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ママ友2



 その女を初めて見た時、俺は素直にこの女とヤリたいと思った。
 その女というのは、妻の知り合いの中村という奥さんだった。
 いわゆる、妻のママ友というやつだ。

 俺の妻は二十六才、今年一才になる娘がいた。そしてその中村さんという奥さんも妻と同じ二十六才で、やはり今年一才になる娘がいた。
 そんな共通点を持つ妻と中村さんは、娘の一才児検診で知り合った。お互い初めての子供だったため、待合室であれやこれやと子供の話で盛り上がり、そして、それがきっかけでメルアドの交換などをしては、そこから二人はママ友という仲になったのだった。

 最初のうちは、児童館に一緒に行ったり、近所のカフェで会ったりする程度の仲だったが、しかしそのうち、中村さんがウチに遊びに来るようになった。
 俺が会社に行っている間、結構頻繁にウチに遊びに来ているらしいが、しかし俺は中村さんとは、まだ一度も会った事が無かった。

 あるとき、たまたま営業が早く終わり、俺は珍しく明るいうちに帰宅する事が出来た。
 駅で妻の携帯に電話を掛けたが、妻は出なかった。もしかしたら娘を寝かしつけているのかと思い、そのまま電車に乗った。
 家に着くと、俺は娘を起こさないようにとチャイムを鳴らさずに玄関を開けた。
 玄関には見慣れないサンダルとベビーカーが置いてあった。
 あ、そっか、例のママ友が遊びに来てるんだな、と思いながら靴を脱ぎ、リビングのドアをソッと開けると、テレビの前で四人がぐったりと横たわっているのを発見した。
 一瞬、死んでいるのではないかと思いゾッとしたが、しかし横一列に並んだ四つの体は規則的な呼吸によって交互に揺れていたからほっとした。

 開けっ放しの中庭の窓では、白いレースのカーテンがふわふわと風に靡いていた。遠くの方から聞こえて来る建設工事の音がメトロノームのようなリズムで優しく響いていた。この光景は、まるでティッシュペーパーか羽毛布団のCMのようにフワフワとした柔らかい光景だった。

 見ているだけで眠気を誘発された俺は、このまま一緒にゴロンと寝転がりたいものだと思いながら、おもわず微笑んだ。
 そんな天国のような光景を壊さないよう、俺は慎重に鞄をテーブルの上に置いた。そして音を立てないようソファーに座ると、息を殺しながら四人の寝顔をソッと眺めた。

 そこで初めて俺は中村さんを見た。
 今まで想像していた中村さんとは全然違っていた。スタイルも良く、整った顔は稀に見る美形だ。

 イイ女だな……と、そんな事を思いながら中村さんの寝顔に見とれていると、その気配に気づいたのか、中村さんは「うううん……」と小さく唸りながらゆっくりと顔を上げた。
 今まで顔で隠れていた胸元が俺の位置から丸見えになった。俺はゴクリと生唾を飲み込みながら身を乗り出し、その母乳がタプタプと溜まっている大きな乳の谷間を覗き込んだ。

 真っ白で真ん丸な乳がポニョっと突き出ていた。それはまるで水風船のように柔らかそうであり、俺はその感触を手の平にリアルに思い浮かべながら背筋をゾクゾクさせていたのだった。

 俺は素直にこの女とヤリたいと思った。あのプニプニの乳に顔を埋めながら細い両脚を腕に抱え、きっと具合が良いであろう穴の中にペニスをヌプヌプとピストンさせたいと思った。

 あと少し。あと少しで乳首が見えそうだった。
 妻もそうだったが、母乳をやっている女のブラジャーというのは非常に緩かった。ギュッと固定されていないため、乳とブラジャーとの間に隙間ができ、襟元の開いた服を着ていると乳首まで丸見えになるのだ。
 俺はなんとかその隙間を覗けないものかと、ソファーに前屈みになったり首を斜めに傾けたりと色々試していた。
 すると、いきなり中村さんの目がパッと開いた。
 俺は一瞬にして石のように固まった。中村さんもパッと開いた目を更に大きくパッと開きながら固まった。
 いきなり「わっ」と言いながら中村さんが飛び起きた。そしてその場に素早く正座すると「旦那さんですか?」と恐縮しながら肩を窄めた。

「ああ、はい」

 俺も恐縮しながらそう答えた。もしかしたら胸元を覗いていた事がバレているのかも知れないと思うと、まるで万引きした中学生が店員に呼び止められた瞬間のように全身が硬直した。

