雌豚肉便器3
2013/06/15 Sat 00:00
中年男が恵美子のワレメをベロリと舐めたのは、わずかに一回だけだった。それはワレメから垂れる汁を舌で掬い取っただけであり、クンニと呼べるようなものではなかった。
オヤジたちに散々肉便器にされていた恵美子だったが、しかしクンニをされた経験はほとんどなかった。
まともにクンニをされたのは、二年前の忘年会の帰り道、ベロベロに酔った高橋部長にいきなりボウリング場の裏の細い路地に連れ込まれ、背後から陰部を二、三回舐められただけであり、あとは犬に舐められただけだった。
肉便器の性器を好んで舐める者はいなかった。だから恵美子は、中年男がそこに舌を這わせた瞬間、激しい期待と興奮に胸が高鳴ったのだが、しかしそれは、無残にもたったひと舐めで終わってしまったのだった。
それでも陰部を舐められたその感触は、激しい興奮となって恵美子の脳をグルグルと掻き回した。
早く入れて、早く入れて、と、そんな言葉ばかりが脳の中を駆け巡っていた。恵美子の唇からは自然に卑猥な息がハァハァと漏れ出し、ひと舐めされて刺激を受けた陰部が、鯉の口のようにヒクヒクしていた。
そんな恵美子を冷血な目で見下ろしながら、中年男はズボンを脱ぎ始めた。
スーツの上着を羽織ったまま、ズボンとトランクスだけを脱ぎ捨てると、勃起した肉棒を張り子の虎のようにヒコヒコさせながらソファーにドスンっと腰を下ろした。
「入れて欲しいんだろ」
中年男はそう言いながら、勃起したペニスをゆっくりとシゴき始めた。
欲情した恵美子の目の前で卑猥な物体が上下に動いていた。それを握る中年男の拳の上で、真っ赤な亀頭が出たり入ったりと繰り返していた。

男のオナニーを見せつけられたのは、これで三度目だった。
一度目はコンビニの駐車場だった。
夜の十一時を過ぎた頃、近所のコンビニにコーラを買いに行くと、駐車場に停めてあったワンボックスカーの中で若い男がペニスを露出していた。それは、明らかに恵美子に向けて露出しているものだった。
最初恵美子は、見て見ぬ振りをした。そのままコンビニの店内に入ると、ドキドキしながらコーラを買い、白いビニール袋を片手にぶら下げながら窓際の雑誌コーナーへと向かった。
女性雑誌が並ぶラックの目の前に、そのワンボックスカーは止まっていた。
恵美子は取り敢えず『女性自身』を手に取ると、それをパラパラと捲りながらも、その視線を駐車場のワンボックスカーにソッと向けた。
若い男は、いつの間にか後部座席から助手席へと移動していた。恵美子がそれを見せつけられても騒がなかった事に安心したのか、助手席に座る男は堂々と股を開き、巨大に勃起したペニスを見せつけてきた。
若い男のペニスには興味があった。いつも中年オヤジのペニスばかりを相手にしていた恵美子には、若い男のピクピクとした元気の良いペニスが珍しかったのだ。
恵美子は、レジにいる店員をチラチラと気にしながらも、堂々と視線をそこに向けていた。若い男は、見られている事に興奮しているのか、目を半開きにさせながら口を開け、狂ったようにペニスをシゴいていた。
さすが、若い男のペニスは中年オヤジたちのペニスとは違った。それは、まるで金属バットのグリップのように長かった。クワっと開いたカリ首はエリマキトカゲのように獰猛で、がっしりと太くて逞しい竿は石のように固そうだった。

若い男はそれをシコシコと上下させながら、恵美子をじっと見ていた。それに応えるべく、恵美子もスカートを捲り上げ、パンティーずらして陰毛が渦巻く恥骨を見せてやりたかったが、しかし、そんな勇気が恵美子にあるはずがなく、ただただ黙ってそれを見続けるしかなかった。
しかし、それを見ているうちに、恵美子の陰部からはドロドロの汁が溢れ出し、居てもたっても居られないくらい陰部が疼いてきた。あの巨大なペニスでズボズボに掻き回されたいという思いが激しくなり、遂に意を決した恵美子は、思い切ってワンボックスカーの側まで行ってみようという気になった。
大きく深呼吸しながら雑誌を閉じた。このままワンボックスカーの側へ行き、あの若い男に何と声をかければいいのかと考えながら、雑誌をラックにソッと戻した。
しかし、それが失敗だった。若い男は、恵美子が店員に通報するとでも思ったのか急に慌て始め、ものすごい勢いで運転席に移動すると、そのままバックで逃げて行ってしまったのだ。
ショックだった。呆然としたまま走り去るワンボックスカーのテールランプを見つめていた恵美子は、逃げ出さなくてもヤらせてあげるのにと下唇を噛んだのだった。
それが一度目の経験だった。
そして二度目は今から半年ほど前、会社の帰宅途中にいつも通っている公園での出来事だった。
その日は残業があり、駅を出る頃には八時を過ぎていた。辺りは既に真っ暗だったが、いつものように郵便局裏の公園を通り抜けてアパートに向かった。
鬱蒼とする森に囲まれた薄暗い遊歩道を歩いていると、前方で爛々と蛍光灯が輝いている公衆便所の前に、サラリーマン風の男がポツンと立っているのが見えた。
男は明らかに不審だった。チラチラと恵美子の方を見つつ、何度も公衆便所の中を出たり入ったりと繰り返していた。
変質者かもしれない。そうドキドキしながら、恵美子は公衆便所の前を早足で通り過ぎようとしていた。
すると、いきなりその男が、公衆便所の中から「すみません」と声をかけてきた。
見た目は普通だった。会社帰りのサラリーマンといった感じの三十代の男だった。
「はい」と警戒しながらも足を止めると、男は、「公園の管理事務所の者なんですけど、ちょっと手を貸してもらいたいんですけど……」と申し訳なさそうに頭を下げた。
怪しかった。いつも見る公園管理事務所の人たちは作業服を着ており、ワイシャツを着ている人など一人も見たことがなかったからだ。
恵美子は距離を保ちながらも、「どうしたんですか?」と聞いた。
「男子トイレの個室の中で泥酔した女性の方が倒れてるんです。今、警察と救急車には連絡したんですけど、なんか急に苦しいとか言い出しまして……相手は女性ですので、ちょっと様子を見てきて頂けないでしょうか……」
どう考えても嘘臭かった。こんな住宅街の公園で、こんな時間に女性が泥酔。しかも男子トイレで……。
これは絶対に何かの罠だと思った。この男は、私を男子トイレに連れ込み、いやらしい行為に及ぼうと企んでいるに違いないと思った。
しかし、そうとはわかっていても、恵美子はそこから立ち去らなかった。なぜなら恵美子は、この一時間ほど前、一緒に残業をしていた上野という男に肉便器にされていたからだった。
上野は、部長が帰って恵美子と事務所で二人きりになるなり、いきなり「させてくれよ」と言ってきた。上野は四十代の平社員で、つい先日離婚したばかりだった。離婚を機に、上野は他のオヤジたちの仲間入りをし、度々恵美子を肉便器に使っていたのだった。
そんな上野のセックスは、まさにセンズリだった。恵美子を全裸にし何の愛撫もせぬまま尻を突き出させた。そして膣に大量の唾を垂らして一気にペニスを捻り込むと、すぐさまスマホでエロ動画を開き、そのエロ動画を見ながら中出しするのだった。

それは、わずか三分で終了した。まるで立ち小便でもするかのように、さっさと射精してしまった。
いつもなら、その後にまた別の誰かが恵美子を肉便器に使うため、例えそんな三分セックスでも恵美子はそれなりの快感を得ることができたのだが、しかし、この時会社に残っていたのは上野だけであり、結局この日は、たったの三分間、肉棒で膣を掻き回されただけで終わってしまっていたのだった。
そんな恵美子は激しい欲求不満に襲われていた。中途半端にピストンされただけの膣は膿んだ傷口のようにジクジクと疼き、電車に乗っている時も、早くアパートに帰って巨大ディルドでアソコをぐちゃぐちゃにしたいと、そんなことばかり考えていた。
だから恵美子は、この時、男子トイレで女性が泥酔しているから見て来て欲しいなどという、誰が聞いても怪しい話にも足を止めたのだった。
「お願いします」と言いながら、さっさと男子トイレに入っていった男の背中を見つめていた。例え彼が変質者であっても、殺されさえしなければいいと思いながら、そんな男の後について男子トイレの中へと進んだ。
シーンっと静まり返ったトイレには、その男以外、人の気配は全くしなかった。それでも恵美子は、男が「ここです」と指を差す一番奥の個室に向かって歩いた。
その個室はドアが閉まっていた。背後に立っている男をチラチラと気にしながらソッとドアを押し、半開きになったドアの隙間を恐る恐る覗いた。
案の定、そこには誰もいなかった。「誰もいないですけど……」と言いながら後ろを振り向くと、さっきまで真後ろに立っていたはずの男は、小便器の前に立っていた。
「えっ? いないっすか?」
そう言いながら男は、小便器の前で右腕をカサカサと動かしていた。
「おかしいなぁ……今までそこに居たんだけどなぁ……」
そう言いながら男は、スカートから伸びる恵美子の足をジロジロと見つめ、時折、目をトロンとさせてはハァハァと卑猥な息を吐いた。
恵美子はその場に立ち竦みながら、視線を男の下半身へと下ろした。
そんな恵美子の視線に気づいた男は、「へへへへ」と笑いながら体を斜めに傾け、シコシコとシゴく肉棒を恵美子に見せつけた。

