毒林檎6
2013/05/30 Thu 17:59
性嗜好障害の三十四歳の人妻は、眠ったフリをさせられている俺に濃厚なディープキスをしながら、もう片方の手で激しい手コキをしていた。
擦られるペニスからは我慢汁が溢れ、女の手では、くちゃ、くちゃ、という卑猥な音が響いていた。
俺の口内から舌を抜いた女は、細い腕で唇の唾液を拭いながら緩やかにベッドを下りた。そして静かに窓際に立つと、ベッドの俺を見下ろしながら、女はストッキングを脱ぎ始めた。
さっきチラッと見えた股間は、下着にシミができるほどに濡れていた。俺は、ソファーの上に脱ぎ捨てられるストッキングを薄目で見ながら、きっとあの中心部にもシミが滲み出ているはずだと密かに欲情した。
ストッキングを脱いだ女は同時に上着も脱いだ。小さく俯きながら背中に両手を回し、薄ピンクのブラジャーを静かに外した。
ポロンっと零れた乳房はお椀型で、その真っ白な乳肉には人妻特有の柔らかさが滲み出ていた。
女は、俯いたままその柔肉を下から持ち上げると、まるでパン生地をこねるようにムニュムニュとそれを揉み始めた。そして、「んん……」と小さな吐息を吐きながら、再び俺にソッと視線を向けた。
色、形、大きさ。どれをとっても申し分のない美乳だった。
しかし、黒ずんだ乳首はチョコレート色をし、その先にピコンっと飛び出す乳口は、パチンコの玉のようにコロコロしていた。
それは、人妻だからしょうがない事だった。
しかし俺は、そんな乳首が好きだった。色素が薄くてペラペラしたガキの乳首よりも、弄られ過ぎて崩れてしまった人妻の乳首の方が、いかにも感度が良さそうで好きだった。
そんな乳房をゆっさゆっさと揺らしながら、女がベッドに向かって来た。
ベッドの端に腰を下ろし、そのままスカートをスルッと下ろした。そしてシャンパンゴールドのパンティー一枚の姿で四つん這いになると、まるでシャム猫が甘えるようにして、再び俺の横に添い寝したのだった。
俺の左腕で、柔らかい乳肉がムニュっと潰れた。
裸の女には、洗練された肌の匂いが漂っていた。恐らくその香りは高級エステのオイルの匂いであり、その優しくてさりげないゴージャスな香りに、俺はふと、「セレブ妻」という言葉を頭に思い浮かべていた。
暫くの間、添い寝をしながらジッと身を潜めていた女だったが、しかし、突然ムクリと体を起こすと、「触って下さい……」と囁きながら、俺の左腕の手首を掴んだ。
ダランっと力の抜けた俺の手を持ち上げた女は、曲がっていた俺の指を一本一本伸ばし始めた。そして自然な形で開いた俺の手の平を自分の乳房に押し付けると、「もっと……もっと強く揉んで下さい……」と囁きながら、握っていた俺の手首を回転させた。
それはまさにクラゲのように柔らかく、その肌触りはマシュマロの表面のようにスベスベしていた。
俺の手首が回転すると共に、歪む乳肉が手の平に吸い付いてきた。それは、柔らかくも弾力性のある上質な揉み心地であり、不意に水風船を握っている時のような感覚に陥った俺は、そのままそれを握り潰してしまいたい衝動に駆られた。
女はそれを続けながら、もう片方の手で俺のペニスを上下にシゴいた。そして俺の耳元に「気持ちいいですか……」と囁きながらハァハァと荒い息を吐きかけ、更に「我慢できなかったら出してもいいんですよ……」などと囁いては、俺の耳の穴の中を舌先でチロチロと舐めた。
変態だった。おっぱいがイイ匂いのするこのセレブ妻はとんでもない変態だった。
俺はそんな変態女に弄ばれながらも我慢しているしかなかった。いきなりこの女の細い体をねじ伏せ、その恐らくヌルヌルに濡れているであろう膣の中にペニスを滑り込ませてズボズボしたくて堪らなかったが、しかし、そうする事もできない俺は、このまま我慢しているしかなかったのだった。
そうこうしていると、突然女は静かに仰向けになった。そして俺のすぐ横で天井を見上げながらジッと息を殺していた。
部屋はシーンと静まり返り、俺の周りには女の香りだけが漂っていた。