「すみません。ついつい寝ちゃいまして……」

 中村さんが申し訳なさそうにそう言うと、隣りで寝ていた妻がムクリと起き上がった。そして俺を見て「あら」と驚いた。

「うん。たまたま営業が早く終わってね……」

 俺はそう言いながらも、わざとらしく中村さんの赤ちゃんの顔を覗き込んだ。

「それにしてもカワイイ寝顔だなぁ……ついつい見とれちゃったよ……」

 俺は妻にそう笑いかけながら、わざとらしい笑顔で中村さんの赤ちゃんの寝顔を見つめた。あくまでも俺はあなたの胸元を覗き込んでいたのではなく、あなたの赤ちゃんの寝顔を見ていたんですよ、と主張するかのように、俺は必死にそう誤魔化していたのだった。

 その晩、俺は妻を激しく抱いた。もちろん妻を抱きながらも中村さんの事を考えていた。
 ヌルヌルに濡れた妻の穴に、熱り立つペニスが出たり入ったりする結合部分をジッと覗き込み、中村さんもこんなに濡れるのだろうか、中村さんの穴もこうしてヒクヒクと痙攣するのだろうかと想像した。
 そんな事をあれこれと妄想しながら、俺は妻を滅茶苦茶に抱いた。そして、中村さんの胸の谷間を思い出しながら、精液を一滴残らず妻の穴の中に放出したのだった。

 はぁはぁはぁ、と肩で息をしながら天井を見上げていると、枕元で妻がサッサッサッと三回ティッシュを抜き取った。そして、項垂れる俺のペニスの上にティッシュをふわっと置くと、「中村さんがね」といきなり話し始めた。中村さんの事ばかり考えていた俺は、妻に心の中を見透かされたのかと思いドキッとした。

「来週の日曜日なんだけど、子供達を連れて『ワンニャンランド』に行こうって誘ってくれたんだけど……行ってもいいかなぁ……」

「ワンニャンランド?……なんだそりゃ?」

 俺はペニスに絡み付くドロドロの液をティッシュでカサカサと拭き取りながら聞いた。

「うん。新保市のマーク牧場って所にね、新しくできた犬と猫の動物園なんだって」

「新保市って言ったら結構遠いじゃないか」

「うん。バスで四十分くらいだって。バスは隣町の駅から出てるんだって」

「四十分バスに揺られて、わざわざ犬と猫を見に行くのか?」

 俺は呆れ返りながら丸めたティッシュを屑篭の中に投げた。しかしティッシュは壁に当たり、跳ね返りながら妻が脱ぎ捨てた薄いピンクのパンティーの上に転がった。
 妻は四つん這いになりながらそのティッシュを拾うと、「うん……でも、子供達に見せてやりたいし……」と言いながらそれを屑篭の中にバサッと捨てた。

 俺の中で何かがウヨウヨと渦を巻いていた。中村さんにもう一度会いたいという気持ちと、それに対する妻への後ろめたさが、七対三くらいの割合でウヨウヨと渦を巻いていた。

 そんな渦に巻かれていた俺は、ふと、これはチャンスだと思った。正々堂々と中村さんに接触できる絶好のチャンスだと思ったのだ。
 そう思った俺はさっそく妻に提案した。

「どうせならさ、西山の動物園に連れてってやればいいじゃん。なんなら俺が車で送ってやろうか?」

 そう言いながら俺は、枕元に置いてあったタバコに手を伸ばした。
 すると妻は「えっ! いいの!」と目を輝かせながら母乳の溜まった乳をボヨンっと跳ね上げた。

「いいけど、ただ、西山まで行くとなると日帰りじゃキツいだろ。あそこはかなり険しい山道が続くからさ、一日中車の中で揺られてるってのは、一才の赤ちゃんにはキツすぎるぜ」

「じゃあ泊まってもいいの?」

 妻は目を爛々と輝かせながら俺の顔を覗き込んだ。

「まぁ……俺はいいけど……でも、泊まるとなると中村さんの旦那さんの方が大変だろ……」

 すると妻は「大丈夫」と、にんまり微笑みながら頷いた。

「中村さん、半年前に離婚したばかりなの」
 
 俺は火の付いていないタバコを唇に銜えたまま「半年前って、子供が生まれてまだ一年だろ」と驚いた。

「うん。でもね、妊娠している時に旦那さんが女を作っちゃったんだって」

 俺は「ああ、よくあるパターンだな」と、内心ニヤリと微笑みながら、静まり返った寝室にシュッシュッと百円ライターの音を立てた。

 さっそく妻が「どこのホテルにしようかしら」と言いながらムクリと起き上がった。ついさっきまで俺の下で淫らに蠢めかせていた豊満な乳や尻をゆっさゆっさと揺らしながら寝室の隅へ行き、そこに置いてあるPCのスイッチを入れると「ホテルを探さなくっちゃ」と独り言を呟いた。

 俺はタバコに火をつけた。妻の股間に挟んである白いティッシュを見つめながら白い煙を吐き出した。
 PCが「ジャーン……」と大袈裟な音を立てて起動した。その音を確認して浴室へと向かう妻の尻を見ながら、俺は、この旅行で何かとんでもない事が起きるのではないかという期待に胸を膨らませたのだった。

(つづく)

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