて来る可能性はある。
 もう関わりたくない。このままではこの夫婦の問題に巻き込まれてしまう恐れがあるのだ。
 そう思った裕介は、畳の上で酔いつぶれている明子をそのまま放置して、さっさと二階へ逃げようとした。
 そして居間の電気を消そうとした瞬間、横向きで寝ていた明子が「うぅぅ・・・ん・・・」と唸りながらゆっくり仰向けになると、いきなり両足をカエルのようにパックリと開いた。
 そんな明子の淫らな姿を真上から見下ろしていた裕介は、天井からぶら下がる電気のヒモを摘んだままゴクリと唾を飲み、ふと今日はまだ日課のオナニーをしていなかった事に気付いたのだった。

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