暫くすると、はっ、はっ、という女の悩ましい呼吸が聞こえて来た。ドキドキしながら耳を澄ませば、ぴちゃぴちゃという湿った音も微かに聞こえてくる。
(こいつ……オナニーしているな……)
そう思った瞬間、女の右手が俺のペニスを握りしめた。そしてそれを上下に擦りながら、「あぁぁぁん、大っきい!」と声を響かせた。
女のその声は、もはや『囁き』ではなく『唸り』に近かった。まるで啜り泣きしながら何かを訴えているような、そんな切ない唸り声だった。
ペニスを上下にしごく手の動きと、ぴちゃぴちゃと響く湿った音は連動していた。ペニスが激しくしごかれると、それに合わせて湿った音も荒くなった。
昏睡する他人男のペニスを握りしめながらオナニーする変態美女。
残念ながら、眠ったフリをしている俺には、その一昔前の日活ロマンポルノ的な姿を見る事はできなかったが、しかし、そんな卑猥な音と震える喘ぎ声は俺の妄想を掻き立て、俺の頭の中では、シャンパンゴールドのパンティーの中で女の細い指が淫らに蠢いているシーンがリアルに浮かんでいた。
もう我慢できなかった。そんな妄想と共にペニスを上下にシゴかれている俺は、ジクジクと溜まっているモノを放出したくて堪らなくなっていた。
しかも、女のその指は男の気持ちいい部分を知り尽くしていた。ペニスを力強くシゴきながらも、我慢汁が垂れるカリ首の裏や尿道を指腹でヌルヌルと擦り、更には金玉にまで指を伸ばし、長い爪でカリカリとくすぐったりしていた。
そんな女の指の動きとこの卑猥な状況に、俺はクラクラと目眩を感じながら射精したくて堪らなくなっていた。
もうダメだ、もうイクぞ、と、何度も頭の中で唱えながらも、それでも必死にそれを堪えていると、不意にペニスをシゴく女の手がピタリと止まり、女の手がパッと離れたのだった。
危ない所だった。あと二回、いや、あと一回彼女の手が往復していたら、大量の精液が飛び出す所だった。
突然解放された俺のペニスは、まるで活き造りにされた鯛の尻尾のように、ピクン、ピクン、と大きく脈を打っていた。
女はムクリと起き上がると、そんな俺のペニスを覗き込み、「出そうなんですか?」と聞いて来た。
射精を我慢する為に、必死にかけ算の『7の段』を唱えていた俺は、その不意打ちにおもわず釣られて「はい」と返事しそうになった。
慌てて鼾を「ぐがっ」と詰まらせた俺は、そう誤魔化しながらも恐る恐る薄目を開け、俺の横で正座している女をマツゲの隙間から見た。
白いレースのカーテンから漏れる明かりに照らされる女は、見事なほどに卑猥だった。
正座する尻は描いたように丸く、そこに正座する足の踵が柔らかく食い込んでいた。
キュッと撓った腰、ポテッと膨よかな乳、そして股間に張り付く湿ったパンティー。
そのどれもこれもが実に卑猥であり、不意に俺の頭に『不貞を犯す午後の人妻』という古臭いフレーズが浮かんでは消えた。
「凄い……ピクピクしてる……」
女はそう言いながら細く長い人差し指を恐る恐る伸ばし、竿に垂れる我慢汁を黒光りした肌にヌルヌルと塗り込んだ。
その刺激によって肉棒が更にビクンっと反応すると、女はそこにゆっくりと顔近づけながら、「元気がいいですね……」と、怪しく微笑み、再びペニスの根元をしっかりと握りしめた。
それを薄目で見ていた俺は、正座のまま前屈みになっている女の尻を素早く覗いた。
丸い尻の谷間にシャンパンゴールドのパンティーが食い込んでいた。食い込むクロッチはネトネトに湿り、今にもそこから人妻の卑猥な匂いが匂ってきそうだった。
女は、仮性包茎の皮をゆっくりと上下させながら俺のペニスにソッと頬擦りし、「やっぱり、もうイキそうなんですね……」と囁いた。
そしてそのプルプルとした唇に、恥垢にまみれた俺の亀頭をムニュっと押し付けると、「私の口の中に出して下さい……」と小さく囁きながら俺の亀頭をペチョっと咥えてしまったのだった。
(つづく)
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