予想していたことではあったが、しかし、改めてそれを見せつけられると、さすがの恵美子もギョッと目を見開いてしまった。
すかさず男は、「逃げないで」と恵美子に言った。悲願するかのように眉を垂らしながら、「すぐにイキますから見ててください」と言った。
恵美子は放心状態でそれを見つめながらゴクリと唾を飲み込んだ。上下にシゴかれる肉棒は、まるで別の生き物のように蠢き、ピンクの亀頭の先から溢れ出す我慢汁がピチャピチャと卑猥な音を奏でいた。
恵美子は、逃げ出すことなくそれをジッと見ていた。すると男は、そんな恵美子に脈があると思ったのか、小便器に向けていた体を堂々と恵美子に向け、「お願いします……しゃぶって下さい……」と言いながら、恵美子の目の前にシコシコと上下する肉棒を突き出した。
それをまともに見せつけられると、自然に恵美子の口からもハァハァと淫らな息が漏れ始めた。
恵美子はクラクラと目眩を感じながらゆっくりとその場にしゃがんだ。男は極度に興奮し、いきなり「ほら、しゃぶれ」などと命令語になりながら、激しくシゴくそれを恵美子の口に押しつけた。
強烈な恥垢臭が恵美子の鼻を襲った。しかし、そんな饐えた匂いは雌豚肉便器の恵美子にとっては興奮臭であり、恵美子の欲情を更に昂めてくれた。
我慢汁でテラテラと輝く亀頭に震える舌を伸ばした。アイスキャンディーの先を舐めるようにペロペロと舌を動かしながら、徐々に亀頭を口内に滑り込ませていった。

それが根元まで飲み込まれると、頭上で男が「マジかよ……」と呟いた。
顔を前後に振り、唾液でブジュブジュと音を立て始めると、男は「あああああ……」と唸りだし、恵美子の髪を両手で優しく撫でながら、「そこまでするならヤらせてくれよ……」と言った。
恵美子は、名残り惜しそうにそれを口からゆっくりと抜き取ると、口内に溜まった恥垢だらけの唾液をゴクリと飲み込んだ。
男は「いいのか?」と嬉しそうに目を輝かせながら、しゃがんでいた恵美子をその場に立たせた。そして、恵美子と入れ替わるように今度は自分がそこにしゃがむと、震える手で恵美子のスカートをゆっくりと捲り上げ、パンティーの上から恵美子の下半身に顔を擦り付けたのだった。
男はパンティーを乱暴に下ろすと、伸ばした舌を陰毛に這わせ、ジャリジャリと音を立てながらそこを舐めまくった。そうしながらも、尻から指を股間に潜り込ませ、割れ目を荒々しく弄りまくった。
「すげぇ濡れてるじゃん……」
男は恥骨に頬ずりしながらそう呟いた。確かにこの時恵美子は濡れていたが、しかし、その時男が指でネチャネチャさせていたのは上野が中出しした残液だった。
それを、こんなに恵美子が濡れているのだと勘違いした男は、「すげぇじゃん、すげぇ痴女じゃん」と喜びながら立ち上がり、そのまま恵美子を小便器にしがみつかせると、背後からペニスをツルンっと入れてきた。

男は、「おっ、おっ、おっ」とリズムを取りながら、それに合わせて腰を振ってきた。肉棒がズボズボとピストンする度に上野の残液がびちゃびちゃと音を鳴らし、静まり返ったトイレに響いた。
小便器にしがみつきながら悶える恵美子は、心の中で(もっと激しく犯してください、もっともっと乱暴に、めちゃくちゃにして下さい)と叫んでいた。するとそんな心の声が通じたのか、男は突然恵美子の尻をパシパシと叩き始め、「豚みてぇにデッケェ尻だな」と吐き捨てた。
いつものオヤジとは違い、男は激しく腰を振ってきた。恵美子が喘げば喘ぐほどにその腰の動きは速くなり、「感じてるのか……気持ちいいのか……」といやらしい質問を繰り返してきた。
そうされながら恵美子は何度も絶頂に達していた。イク度に恵美子は白い陶器の小便器に舌を這わせ、誰のものかもわからない塩っぱい小便の味を感じていたのだった。
このように恵美子は、二度も他人のオナニーを見せつけられてきた。
二度目のそれは、結局セックスまでさせてしまっているが、一度目の時も、誘われれば迷わずセックスさせていた。
そんな恵美子が、今、三度目のオナニーを見せつけられていた。
当然恵美子は、それを見せつけられながら、早くセックスして欲しいと思っていたが、しかし中年男は、まるでそんな恵美子の心を読み取っているかのように、ゆっくりとペニスをシゴきながら焦らし続けていた。
「これを、入れて欲しいか?」
男は鋭い目で恵美子の顔を覗き込みながら言った。
入れてくださいとどうしても声に出せない恵美子は、項垂れたまま小さくコクンっと頷いたのだった。
(つづく)
《←目次》《4話へ→》
オヤジたちに散々肉便器にされていた恵美子だったが、しかしクンニをされた経験はほとんどなかった。
まともにクンニをされたのは、二年前の忘年会の帰り道、ベロベロに酔った高橋部長にいきなりボウリング場の裏の細い路地に連れ込まれ、背後から陰部を二、三回舐められただけであり、あとは犬に舐められただけだった。
肉便器の性器を好んで舐める者はいなかった。だから恵美子は、中年男がそこに舌を這わせた瞬間、激しい期待と興奮に胸が高鳴ったのだが、しかしそれは、無残にもたったひと舐めで終わってしまったのだった。
それでも陰部を舐められたその感触は、激しい興奮となって恵美子の脳をグルグルと掻き回した。
早く入れて、早く入れて、と、そんな言葉ばかりが脳の中を駆け巡っていた。恵美子の唇からは自然に卑猥な息がハァハァと漏れ出し、ひと舐めされて刺激を受けた陰部が、鯉の口のようにヒクヒクしていた。
そんな恵美子を冷血な目で見下ろしながら、中年男はズボンを脱ぎ始めた。
スーツの上着を羽織ったまま、ズボンとトランクスだけを脱ぎ捨てると、勃起した肉棒を張り子の虎のようにヒコヒコさせながらソファーにドスンっと腰を下ろした。
「入れて欲しいんだろ」
中年男はそう言いながら、勃起したペニスをゆっくりとシゴき始めた。
欲情した恵美子の目の前で卑猥な物体が上下に動いていた。それを握る中年男の拳の上で、真っ赤な亀頭が出たり入ったりと繰り返していた。

男のオナニーを見せつけられたのは、これで三度目だった。
一度目はコンビニの駐車場だった。
夜の十一時を過ぎた頃、近所のコンビニにコーラを買いに行くと、駐車場に停めてあったワンボックスカーの中で若い男がペニスを露出していた。それは、明らかに恵美子に向けて露出しているものだった。
最初恵美子は、見て見ぬ振りをした。そのままコンビニの店内に入ると、ドキドキしながらコーラを買い、白いビニール袋を片手にぶら下げながら窓際の雑誌コーナーへと向かった。
女性雑誌が並ぶラックの目の前に、そのワンボックスカーは止まっていた。
恵美子は取り敢えず『女性自身』を手に取ると、それをパラパラと捲りながらも、その視線を駐車場のワンボックスカーにソッと向けた。
若い男は、いつの間にか後部座席から助手席へと移動していた。恵美子がそれを見せつけられても騒がなかった事に安心したのか、助手席に座る男は堂々と股を開き、巨大に勃起したペニスを見せつけてきた。
若い男のペニスには興味があった。いつも中年オヤジのペニスばかりを相手にしていた恵美子には、若い男のピクピクとした元気の良いペニスが珍しかったのだ。
恵美子は、レジにいる店員をチラチラと気にしながらも、堂々と視線をそこに向けていた。若い男は、見られている事に興奮しているのか、目を半開きにさせながら口を開け、狂ったようにペニスをシゴいていた。
さすが、若い男のペニスは中年オヤジたちのペニスとは違った。それは、まるで金属バットのグリップのように長かった。クワっと開いたカリ首はエリマキトカゲのように獰猛で、がっしりと太くて逞しい竿は石のように固そうだった。

