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うなぎの穴(4)

2013/05/30 Thu 17:39

うなぎの穴・6



 まさかこんな展開になるとは思ってもいなかった。
 つい十分ほど前までの僕は、こんな小屋に忍び込まなければ良かったと絶望していたのに、今の僕は、段ボールの裏に隠れながら全裸の乞食女を見てオナニーしているのである。
 乞食女は、脱ぎ捨てた衣類を、例のバケツの中にドサッと押し込んだ。ウナギ漁で濡れてしまったのか、バケツの中の衣類はじっとりと湿っていた。
 全裸となった乞食女は、すぐには着替えようとはせず、そのまま再び七輪の前にしゃがむと、煙たそうに眉をひそめながら団扇をパタパタし始めた。
 乞食女の裸体はまさにメス豚の如く醜かった。しかし、だらりと垂れた大きな乳や、ムチムチとした尻や太ももには、変態女独特の卑猥なエロスが漂い、あの醜い肉に埋もれながら全身で射精したいと思わせた。
 団扇を扇ぐ度に大きな乳肉がたぷたぷと揺れていた。ウンコ座りする下腹部にはムチムチの脂肪が豚のように何段も重なり、股間の先端には針金のような陰毛の中から真っ黒なキクラゲが二枚顔を出していた。

うなぎ5

 乞食女はそのまま竹籠に手を伸ばし、中から直径5センチはあろうかと思われる大きなウナギを素手で掴み出した。
 黄ばんだまな板の上に乗せられたウナギは、土の中から引きずり出されたミミズのようにウネウネと暴れまくっていた。
 今からあのウナギを捌いて蒲焼きにするのかと思うと、乞食老人が帰って来る前に早くここから逃げ出さねばと焦ったが、しかし、乞食女のあのメス豚のように醜い体に魅了されてしまった僕は、もはや射精せずにはいられなくなっており、焦りながらもそのチャンスを伺っていたのだった。

 しかし、そんなチャンスはすぐに訪れた。
 なんと乞食女は、まな板の上に押し付けたウナギの背を、まるでペニスをシゴくかのようにヌルヌルと擦り始め、そしてもう片方の手で、脂肪に埋もれた性器を弄り始めたのである。
 突然始まったオナニーに呆然としながら、僕はペニスをシゴくのも忘れ、乞食女のしゃがんだ股間を見つめていた。
 性器は見えなかったが、陰毛の奥で動く指は見えた。乞食女は性器に指を入れているらしく、そこを激しく掻き回しながら「あぁぁぁぁぁ、あぁぁぁぁぁぁ」と低い唸り声を上げていた。
 しゃがんだ太ももをピクンっと痙攣させながら、乞食女はそのまま前にドサッと倒れた。ヨガの猫のポーズのような体勢になった。両膝を立て、尻を突き出し、ウナギが蠢くまな板に顔を押し付けながら、尻で手首を激しく動かしていた。
 乞食女はうなぎの背をヌルヌルと擦り、指に付いたそのヌルヌルしたうなぎの体液を陰部に塗り込み始めた。乞食女の股間からはペタペタとローションが滑るような音が鳴り出し、その音に合わせて「舐めさせてぇ……舐めさせてぇ……」と不気味な声で呻き始めた。
 僕は、半開きの目で喘いでいる乞食女の顔を見ながら、(まさか……)と思った。しかし、そう思った瞬間、乞食女の唇から真っ赤な舌が伸び、その(まさか)が現実となった。
 乞食女は蛇のように伸ばした舌でウナギの頭部をチロチロと舐め始めた。そして、まさにそれをペニスに例えているかのようにして、口をパクパクとさせているウナギの頭をツルンっと口の中に滑り込ませたのだった。

(本物の……変態だ……)

 愕然とする僕は、いつしかペニスをシゴく手を止めていた。まさかこんな凄まじいオナニーに遭遇するとは思ってもおらず、そのあまりのグロさに引いてしまったのだ。
 乞食女は「うぐ、うぐ、うぐ」と唸りながら、口に咥えたウナギを唇で上下にシゴき始め、狂ったようにしゃぶり始めた。
 しゃぶりながら体をゆっくりと起こすと、今度はウナギをヌポッと口から抜き取り、それを乳や股間にヌルヌルと滑らせてはハァハァと荒い息を吐いた。
 裸電球に照らされた乞食女のムチムチの体が、ウナギのヌメリでテラテラに輝いていた。ウナギの尻尾を乳首にヌルヌルと滑らせながら性器に入れた指を激しく掻き回す乞食女の姿は、もはや妖怪としか思えなかった。