若い男はそれをシコシコと上下させながら、恵美子をじっと見ていた。それに応えるべく、恵美子もスカートを捲り上げ、パンティーずらして陰毛が渦巻く恥骨を見せてやりたかったが、しかし、そんな勇気が恵美子にあるはずがなく、ただただ黙ってそれを見続けるしかなかった。
しかし、それを見ているうちに、恵美子の陰部からはドロドロの汁が溢れ出し、居てもたっても居られないくらい陰部が疼いてきた。あの巨大なペニスでズボズボに掻き回されたいという思いが激しくなり、遂に意を決した恵美子は、思い切ってワンボックスカーの側まで行ってみようという気になった。
大きく深呼吸しながら雑誌を閉じた。このままワンボックスカーの側へ行き、あの若い男に何と声をかければいいのかと考えながら、雑誌をラックにソッと戻した。
しかし、それが失敗だった。若い男は、恵美子が店員に通報するとでも思ったのか急に慌て始め、ものすごい勢いで運転席に移動すると、そのままバックで逃げて行ってしまったのだ。
ショックだった。呆然としたまま走り去るワンボックスカーのテールランプを見つめていた恵美子は、逃げ出さなくてもヤらせてあげるのにと下唇を噛んだのだった。
それが一度目の経験だった。
そして二度目は今から半年ほど前、会社の帰宅途中にいつも通っている公園での出来事だった。
その日は残業があり、駅を出る頃には八時を過ぎていた。辺りは既に真っ暗だったが、いつものように郵便局裏の公園を通り抜けてアパートに向かった。
鬱蒼とする森に囲まれた薄暗い遊歩道を歩いていると、前方で爛々と蛍光灯が輝いている公衆便所の前に、サラリーマン風の男がポツンと立っているのが見えた。
男は明らかに不審だった。チラチラと恵美子の方を見つつ、何度も公衆便所の中を出たり入ったりと繰り返していた。
変質者かもしれない。そうドキドキしながら、恵美子は公衆便所の前を早足で通り過ぎようとしていた。
すると、いきなりその男が、公衆便所の中から「すみません」と声をかけてきた。
見た目は普通だった。会社帰りのサラリーマンといった感じの三十代の男だった。
「はい」と警戒しながらも足を止めると、男は、「公園の管理事務所の者なんですけど、ちょっと手を貸してもらいたいんですけど……」と申し訳なさそうに頭を下げた。
怪しかった。いつも見る公園管理事務所の人たちは作業服を着ており、ワイシャツを着ている人など一人も見たことがなかったからだ。
恵美子は距離を保ちながらも、「どうしたんですか?」と聞いた。
「男子トイレの個室の中で泥酔した女性の方が倒れてるんです。今、警察と救急車には連絡したんですけど、なんか急に苦しいとか言い出しまして……相手は女性ですので、ちょっと様子を見てきて頂けないでしょうか……」
どう考えても嘘臭かった。こんな住宅街の公園で、こんな時間に女性が泥酔。しかも男子トイレで……。
これは絶対に何かの罠だと思った。この男は、私を男子トイレに連れ込み、いやらしい行為に及ぼうと企んでいるに違いないと思った。
しかし、そうとはわかっていても、恵美子はそこから立ち去らなかった。なぜなら恵美子は、この一時間ほど前、一緒に残業をしていた上野という男に肉便器にされていたからだった。
上野は、部長が帰って恵美子と事務所で二人きりになるなり、いきなり「させてくれよ」と言ってきた。上野は四十代の平社員で、つい先日離婚したばかりだった。離婚を機に、上野は他のオヤジたちの仲間入りをし、度々恵美子を肉便器に使っていたのだった。
そんな上野のセックスは、まさにセンズリだった。恵美子を全裸にし何の愛撫もせぬまま尻を突き出させた。そして膣に大量の唾を垂らして一気にペニスを捻り込むと、すぐさまスマホでエロ動画を開き、そのエロ動画を見ながら中出しするのだった。

それは、わずか三分で終了した。まるで立ち小便でもするかのように、さっさと射精してしまった。
いつもなら、その後にまた別の誰かが恵美子を肉便器に使うため、例えそんな三分セックスでも恵美子はそれなりの快感を得ることができたのだが、しかし、この時会社に残っていたのは上野だけであり、結局この日は、たったの三分間、肉棒で膣を掻き回されただけで終わってしまっていたのだった。
そんな恵美子は激しい欲求不満に襲われていた。中途半端にピストンされただけの膣は膿んだ傷口のようにジクジクと疼き、電車に乗っている時も、早くアパートに帰って巨大ディルドでアソコをぐちゃぐちゃにしたいと、そんなことばかり考えていた。
だから恵美子は、この時、男子トイレで女性が泥酔しているから見て来て欲しいなどという、誰が聞いても怪しい話にも足を止めたのだった。
「お願いします」と言いながら、さっさと男子トイレに入っていった男の背中を見つめていた。例え彼が変質者であっても、殺されさえしなければいいと思いながら、そんな男の後について男子トイレの中へと進んだ。
シーンっと静まり返ったトイレには、その男以外、人の気配は全くしなかった。それでも恵美子は、男が「ここです」と指を差す一番奥の個室に向かって歩いた。
その個室はドアが閉まっていた。背後に立っている男をチラチラと気にしながらソッとドアを押し、半開きになったドアの隙間を恐る恐る覗いた。
案の定、そこには誰もいなかった。「誰もいないですけど……」と言いながら後ろを振り向くと、さっきまで真後ろに立っていたはずの男は、小便器の前に立っていた。
「えっ? いないっすか?」
そう言いながら男は、小便器の前で右腕をカサカサと動かしていた。
「おかしいなぁ……今までそこに居たんだけどなぁ……」
そう言いながら男は、スカートから伸びる恵美子の足をジロジロと見つめ、時折、目をトロンとさせてはハァハァと卑猥な息を吐いた。
恵美子はその場に立ち竦みながら、視線を男の下半身へと下ろした。
そんな恵美子の視線に気づいた男は、「へへへへ」と笑いながら体を斜めに傾け、シコシコとシゴく肉棒を恵美子に見せつけた。

予想していたことではあったが、しかし、改めてそれを見せつけられると、さすがの恵美子もギョッと目を見開いてしまった。
すかさず男は、「逃げないで」と恵美子に言った。悲願するかのように眉を垂らしながら、「すぐにイキますから見ててください」と言った。
恵美子は放心状態でそれを見つめながらゴクリと唾を飲み込んだ。上下にシゴかれる肉棒は、まるで別の生き物のように蠢き、ピンクの亀頭の先から溢れ出す我慢汁がピチャピチャと卑猥な音を奏でいた。
恵美子は、逃げ出すことなくそれをジッと見ていた。すると男は、そんな恵美子に脈があると思ったのか、小便器に向けていた体を堂々と恵美子に向け、「お願いします……しゃぶって下さい……」と言いながら、恵美子の目の前にシコシコと上下する肉棒を突き出した。
それをまともに見せつけられると、自然に恵美子の口からもハァハァと淫らな息が漏れ始めた。
恵美子はクラクラと目眩を感じながらゆっくりとその場にしゃがんだ。男は極度に興奮し、いきなり「ほら、しゃぶれ」などと命令語になりながら、激しくシゴくそれを恵美子の口に押しつけた。
強烈な恥垢臭が恵美子の鼻を襲った。しかし、そんな饐えた匂いは雌豚肉便器の恵美子にとっては興奮臭であり、恵美子の欲情を更に昂めてくれた。
我慢汁でテラテラと輝く亀頭に震える舌を伸ばした。アイスキャンディーの先を舐めるようにペロペロと舌を動かしながら、徐々に亀頭を口内に滑り込ませていった。

それが根元まで飲み込まれると、頭上で男が「マジかよ……」と呟いた。
顔を前後に振り、唾液でブジュブジュと音を立て始めると、男は「あああああ……」と唸りだし、恵美子の髪を両手で優しく撫でながら、「そこまでするならヤらせてくれよ……」と言った。
恵美子は、名残り惜しそうにそれを口からゆっくりと抜き取ると、口内に溜まった恥垢だらけの唾液をゴクリと飲み込んだ。
男は「いいのか?」と嬉しそうに目を輝かせながら、しゃがんでいた恵美子をその場に立たせた。そして、恵美子と入れ替わるように今度は自分がそこにしゃがむと、震える手で恵美子のスカートをゆっくりと捲り上げ、パンティーの上から恵美子の下半身に顔を擦り付けたのだった。
男はパンティーを乱暴に下ろすと、伸ばした舌を陰毛に這わせ、ジャリジャリと音を立てながらそこを舐めまくった。そうしながらも、尻から指を股間に潜り込ませ、割れ目を荒々しく弄りまくった。
「すげぇ濡れてるじゃん……」
男は恥骨に頬ずりしながらそう呟いた。確かにこの時恵美子は濡れていたが、しかし、その時男が指でネチャネチャさせていたのは上野が中出しした残液だった。
それを、こんなに恵美子が濡れているのだと勘違いした男は、「すげぇじゃん、すげぇ痴女じゃん」と喜びながら立ち上がり、そのまま恵美子を小便器にしがみつかせると、背後からペニスをツルンっと入れてきた。

男は、「おっ、おっ、おっ」とリズムを取りながら、それに合わせて腰を振ってきた。肉棒がズボズボとピストンする度に上野の残液がびちゃびちゃと音を鳴らし、静まり返ったトイレに響いた。
小便器にしがみつきながら悶える恵美子は、心の中で(もっと激しく犯してください、もっともっと乱暴に、めちゃくちゃにして下さい)と叫んでいた。するとそんな心の声が通じたのか、男は突然恵美子の尻をパシパシと叩き始め、「豚みてぇにデッケェ尻だな」と吐き捨てた。
いつものオヤジとは違い、男は激しく腰を振ってきた。恵美子が喘げば喘ぐほどにその腰の動きは速くなり、「感じてるのか……気持ちいいのか……」といやらしい質問を繰り返してきた。
そうされながら恵美子は何度も絶頂に達していた。イク度に恵美子は白い陶器の小便器に舌を這わせ、誰のものかもわからない塩っぱい小便の味を感じていたのだった。
このように恵美子は、二度も他人のオナニーを見せつけられてきた。
二度目のそれは、結局セックスまでさせてしまっているが、一度目の時も、誘われれば迷わずセックスさせていた。
そんな恵美子が、今、三度目のオナニーを見せつけられていた。
当然恵美子は、それを見せつけられながら、早くセックスして欲しいと思っていたが、しかし中年男は、まるでそんな恵美子の心を読み取っているかのように、ゆっくりとペニスをシゴきながら焦らし続けていた。
「これを、入れて欲しいか?」
男は鋭い目で恵美子の顔を覗き込みながら言った。
入れてくださいとどうしても声に出せない恵美子は、項垂れたまま小さくコクンっと頷いたのだった。
(つづく)
《←目次》《4話へ→》
雌豚肉便器4
2013/06/15 Sat 00:00
「どこに入れて欲しいんだ?」
項垂れている恵美子に、中年男はそう聞いてきた。
恵美子が黙っていると、「口か? マンコか? それともケツの穴か?」と下品に笑った。
それでも答えられない恵美子は、恐る恐る股間に手を伸ばした。そして、既にトロトロに濡れている割れ目にソッと指を這わせ、無言でそこにヌルヌルと指を滑らせた。
「そうか……そこに入れて欲しいのか……」
中年男は満足そうに頷くと、愛液でテラテラと輝く恵美子の指をジッと見つめながら、「開いてみろ」と唇の端を歪ませた。
恵美子は、その言葉に思わずいやらしい声を漏らした。今まで、早漏オヤジたちに入れて出されるだけの無情なセックスばかりされてきた恵美子には、そんな卑猥な命令は、いつも見ている変態動画よりも興奮させてくれた。
ハァハァと息を荒げながら両手を太ももの裏に入れた。そしてM字に股を開いたまま太ももを両腕で持ち上げ、両手で尻肉を押し広げながら、そこに伸ばした指で大陰唇をベロッと開いた。

中年男はペニスをシゴきながら前屈みになると、大きく開かれた膣の内部をマジマジと見つめた。そして、そこに顔をゆっくりと近づけながら、ヌメヌメと輝く粘膜をクンクンと嗅ぐと、「肉便器の匂いだ」と独り言のように呟いた。
中年男は、獰猛に口を開いた膣に指を伸ばしてきた。そこに人差し指をヌルヌルと滑らせ、その指をクンクンと嗅いだりしていた。
「今日は誰かセックスしてくれたか?」
白濁の汁が絡みつく指をペロペロと舐めながら中年男が聞いてきた。
今日は誰も恵美子を肉便器にしなかった。今日は中古物件のキャンペーンがあったため、いつも恵美子を肉便器にしている平社員のオヤジたちは朝から会場に出ていたからだった。
恵美子はソッと項垂れたまま、首を小さく左右に振った。
中年男は、ぽっかりと口を開いた膣口に人差し指をヌポヌポと出し入れしながら、「そりゃあ可哀想に……さぞかしチンポが欲しくて堪らないだろうなぁ……」と呟いた。
確かに、肉便器として調教されていた恵美子は、最低でも一日一回は肉棒を入れられないと気が狂いそうになった。肉棒を入れられない日はジクジクと陰部が疼いて仕方がないため、一人自宅アパートでディルドを使って疼きを癒していたくらいだった。

中年男は、そこからヌルっと指を抜き取ると、再びソファーにふんぞり返った。そして、そのドロドロに濡れた指でペニスを摘み、その汁を亀頭に塗り込みながら上下にシゴき始めた。
ピチャ、ピチャ、と汁が鳴っていた。それをジッと見つめていた恵美子は、今すぐにでもそれにしゃぶりつきたい衝動に駆られていた。
そんな恵美子の心を知りながら、中年男はひたすらペニスをシゴいていた。わざと焦らすかのようにそれを見せつけながら、時折、「ああ、イキそうだ」などと唸っては、恵美子に焦燥感与えた。

「このまま射精してもいいか?」
中年男は、不敵に唇の端を歪めながら聞いてきた。
心に蠢くモヤモヤを鷲掴みにされた恵美子は、ギュッと下唇を噛み締めながらイヤイヤと首を左右に振った。
中年男はニヤリと笑いながら、「君は、顔はブスだが、体はいい」と、最初に声を掛けられた時と同じ言葉を呟いた。
「醜い女に限ってアソコの具合は良いものなんだが……君はどうだね?」
「………………」
恵美子は黙ったまま、いつもオヤジたちが唸っている言葉を思い出していた。
オヤジたちは、いつも恵美子を肉便器にしている際、決まって、「マンコだけは最高だ」と唸っていた。
定年退職間際の島田さんが言うには、恵美子の性器は、いわゆる『名器』らしく、咥え込んだペニスをギュンギュンと締め付けながら、ヌルヌルの穴肉全体をグニョグニョと蠢かすらしい。
だから皆は、すぐにイッてしまうのだと島田さんは言った。決して早漏なのではなく、恵美子の性器が名器すぎるから、みんなすぐに果ててしまうんだと言っていた。
そんな島田の言葉を思い出しながら、恵美子はソッと中年男の顔を見上げた。
そんな恵美子の目を見ながら、中年男は、「ほほう……自信がありそうだな」と笑い、身を乗り上げた。そして、シコシコとシゴくその手を止め、ビンビンと勢いよく勃起する肉棒を恵美子に突き出しながら、「そんなに自信があるのなら、上に乗ってみなさい」と、亀頭をヒクヒクと痙攣させた。
恵美子は背筋をゾクゾクさせながらゆっくりと立ち上がった。中年男がふん反り返るソファーに恐る恐る近づき、肉棒がヌッと突き出ている下半身を跨ごうとした。
すると中年男が「おい」とそれを制止した。
「さっきから何度も言ってるが、君はブスだ。そんな醜い顔をドアップで見せられながらヤッても気色悪いだけだ。後ろを向け。ケツをこっちに向けて入れろ」
中年男はそう言いながら恵美子の腰を両手で掴み、強引に後ろを向かせたのだった。
屈辱が胸を締め付けた。ブスと言われる事には慣れていたが、気色悪いと言われたのは初めてであり、不意に埼玉にいるお母さんの顔が頭に浮かび悲しくなった。
しかし、それでも恵美子は我慢した。そこまで無残に貶されても、もはや変態雌豚肉便器として調教されてしまっている恵美子には、ここでそれを止める事は不可能なのだ。
屈辱に下唇を噛み締めながら、恵美子は前屈みになった。そのまま中年男の両太ももを跨ぎ、中年男の顔に向けておもいきり尻を突き出した。
「でかい尻だな……」
中年男はそう呟きながら、恵美子の大きな尻を両手で受け止めた。そして尻肉をこれでもかというくらいに大きく開くと、そこに剥き出されたワレメに亀頭をヌルヌルと滑らせながら、「肛門が真っ黒だ」と笑った。

ベロリと剥き出された粘膜に亀頭が食い込んできた。
恵美子はこの瞬間が堪らなく好きだった。ツルンっと滑り込んできた亀頭が膣の入口でコリコリする感触が堪らなかった。
しかし、いつものオヤジたちは、そんな感触を充分に楽しませてはくれなかった。こっそり会社の倉庫やトイレに恵美子を連れ込み、ビクビクしながら恵美子を肉便器にしていたオヤジたちには、そんな余裕はなかった。亀頭をワレメに充てがうなり一気に根元まで入れ、後は壊れたロボットのように腰を動かすだけだった。
だから恵美子は、ここぞとばかりに亀頭の感触を味わっていた。すぐに腰を落とそうとはせず、亀頭だけをすっぽりと飲み込みながら小刻みに腰を動かしていた。

そんな恵美子の尻を、中年男がおもいきり引っ叩いた。
ただしそれは、早くペニスをズッポリと入れろと怒っているのではなかった。「素晴らしい尻だな……」と感慨深く呟く中年男は、その大きな尻を叩く感触を楽しんでいるのであった。
そうやって尻を叩かれ続けていると、そのはち切れるような痛みがみるみる快感に変わってきた。但しそれは、痛みを快楽に変えた肉体的な快感ではなく、自分が無残に扱われているというマゾヒズムが湧き上がった精神的な快感だった。
我慢できなくなった恵美子は、腰を持ち上げたまま前に倒れ、中年男の両足にしがみついた。そしてそのままゆっくりと腰を落とし、まるで奈落の底に落ちていくかのように、「あああああああああああああ」と声を上げながら、硬い肉棒を根元まで飲み込んだ。