 しばらく体中にウナギを這わせてはヌルヌルしていた乞食女だったが、いきなり土間にドスンっと尻餅をつくと、そのまま股を大きくM字に開いた。
 開いた股は、僕に向けられていた。今まで脂肪に埋もれて見えなかった陰部が裸電球に照らされ、そのグロテスクな部分がベロリと曝け出された。

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 乞食女は乳から腹へとうなぎを滑らせ、そのまま開いた股の下に置いてあったまな板の上にボトっと落とした。
 まな板の上ではうなぎが蠢いていた。尻尾をバタバタと叩き付け、S字を作りながら必死にもがいていた。
 それを見下ろしていた乞食女は、うなぎが進む先にベタっと尻を落とした。そして両手で裂け目をおもいきり開くと、トマトのように真っ赤な内部を剥き出しにした。

 うなぎは、その真っ赤な穴に向かって、ヌルヌルの体をグニュグニュと動かしていた。蠢くうなぎの頭が白い太ももにぶつかり、そのまま横にズレて、中心の真っ赤な穴に突き当たった。
 その瞬間、乞食女の裂け目の奥に潜んでいた小さな丸い穴が、まるで獲物を待ち受けていた熱帯雨林の爬虫類の口ように大きく開いた。
 まさかそこまでするわけないと思いながら、僕は乾いた喉にゴクリと唾を押し込んだ。しかし、またしてもその(まさか)は、現実になろうとしていたのだった。

 うなぎは、黒く長い胴体をクネクネとS字に曲げながら、必死にその裂け目の中に潜り込もうとしていた。濡れたキクラゲが歪み、女の汁とうなぎのヌメリがびちゃびちゃと音を立てた。
 くねるうなぎは、遂に頭の先で穴を捕らえた。捻り込むようにしながら頭をツルンっと滑り込ませると、乞食女が尻をヒクッと跳ね上げ、「はぁん」っという野太い声をあげた。

 うなぎの体半分は、いとも簡単に乞食女の穴に飲み込まれてしまった。恐らく、うなぎは穴の中で狂ったように暴れ回っているのだろう、穴から飛び出すうなぎの尻尾は激しく左右に揺れ、尾びれが両太ももに当たってはピタピタと不気味な音を立てていた。

 うなぎは、更に奥へ奥へと潜り込もうとしていたが、しかし、穴の突き当たりに頭が当たるとヌルっと押し戻されていた。それでもうなぎは諦めず、何度押し戻されても奥へと突進した。それが繰り返され、穴にぱっくりと銜え込まれた黒い胴がヌルヌルとピストンしていた。

 乞食女は、股間にうなぎを咥えたまま両手を後ろについた。そしてブリッジするように両手両脚を爪先立てながら太ももをヒクヒクと痙攣させ「もっと、もっと」と、うわ言のように唸った。
 僕はそんな乞食女の奇怪なオナニーを見ながら、そこでようやく我慢汁でネトネトになったペニスをシゴいた。うなぎになりたい、うなぎになってあの気色の悪い穴の中で暴れ回りたい、と、そう思いながらペニスをシゴいていると、不意に僕の右肘が段ボールに辺り、そこに積み重ねられていた段ボールがボコボコと音を立てて崩れてしまったのだった。

 天井からぶら下がる裸電球が、ペニスを握りしめたまま停止している僕を照らした。乞食女は、ブリッジしたまま顔だけ起き上がらせ、まるで殺人事件を目撃したかのように僕を呆然と見つめていた。
 静まり返った部屋に、裏の川から聞こえて来る水音だけがチロチロと響いていた。僕と乞食女はぴたりと停止したまま、互いに次の動きを探り合うようにして見つめていた。

 あまりの驚きに膣筋が弛んだのか、乞食女の股間に突き刺さっていたうなぎがヌルっと抜けた。
 うなぎはそのまま土間の上にドテッと落ちた。うなぎの全身にはヨーグルトのような白濁の汁がドロドロと絡み付いており、そこに土間の砂利がくっ付いてはパン粉をまぶしたようになった。それはまるで、揚げる前の海老フライのようだった。

 ぱっくりと口を開いたままの膣から、更に濃厚な白濁の汁がトロリと溢れ、それが糸を引いて土間にポトリと落ちた。真っ赤に開いた穴は、餌を欲しがる鯉の口のようにヒクヒクと動いていた。それはまるで僕に、早くペニスを入れてくれとねだっているようだった。

 ふと気が付くと、僕は無意識のうちに立ち上がっていた。はち切れんばかりに勃起したペニスがピーンっと反り立ち、天井の裸電球に照らされては、土間に勇ましいシルエットを映し出していた。
 乞食女は、今にも泣き出さんばかりの弱々しい目で、僕の目をジッと見つめていた。
 僕が恐る恐る一歩踏み出すと、乞食女は恐怖に顔を歪めながらイヤイヤと顔を横に振った。このまま一目散に逃げ出そうと思っていた僕だったが、しかし、乞食女のその弱々しい目を見て急に考えが変わった。

(今なら……この女とヤレる……)

 そう思った瞬間、異様な興奮が腹から胸に掛けてゾクゾクと涌き上がり、残飯を貪り食う飢えた豚のように、この女を犯しまくりたいと思った。
 確かに気持ちの悪い女だった。こうして改めて間近で見れば見るほど醜い女だと思った。が、しかし、異常性欲に脳を冒されてしまった今の僕には、この醜さが堪らなかった。今ここで、アグネス・ラムとこの乞食女とどっちを選ぶと言われれば、僕は迷う事なく乞食女を選ぶだろう。

 ハァハァと荒い息を吐きながら、恐る恐る女に近づいた。怯んだ乞食女がその大きな尻をベタリと落とした。土間にへたり込む女の横では、砂だらけになったうなぎがバサバサとのたうち回っている。
 女の前に立った僕は、アゴをぶるぶると震わせながら脅えている乞食女の顔の前に、勃起したペニスを突き出してやった。
 フェラチオという未知の言葉がふと頭に過った。先月の平凡パンチには、『互いの愛を確かめるオーラルセックス』という記事が特集されており、僕はその記事を読みながら、乞食女にペニスをしゃぶらせるシーンを想像して何度もオナニーした。
 それが今、現実になりつつあった。脅えながら僕を見上げているこの女は奴隷であり、もはやどんな事でもするだろう。
 僕は、半開きになっている女の唇に亀頭を押し付けた。呆然としたままの乞食女はそれを避けようとはしなかった。

「舐めてよ……」

 僕は、薄汚い女を見下ろしながらそう声を震わせた。
 乞食女が何か言おうとした。その瞬間、僕は乞食女の髪を鷲掴みにした。気が狂った女なんかと話す事は何もないのだ。
 顔を天井に向けられた乞食女は「うっ!」と唸った。何度も言うが、その顔は目も背けたくなるほどに醜い。
 まさに汚いメス豚だった。が、しかし、ぶるんっと震える乳肉や、正座するむちむちの太もも、そして全身から漂うこの肉欲的な卑猥な香りは僕に獣じみた興奮を与え、猟奇的な欲情を掻き立てた。

 背筋をゾクゾクさせながら乞食女の醜い顔を見ていると、僕の目をジッと見上げる乞食女の目に、一瞬異様な輝きが宿った。
 乞食女は、溜めていた息をゆっくりと吐き出しながら、その視線を亀頭に移した。真っ赤に腫れ上がった僕の亀頭は、既に我慢汁でコーティングされ、剥き出されたホオズキの実のようにテラテラと輝いている。
 乞食女は再び僕の目に視線を戻しながら、ゆっくりとアゴを突き出した。生温かい息が亀頭に近づいて来た。カサカサの唇の中から濡れた真っ赤な舌が伸び、乞食女は僕を見つめたまま大きく口を開けた。
 それを見た僕は、一瞬怖じ気づいた。その丸く開いた赤い口内は、まるで威嚇している蛇の口のようであり、そこにペニスを差し出せばたちまち噛み千切られるのではないかと思ったのだ。
 しかし乞食女は、犬のようにハァハァと荒い息を吐きながらそこに舌を伸ばしてきた。そして、あっ、と思った瞬間、女の舌は僕の亀頭に絡み付いていたのだった。

 亀頭を捕らえた長い舌は、我慢汁が溢れる尿道をベロリと舐めると、そのまま亀頭を包み込みながらクルクルと回転し始めた。頭、裏、カリ首、尿道と、あらゆる部分に舌が這い回った。そのヌルヌルとした感触に、おもわず「あぁぁ……」と、情けない声を出してしまうと、その瞬間、僕のペニスはあのうなぎのようにツルンっと飲み込まれてしまった。

 ふぐっ、ふぐっ、ふぐっ、と不気味に鼻を鳴らしながら、乞食女が僕のペニスをしゃぶっていた。口一杯にペニスを含み、必死に顔を上下に動かしながら、狂ったように亀頭に舌を絡めていた。
 分厚い唇から、ぶちゅ、ぶちゅ、と湿った音が響き、飲み込む度に唇の端から涎が溢れ、それがアゴに垂れていた。

 そんな乞食女は獰猛だった。まさに残飯を貪り食う飢えたメス豚のように獰猛だった。
 そして食べられている僕はうなぎだった。まさに僕のペニスは、あの黒光りしたうなぎのようだった。

うなぎ7

(つづく)

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