背後で中年男が「んんんんんんん……」と唸った。島田が言っていた『名器』を実感したのか、中年男は「んんんん」と唸る声を「おおおお」と変えながら、その大きな尻を両手で摩り始めた。
「これは凄い……想像して以上の具合の良さだ……」
中年男はそう呟きながらも、早く動かせとばかりに、腰を締め付けている恵美子の太ももをトントンと叩いた。
それを合図に恵美子の大きな尻が上下に動き出した。タプンタプンと揺れる尻肉が中年男の腹に叩きつけられ、パンパンと乾いた音を響かせた。
そんな中年男のペニスは、然程大きなものではなかった。それはどちらかといえば小さく、広告宣伝部の井上さんの真性包茎レベルだった。
それでも恵美子は感じていた。小さいながらもコリコリと硬い肉棒は、狭い穴の中にぎっしりと詰まった生肉をグイグイと掻き分け、膣壁をゴリゴリと擦ってくれた。その、ディルドとは違う肉感は恵美子を激しく興奮させ、気がつくと恵美子は肉棒をピストンしたまま失禁してしまっていた。
ペニスがズボズボする度に、割れ目の先からシュッシュっと尿が吹き出した。中年男は吹き出すそれを手の平で掬いながら、嬉しそうにペロペロと舐めていた。
恵美子も変態だったが、この中年男もかなりの変態だった。上下に動く恵美子の尻の裏を覗き込みながら、「ウ○コは出ないか、ウ○コを出してみろ」と肛門に指を突き立てていた。
そんな変態的な背面騎乗で、恵美子は四度も絶頂に達していた。中年男も一度は射精したが、しかしそれは全く衰えることはなく、中出ししたままピストンを続行していた。
「私はね、電車の中で君を見た瞬間から、君が変態性欲者だとすぐに気づいたよ」
中年男は、止めどなく上下する恵美子の尻を眺めながら突然そう語り始めた。
「なぜだかわかるかね」
「………………」
「それはね、君のその体が異様にエロかったからだよ」
恵美子は「あん、あん」と喘ぎながら腰をふり、中年男の話に耳を傾けていた。
「普通、君ほどのブスなら、そこまで体はエロくないんだよ。男に相手にされないようなブスはね、みるみる男性ホルモンが強くなり、次第におっさん化していくもんなんだよ。なのに君はブスのくせにエロかった。そのだらしない唇も、このムチムチの尻も、変態男共の精液の匂いがプンプンと漂っていたよ」
「………………」
「私はピーンッときたね。あっ、この女、ヤリマンだなってね。しかも君はブスだったから雌豚だと思ったよ。マゾの雌豚。変態男共の肉便器だなってね」
激しく腰を振る恵美子は、その肉便器という言葉に反応し、五度目の絶頂を迎えた。ヒィ、ヒィ、と息を詰まらせながら短く喘ぐ恵美子を見て、中年男は「それだよそれ、そのイキ方はまさに雌豚だよ」と笑った。
再び吹き出した尿を手の平で掬い取り、中年男はそれをペロペロと舐めながら、「相当、男に遊ばれてるな」と呟いた。
「だいたいね、ブスのくせに男が寄り付いてくるってのは、その女が金を持っているか、とびっきりスタイルが良いか、それともマンコの具合が良いかのどれかなんだよ。君は、どう見ても金を持っているようには見えないし、スタイルだってどちらかと言えば豚だ。だから私は、きっとこの女のマンコの具合は最高だなって思ったんだよ」
そう語りながら、突然中年男は、床に置いてあった黒い鞄を持ち上げた。そしてその中から太いマジックを取り出すと、「案の定、君は変態だった。そして予想通りマンコの具合も良かった。私の読みは当たっていた。君は最高の肉便器だ……」と言いながら、そのマジックのキャップをスポンっと抜いた。
中年男は恵美子の尻に手を置き、尻の動きを止めさせた。
その動きが止まるなり、恵美子の尻に冷たいマジックの先が滑り、辺りにシンナーのような匂いが漂った。
中年男は、素早くそこに何かを書いた。そして、恵美子の尻に書いたそれにフーフーと息を吹きかけながら、それを乾かそうとしていた。
マジックにキャップを被せながら、中年男は「よし」と言った。
「三日後の夜、また会おう。その時まで絶対にこれを消すな。君はこの三日間、この尻のまま肉便器にされるんだ」
恵美子は、そんな中年男の言葉を無視するかのように再び尻を動かし始めた。
「三日後、もしこれがこのままの状態で保たれていたら、ご褒美に凄い所に連れて行ってあげよう。君の大好きな変態男たちが大勢いる変態の館に連れて行ってやるよ。どうだ、行きたいだろ」
そうせせら嗤う中年男を無視して、恵美子はひたすら腰を動かしまくった。
そして、その尻に何と書かれているかも知らないまま、六度目の絶頂を迎えたのだった。

(雌豚肉便器・完)
《←目次》
項垂れている恵美子に、中年男はそう聞いてきた。
恵美子が黙っていると、「口か? マンコか? それともケツの穴か?」と下品に笑った。
それでも答えられない恵美子は、恐る恐る股間に手を伸ばした。そして、既にトロトロに濡れている割れ目にソッと指を這わせ、無言でそこにヌルヌルと指を滑らせた。
「そうか……そこに入れて欲しいのか……」
中年男は満足そうに頷くと、愛液でテラテラと輝く恵美子の指をジッと見つめながら、「開いてみろ」と唇の端を歪ませた。
恵美子は、その言葉に思わずいやらしい声を漏らした。今まで、早漏オヤジたちに入れて出されるだけの無情なセックスばかりされてきた恵美子には、そんな卑猥な命令は、いつも見ている変態動画よりも興奮させてくれた。
ハァハァと息を荒げながら両手を太ももの裏に入れた。そしてM字に股を開いたまま太ももを両腕で持ち上げ、両手で尻肉を押し広げながら、そこに伸ばした指で大陰唇をベロッと開いた。

中年男はペニスをシゴきながら前屈みになると、大きく開かれた膣の内部をマジマジと見つめた。そして、そこに顔をゆっくりと近づけながら、ヌメヌメと輝く粘膜をクンクンと嗅ぐと、「肉便器の匂いだ」と独り言のように呟いた。
中年男は、獰猛に口を開いた膣に指を伸ばしてきた。そこに人差し指をヌルヌルと滑らせ、その指をクンクンと嗅いだりしていた。
「今日は誰かセックスしてくれたか?」
白濁の汁が絡みつく指をペロペロと舐めながら中年男が聞いてきた。
今日は誰も恵美子を肉便器にしなかった。今日は中古物件のキャンペーンがあったため、いつも恵美子を肉便器にしている平社員のオヤジたちは朝から会場に出ていたからだった。
恵美子はソッと項垂れたまま、首を小さく左右に振った。
中年男は、ぽっかりと口を開いた膣口に人差し指をヌポヌポと出し入れしながら、「そりゃあ可哀想に……さぞかしチンポが欲しくて堪らないだろうなぁ……」と呟いた。
確かに、肉便器として調教されていた恵美子は、最低でも一日一回は肉棒を入れられないと気が狂いそうになった。肉棒を入れられない日はジクジクと陰部が疼いて仕方がないため、一人自宅アパートでディルドを使って疼きを癒していたくらいだった。

中年男は、そこからヌルっと指を抜き取ると、再びソファーにふんぞり返った。そして、そのドロドロに濡れた指でペニスを摘み、その汁を亀頭に塗り込みながら上下にシゴき始めた。
ピチャ、ピチャ、と汁が鳴っていた。それをジッと見つめていた恵美子は、今すぐにでもそれにしゃぶりつきたい衝動に駆られていた。
そんな恵美子の心を知りながら、中年男はひたすらペニスをシゴいていた。わざと焦らすかのようにそれを見せつけながら、時折、「ああ、イキそうだ」などと唸っては、恵美子に焦燥感与えた。

「このまま射精してもいいか?」
中年男は、不敵に唇の端を歪めながら聞いてきた。
心に蠢くモヤモヤを鷲掴みにされた恵美子は、ギュッと下唇を噛み締めながらイヤイヤと首を左右に振った。
中年男はニヤリと笑いながら、「君は、顔はブスだが、体はいい」と、最初に声を掛けられた時と同じ言葉を呟いた。
「醜い女に限ってアソコの具合は良いものなんだが……君はどうだね?」
「………………」
恵美子は黙ったまま、いつもオヤジたちが唸っている言葉を思い出していた。
オヤジたちは、いつも恵美子を肉便器にしている際、決まって、「マンコだけは最高だ」と唸っていた。
定年退職間際の島田さんが言うには、恵美子の性器は、いわゆる『名器』らしく、咥え込んだペニスをギュンギュンと締め付けながら、ヌルヌルの穴肉全体をグニョグニョと蠢かすらしい。
だから皆は、すぐにイッてしまうのだと島田さんは言った。決して早漏なのではなく、恵美子の性器が名器すぎるから、みんなすぐに果ててしまうんだと言っていた。
そんな島田の言葉を思い出しながら、恵美子はソッと中年男の顔を見上げた。
そんな恵美子の目を見ながら、中年男は、「ほほう……自信がありそうだな」と笑い、身を乗り上げた。そして、シコシコとシゴくその手を止め、ビンビンと勢いよく勃起する肉棒を恵美子に突き出しながら、「そんなに自信があるのなら、上に乗ってみなさい」と、亀頭をヒクヒクと痙攣させた。
恵美子は背筋をゾクゾクさせながらゆっくりと立ち上がった。中年男がふん反り返るソファーに恐る恐る近づき、肉棒がヌッと突き出ている下半身を跨ごうとした。
すると中年男が「おい」とそれを制止した。
「さっきから何度も言ってるが、君はブスだ。そんな醜い顔をドアップで見せられながらヤッても気色悪いだけだ。後ろを向け。ケツをこっちに向けて入れろ」
中年男はそう言いながら恵美子の腰を両手で掴み、強引に後ろを向かせたのだった。
屈辱が胸を締め付けた。ブスと言われる事には慣れていたが、気色悪いと言われたのは初めてであり、不意に埼玉にいるお母さんの顔が頭に浮かび悲しくなった。
しかし、それでも恵美子は我慢した。そこまで無残に貶されても、もはや変態雌豚肉便器として調教されてしまっている恵美子には、ここでそれを止める事は不可能なのだ。
屈辱に下唇を噛み締めながら、恵美子は前屈みになった。そのまま中年男の両太ももを跨ぎ、中年男の顔に向けておもいきり尻を突き出した。
「でかい尻だな……」
中年男はそう呟きながら、恵美子の大きな尻を両手で受け止めた。そして尻肉をこれでもかというくらいに大きく開くと、そこに剥き出されたワレメに亀頭をヌルヌルと滑らせながら、「肛門が真っ黒だ」と笑った。

ベロリと剥き出された粘膜に亀頭が食い込んできた。
恵美子はこの瞬間が堪らなく好きだった。ツルンっと滑り込んできた亀頭が膣の入口でコリコリする感触が堪らなかった。
しかし、いつものオヤジたちは、そんな感触を充分に楽しませてはくれなかった。こっそり会社の倉庫やトイレに恵美子を連れ込み、ビクビクしながら恵美子を肉便器にしていたオヤジたちには、そんな余裕はなかった。亀頭をワレメに充てがうなり一気に根元まで入れ、後は壊れたロボットのように腰を動かすだけだった。
だから恵美子は、ここぞとばかりに亀頭の感触を味わっていた。すぐに腰を落とそうとはせず、亀頭だけをすっぽりと飲み込みながら小刻みに腰を動かしていた。

そんな恵美子の尻を、中年男がおもいきり引っ叩いた。
ただしそれは、早くペニスをズッポリと入れろと怒っているのではなかった。「素晴らしい尻だな……」と感慨深く呟く中年男は、その大きな尻を叩く感触を楽しんでいるのであった。
そうやって尻を叩かれ続けていると、そのはち切れるような痛みがみるみる快感に変わってきた。但しそれは、痛みを快楽に変えた肉体的な快感ではなく、自分が無残に扱われているというマゾヒズムが湧き上がった精神的な快感だった。
我慢できなくなった恵美子は、腰を持ち上げたまま前に倒れ、中年男の両足にしがみついた。そしてそのままゆっくりと腰を落とし、まるで奈落の底に落ちていくかのように、「あああああああああああああ」と声を上げながら、硬い肉棒を根元まで飲み込んだ。

背後で中年男が「んんんんんんん……」と唸った。島田が言っていた『名器』を実感したのか、中年男は「んんんん」と唸る声を「おおおお」と変えながら、その大きな尻を両手で摩り始めた。
「これは凄い……想像して以上の具合の良さだ……」
中年男はそう呟きながらも、早く動かせとばかりに、腰を締め付けている恵美子の太ももをトントンと叩いた。
それを合図に恵美子の大きな尻が上下に動き出した。タプンタプンと揺れる尻肉が中年男の腹に叩きつけられ、パンパンと乾いた音を響かせた。
そんな中年男のペニスは、然程大きなものではなかった。それはどちらかといえば小さく、広告宣伝部の井上さんの真性包茎レベルだった。
それでも恵美子は感じていた。小さいながらもコリコリと硬い肉棒は、狭い穴の中にぎっしりと詰まった生肉をグイグイと掻き分け、膣壁をゴリゴリと擦ってくれた。その、ディルドとは違う肉感は恵美子を激しく興奮させ、気がつくと恵美子は肉棒をピストンしたまま失禁してしまっていた。
ペニスがズボズボする度に、割れ目の先からシュッシュっと尿が吹き出した。中年男は吹き出すそれを手の平で掬いながら、嬉しそうにペロペロと舐めていた。
恵美子も変態だったが、この中年男もかなりの変態だった。上下に動く恵美子の尻の裏を覗き込みながら、「ウ○コは出ないか、ウ○コを出してみろ」と肛門に指を突き立てていた。
そんな変態的な背面騎乗で、恵美子は四度も絶頂に達していた。中年男も一度は射精したが、しかしそれは全く衰えることはなく、中出ししたままピストンを続行していた。
「私はね、電車の中で君を見た瞬間から、君が変態性欲者だとすぐに気づいたよ」
中年男は、止めどなく上下する恵美子の尻を眺めながら突然そう語り始めた。
「なぜだかわかるかね」
「………………」
「それはね、君のその体が異様にエロかったからだよ」
恵美子は「あん、あん」と喘ぎながら腰をふり、中年男の話に耳を傾けていた。
「普通、君ほどのブスなら、そこまで体はエロくないんだよ。男に相手にされないようなブスはね、みるみる男性ホルモンが強くなり、次第におっさん化していくもんなんだよ。なのに君はブスのくせにエロかった。そのだらしない唇も、このムチムチの尻も、変態男共の精液の匂いがプンプンと漂っていたよ」
「………………」
「私はピーンッときたね。あっ、この女、ヤリマンだなってね。しかも君はブスだったから雌豚だと思ったよ。マゾの雌豚。変態男共の肉便器だなってね」
激しく腰を振る恵美子は、その肉便器という言葉に反応し、五度目の絶頂を迎えた。ヒィ、ヒィ、と息を詰まらせながら短く喘ぐ恵美子を見て、中年男は「それだよそれ、そのイキ方はまさに雌豚だよ」と笑った。
再び吹き出した尿を手の平で掬い取り、中年男はそれをペロペロと舐めながら、「相当、男に遊ばれてるな」と呟いた。
「だいたいね、ブスのくせに男が寄り付いてくるってのは、その女が金を持っているか、とびっきりスタイルが良いか、それともマンコの具合が良いかのどれかなんだよ。君は、どう見ても金を持っているようには見えないし、スタイルだってどちらかと言えば豚だ。だから私は、きっとこの女のマンコの具合は最高だなって思ったんだよ」
そう語りながら、突然中年男は、床に置いてあった黒い鞄を持ち上げた。そしてその中から太いマジックを取り出すと、「案の定、君は変態だった。そして予想通りマンコの具合も良かった。私の読みは当たっていた。君は最高の肉便器だ……」と言いながら、そのマジックのキャップをスポンっと抜いた。
中年男は恵美子の尻に手を置き、尻の動きを止めさせた。
その動きが止まるなり、恵美子の尻に冷たいマジックの先が滑り、辺りにシンナーのような匂いが漂った。
中年男は、素早くそこに何かを書いた。そして、恵美子の尻に書いたそれにフーフーと息を吹きかけながら、それを乾かそうとしていた。
マジックにキャップを被せながら、中年男は「よし」と言った。
「三日後の夜、また会おう。その時まで絶対にこれを消すな。君はこの三日間、この尻のまま肉便器にされるんだ」
恵美子は、そんな中年男の言葉を無視するかのように再び尻を動かし始めた。
「三日後、もしこれがこのままの状態で保たれていたら、ご褒美に凄い所に連れて行ってあげよう。君の大好きな変態男たちが大勢いる変態の館に連れて行ってやるよ。どうだ、行きたいだろ」
そうせせら嗤う中年男を無視して、恵美子はひたすら腰を動かしまくった。
そして、その尻に何と書かれているかも知らないまま、六度目の絶頂を迎えたのだった。

(雌豚肉便器・完)
《←目次》
スリル1・破滅の起因
2013/06/13 Thu 00:02
ほんのりとカビ臭いクローゼットの中から浴衣を取り出した。
安いビジネスホテルの浴衣は洗濯のりでバリバリしており、とても着れるような代物ではなかった。
一人でホテルに泊まる時は浴衣など絶対に着ない恵美だったが、しかし、浴衣姿に欲情するという彼とこのホテルに来た時だけは、いつもそれに着替えていた。
そんな浴衣をベッドの上に投げ捨て、服を脱ぎ始めた。
クローゼットの前にある等身大の鏡に、二十五才の見事な裸体が映し出された。
透明感。そんな言葉が似合う真っ白な肌だった。プルンっと盛り上がった半球型の乳房の先には、色素の薄い乳頭がツンっと尖り、引き締まったウェストからポテッと張り出したそのヒップのラインは、美しくもあり、そして卑猥でもあった。
そんな自分の裸体を隅々まで見つめながら、淡いベージュのショーツに指先を引っかけた。スルッとショーツを太ももまで下ろすと、クロッチの裏側に丸い形をしたシミが出来ているのが見えた。
既にそこは濡れていた。栗毛色の陰毛がネチャっと萎れるほど、そこにはネトネトの汁が溢れ出していた。
そこに指を潜らせると、まるでハチミツの瓶に指を突っ込んだようにヌルっと滑り、生温かい二枚の襞が指にネバネバと絡み付いて来た。
恵美は、毎週土曜日になるとこのホテルに来ていた。
それは、同じ会社の営業部の松川と一緒だった。
妻と別れるからと強引に口説かれ、松川と関係を持ったのだが、しかし松川に離婚する気など全くなく、そのまま二年間、恵美は毎週土曜の夜にこの薄ら淋しいホテルの一室に呼び出されては、性処理女として扱われていたのだった。
土曜の午後八時。
その日も恵美は、いつものように、一人このホテルにやって来た。
そこは、駅裏にある古いビジネスホテルだった。
当初は、ビジネスマン向けに作られた低価格のホテルだったらしいが、しかし老朽化と共にその利用客も変わり、今ではラブホテル代わりに使う客がほとんどだった。
そんなホテルのロビーには、常にそれらしき女達がいた。
酔ったキャバ嬢、疲れたデリ嬢、やたらキョロキョロしている出会い系の女に、スマホをジッと見つめたまま身動きしない不倫女。
そして、そんな女達を取り巻くように、それらしき男達も大勢いた。
ソファーを占領する反社の男達、やたらと声の大きな田舎のオヤジ、こそこそと新聞で顔を隠している不倫男に、妙にイライラしているデリのドライバー。
そんなカオスと化したロビーには、いつもそんな男と女が醜い欲望を剥き出しながら蠢いていたのだった。
浴衣に着替えた恵美は、窓際のベッドに腰掛けながら、今か今かと背後のドアが開くのを待ちわびていた。
松川に対して恋愛感情はほとんどなかった。自分が性処理女として扱われていると知った時点で、松川に対する気持ちは冷めてしまっていた。
しかし、感情は薄れても、肉体は松川を求めていた。
中年男の執拗なる変態行為は、苦痛の中に激しい快感を与えてくれた。週に一度は、その快感を得なければ気が狂いそうになってしまうほど、恵美は松川に調教されていたのだった。
だから恵美は松川が来るのを今か今かと待ちわびていた。
しかし二時間待っても、松川はやって来なかった。
やめたほうがいいと思いながらも松川の携帯に電話してみた。
十コール目でやっと松川が出た。
しかし松川は、電話に出るなりいきなり怒鳴った。
「いい加減つきまとうのはやめてくれよ!」
そのまま機関銃のように怒鳴られまくった。何が何だかわからないまま唖然としていると、その怒鳴り声の途中で、女が電話に代わった。
「これ以上夫につきまとうと告訴しますよ」
低い声でそう言われ、そのまま電話を切られてしまったのだった。
呆然とベッドに腰掛けていた。
窓の外に映る『つぼ八』の青いネオン看板をぼんやりと見つめていると、この二年間、あの醜い中年男の性玩具にされてきた事が走馬灯のように思い出された。
松川は、十歳年下の恵美を可愛い可愛いと愛でながらも、その言葉とは逆の行為を恵美に加えた。
ガムテープで縛られた事もあった。真っ赤な蝋をお尻に垂らされながら背後から攻められた事もあった。卑猥なバイブを使わされ、そのシーンを携帯で撮影された事もあった。ある時など、通常では入れない穴に入れられ、あまりの痛さに泣き叫んだ事もあったほどだった。
そんな二年間の結末は実に呆気なかった。散々弄ばれた挙げ句、たった一分足らずの電話で強制終了させられてしまったのだ。
松川には全く未練はなかった。恨みも怒りも湧いて来なかった。が、しかし、心は覚めていても、体はまだ疼いていた。
この二年間、あの中年男に変態行為を教え込まれたこの体は、土曜の夜になると妙に疼くのだ。
そんな疼きを抑えようと、恵美は冷蔵庫から缶ビールを取り出した。
恵美は下戸だったが、このやるせなさを消し去りたい一心で、缶ビールを一気に飲み干した。
空になった缶をテーブルに置くと、全身の力がドッと抜け、すぐさま額に脂汗が滲んできた。
目を綴じると、とたんに脳が回り始めた。慌てて目を開けると、ふとベッドサイドテーブルに置いてあった、『マッサージ・四十分四千円』というプレートが目に飛び込んで来た。
無性に誰かと話したかった。相手は誰でも良かった。とにかくこの胸のモヤモヤを誰かに聞いてもらいたかった。
朦朧としながら受話器を取り、震える指でフロント9番を押した。そして、天井の隅の雨漏りの染みをぼんやり見つめながら、「マッサージをお願いします……」と呟くと、その返事も聞かないまま寝てしまったのだった。
ピンポーンっとドアチャイムが鳴った気がして目を覚ました。
ぼんやりと目を開き、朦朧としたまま天井を見つめていると、静まり返った部屋に再びドアチャイムが鳴り響いた。
ふらふらしながらドアへと向かい、ソッとドアスコープを覗くと、そこには白衣を着た中年男が立っていた。
そこで初めて恵美はマッサージを頼んだ事を思い出した。
今更、話し相手など必要なかった。馬鹿みたいに一気飲みしたビールが頭をガンガンと締め付け、このまま眠ってしまいたかった。
料金だけ払って帰ってもらおうとドアを開けた。
しかし、「こんばんは〜」と笑っている男を目の当たりにすると、気の小さな恵美はとたんに何も言えなくなってしまったのだった。
結局、ベッドに寝かされ、肩をグイグイと揉まれた。
右肩の窪みに男の指が食い込むと、まるで水が漏れていくように、首に溜まっていた疲れが一気に抜けていった。
久々のマッサージは驚くほどに気持ち良かった。ここ最近、連日のデスクワークに没頭していた恵美は、異常な肩こりに悩まされていたのだ。
あまりの気持ち良さに恵美の脳は蕩け、心地良い睡魔に再び眠りの中へと引きずり込まれた。
それからどれだけ時間が過ぎただろうか、ふと目を覚ました恵美は、ベッドの足下で男がモゾモゾしている気配を感じた。
まだマッサージは続いていたのか……
そう思いながらソッと顔をあげると、M字に開かれた自分の太ももが目に飛び込んで来た。
浴衣の裾は捲れ上がりショーツが露になっていた。
そんな恵美の足下には男が踞り、恵美の脹ら脛をせっせと揉みながら、M字に開かれた股間をジッと見ていた。
しかも男は、もう片方の手で熱り立った黒い肉棒を握りしめていた。それを上下に動かしながら恵美の股間を覗き込み、ハァハァと卑猥な荒い息を小刻みに漏らしていたのだった。
(つづく)
《←目次》《2話へ→》
安いビジネスホテルの浴衣は洗濯のりでバリバリしており、とても着れるような代物ではなかった。
一人でホテルに泊まる時は浴衣など絶対に着ない恵美だったが、しかし、浴衣姿に欲情するという彼とこのホテルに来た時だけは、いつもそれに着替えていた。
そんな浴衣をベッドの上に投げ捨て、服を脱ぎ始めた。
クローゼットの前にある等身大の鏡に、二十五才の見事な裸体が映し出された。
透明感。そんな言葉が似合う真っ白な肌だった。プルンっと盛り上がった半球型の乳房の先には、色素の薄い乳頭がツンっと尖り、引き締まったウェストからポテッと張り出したそのヒップのラインは、美しくもあり、そして卑猥でもあった。
そんな自分の裸体を隅々まで見つめながら、淡いベージュのショーツに指先を引っかけた。スルッとショーツを太ももまで下ろすと、クロッチの裏側に丸い形をしたシミが出来ているのが見えた。
既にそこは濡れていた。栗毛色の陰毛がネチャっと萎れるほど、そこにはネトネトの汁が溢れ出していた。
そこに指を潜らせると、まるでハチミツの瓶に指を突っ込んだようにヌルっと滑り、生温かい二枚の襞が指にネバネバと絡み付いて来た。
恵美は、毎週土曜日になるとこのホテルに来ていた。
それは、同じ会社の営業部の松川と一緒だった。
妻と別れるからと強引に口説かれ、松川と関係を持ったのだが、しかし松川に離婚する気など全くなく、そのまま二年間、恵美は毎週土曜の夜にこの薄ら淋しいホテルの一室に呼び出されては、性処理女として扱われていたのだった。
土曜の午後八時。
その日も恵美は、いつものように、一人このホテルにやって来た。
そこは、駅裏にある古いビジネスホテルだった。
当初は、ビジネスマン向けに作られた低価格のホテルだったらしいが、しかし老朽化と共にその利用客も変わり、今ではラブホテル代わりに使う客がほとんどだった。
そんなホテルのロビーには、常にそれらしき女達がいた。
酔ったキャバ嬢、疲れたデリ嬢、やたらキョロキョロしている出会い系の女に、スマホをジッと見つめたまま身動きしない不倫女。
そして、そんな女達を取り巻くように、それらしき男達も大勢いた。
ソファーを占領する反社の男達、やたらと声の大きな田舎のオヤジ、こそこそと新聞で顔を隠している不倫男に、妙にイライラしているデリのドライバー。
そんなカオスと化したロビーには、いつもそんな男と女が醜い欲望を剥き出しながら蠢いていたのだった。
浴衣に着替えた恵美は、窓際のベッドに腰掛けながら、今か今かと背後のドアが開くのを待ちわびていた。
松川に対して恋愛感情はほとんどなかった。自分が性処理女として扱われていると知った時点で、松川に対する気持ちは冷めてしまっていた。
しかし、感情は薄れても、肉体は松川を求めていた。
中年男の執拗なる変態行為は、苦痛の中に激しい快感を与えてくれた。週に一度は、その快感を得なければ気が狂いそうになってしまうほど、恵美は松川に調教されていたのだった。
だから恵美は松川が来るのを今か今かと待ちわびていた。
しかし二時間待っても、松川はやって来なかった。
やめたほうがいいと思いながらも松川の携帯に電話してみた。
十コール目でやっと松川が出た。
しかし松川は、電話に出るなりいきなり怒鳴った。
「いい加減つきまとうのはやめてくれよ!」
そのまま機関銃のように怒鳴られまくった。何が何だかわからないまま唖然としていると、その怒鳴り声の途中で、女が電話に代わった。
「これ以上夫につきまとうと告訴しますよ」
低い声でそう言われ、そのまま電話を切られてしまったのだった。
呆然とベッドに腰掛けていた。
窓の外に映る『つぼ八』の青いネオン看板をぼんやりと見つめていると、この二年間、あの醜い中年男の性玩具にされてきた事が走馬灯のように思い出された。
松川は、十歳年下の恵美を可愛い可愛いと愛でながらも、その言葉とは逆の行為を恵美に加えた。
ガムテープで縛られた事もあった。真っ赤な蝋をお尻に垂らされながら背後から攻められた事もあった。卑猥なバイブを使わされ、そのシーンを携帯で撮影された事もあった。ある時など、通常では入れない穴に入れられ、あまりの痛さに泣き叫んだ事もあったほどだった。
そんな二年間の結末は実に呆気なかった。散々弄ばれた挙げ句、たった一分足らずの電話で強制終了させられてしまったのだ。
松川には全く未練はなかった。恨みも怒りも湧いて来なかった。が、しかし、心は覚めていても、体はまだ疼いていた。
この二年間、あの中年男に変態行為を教え込まれたこの体は、土曜の夜になると妙に疼くのだ。
そんな疼きを抑えようと、恵美は冷蔵庫から缶ビールを取り出した。
恵美は下戸だったが、このやるせなさを消し去りたい一心で、缶ビールを一気に飲み干した。
空になった缶をテーブルに置くと、全身の力がドッと抜け、すぐさま額に脂汗が滲んできた。
目を綴じると、とたんに脳が回り始めた。慌てて目を開けると、ふとベッドサイドテーブルに置いてあった、『マッサージ・四十分四千円』というプレートが目に飛び込んで来た。
無性に誰かと話したかった。相手は誰でも良かった。とにかくこの胸のモヤモヤを誰かに聞いてもらいたかった。
朦朧としながら受話器を取り、震える指でフロント9番を押した。そして、天井の隅の雨漏りの染みをぼんやり見つめながら、「マッサージをお願いします……」と呟くと、その返事も聞かないまま寝てしまったのだった。
ピンポーンっとドアチャイムが鳴った気がして目を覚ました。
ぼんやりと目を開き、朦朧としたまま天井を見つめていると、静まり返った部屋に再びドアチャイムが鳴り響いた。
ふらふらしながらドアへと向かい、ソッとドアスコープを覗くと、そこには白衣を着た中年男が立っていた。
そこで初めて恵美はマッサージを頼んだ事を思い出した。
今更、話し相手など必要なかった。馬鹿みたいに一気飲みしたビールが頭をガンガンと締め付け、このまま眠ってしまいたかった。
料金だけ払って帰ってもらおうとドアを開けた。
しかし、「こんばんは〜」と笑っている男を目の当たりにすると、気の小さな恵美はとたんに何も言えなくなってしまったのだった。
結局、ベッドに寝かされ、肩をグイグイと揉まれた。
右肩の窪みに男の指が食い込むと、まるで水が漏れていくように、首に溜まっていた疲れが一気に抜けていった。
久々のマッサージは驚くほどに気持ち良かった。ここ最近、連日のデスクワークに没頭していた恵美は、異常な肩こりに悩まされていたのだ。
あまりの気持ち良さに恵美の脳は蕩け、心地良い睡魔に再び眠りの中へと引きずり込まれた。
それからどれだけ時間が過ぎただろうか、ふと目を覚ました恵美は、ベッドの足下で男がモゾモゾしている気配を感じた。
まだマッサージは続いていたのか……
そう思いながらソッと顔をあげると、M字に開かれた自分の太ももが目に飛び込んで来た。
浴衣の裾は捲れ上がりショーツが露になっていた。
そんな恵美の足下には男が踞り、恵美の脹ら脛をせっせと揉みながら、M字に開かれた股間をジッと見ていた。
しかも男は、もう片方の手で熱り立った黒い肉棒を握りしめていた。それを上下に動かしながら恵美の股間を覗き込み、ハァハァと卑猥な荒い息を小刻みに漏らしていたのだった。
(つづく)
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スリル2・変態マッサージ
2013/06/13 Thu 00:02
M字に開かされた太もも越しに、男の白衣の右肩が、ユッサ、ユッサ、と動いているのが見えた。
男は恵美が目を覚ましている事に全く気付いていなかった。M字に開いた股間を覗き込み、目を半開きにさせながらひたすら右手を動かす行為に没頭していた。
(目を覚ましているのがばれたら殺される……)
突発的に、そんな馬鹿げた強迫観念に囚われた。
恐る恐る薄目を開けると、男の右手の中で蠢いている黒い物体がはっきりと見えた。それが上下に擦られる度に、黒い皮の中からテラテラと濡れ輝く赤い頭が出たり入ったりと繰り返し、まるで獰猛な爬虫類が威嚇しているようだった。
男はクロッチに鼻を近づけ、まるで麻薬探知犬のように鼻を鳴らしながら陰部を嗅ぎ始めた。
強烈な羞恥心に襲われた。見られるのと嗅がれるのとでは、その羞恥度は雲泥の差だった。しかもこの男は見ず知らずの他人であり、ましてその部分は、女が最も嗅がれたくない部分なのである。
男は、そこをひと嗅ぎする度に恍惚とした表情を浮かべていた。
その病的な男の姿に恵美は、改めて恐怖を感じた。
が、しかし、そんな恐怖とは違う、また別の感情が恵美の胸底に涌き上がってきているのも事実だった。
それは、言葉では表現できないスリルだった。
これまで数々の男達と様々なセックスを経験して来た恵美だったが、しかし、自慰を生で見るのはこれが初めてだった。
確かに、腹に出された時や顔射の際、男が手淫しているのを何度か見た事はあったが、しかし、それはあくまでもセックスの延長であり、今回のように、人に隠れてコソコソしながらやっている手淫とは全くの別物だった。
恵美は、この初めて目にする自慰に、人間の醜さと、男の貪欲さと、異様なスリルを感じた。そしてその結末がどうなるかを見てみたいという、怖いもの見たさに駆られてしまった。
しかも男は、自分のこの醜態を見られている事に全く気付いていなかった。だからこの状況には、監視カメラで他人のプライベートをこっそり覗いているような面白さがあった。
恐怖心と好奇心。
それらが複雑に入り乱れ、日頃は大人しくて気の弱い恵美に異常な興奮を与えた。
恵美は酔っていた。しかも、松川に捨てられたというショックで自虐に陥っていたのだ。
そんな、アルコールとストレスで壊れかけていた恵美の脳を、異常な興奮がジワリジワリと溶かし始めていた。見知らぬ男に性器を見られ、そして嗅がれるというフェティシズムな変態行為が、本来マゾヒストである恵美の異常興奮を呼び起こしてしまったのだった。
暫くすると、男の太い指がスリスリと股間に近付き、クロッチを優しく撫で始めた。まるで原型をなぞるかのように、割れ目に沿って上下に動いていた。
不意に男が、「濡れてる……」と呟いた。
男は、恵美が目を覚ましていると疑っているのか、凄まじい形相で恵美の股間と恵美の顔とを交互に見た。
恵美は思った。もし男が強姦してくるようであれば、それを素直に受け入れようと。恵美は密かに望んでいたのだ。あの黒くて太い物体が、自分の中を出たり入ったりしてくれる事を。
そう願っていると男はショーツのゴムに指を引っかけた。そしてそれをじわりじわりと下ろし始めたが、しかし、恵美の股はM字に開いていた為、ショーツは曲がった膝で止まってしまった。
恵美の太ももでショーツがピーンッと張っていた。露にされたクロッチにはいやらしいシミがじっとりと広がっていた。
恵美の陰部は既にヌルヌルだった。溢れた蜜が、穴と肛門の間にある会陰にトロっと垂れ、それが肛門へと垂れて行くのが自分でもわかった。
男はそんな股間を必死に覗き込んでいた。剥き出された性器に男の荒い息を感じた恵美は、(早く入れて)と心の中で呟いていた。
しかし男は、一向に入れる気配を見せなかった。それどころか、いきなり数枚のティッシュをベッドのシーツの上に広げ、そこに亀頭を向けて手淫を始めたのである。
どうやら男は、そこに射精するつもりでいるらしい。そう落胆した恵美は、いっその事、いきなりその黒い物体にむしゃぶりつこうかと考えた。
しかし、何度も言うが恵美は小心者だった。特にセックスに対しては病的なほどに消極的で、いつも男達にはされるがままになっているM女だった。
そんな恵美に、自らの意思で黒い物体を咥える勇気などなかった。
四つん這いになりながら股間を覗き込んでいた男は、濡れた陰部に向かって「あああ」と小さく唸った。今まで亀頭から根元まで大振りにシゴいていたのが、いつしか亀頭だけを集中的にシゴく小振りな動きに変わっている。
男はハァハァと荒い息を吐きながらいきなり割れ目をペロリと舐めた。溢れる汁を舌で掬い取りながら、割れ目に沿って下から上へとツルンっと滑った舌は、最後にクリトリスをコロンっと転がした。
そんな刺激に、おもわず恵美が顔を顰めると、そこでいきなりパタパタっという聞き慣れない音が響いた。
男はベッドに広げたティッシュの上に白濁の精液が飛び散らせていた。
「あっ、あっ、」と呻きながら、四つん這いの腰を小刻みに動かしていた。
上下される黒い物体の先からは次々に精液が噴き出した。広げたティッシュの上には、まるでカルピスゼリーのような精液の塊がタプタプと溜まっていたのだった。
男は精液を出し尽くすと、慌ててティッシュを丸め、それをそのままドレッサーの下の屑篭の中に捨てた。
ズボンを履き、身形を整えると、男は急いで恵美のショーツを元に戻し、料金も貰わないまま逃げるようにして部屋を出て行った。
一人部屋に取り残された恵美は、微かに響くエアコンの音を聞きながら天井を見つめていた。そんな恵美の胸には、レイプされた後のような屈辱感と、早漏の男と寝た後のような不満足感が燻っていた。
恵美は気怠くベッドを滑り降りた。そしてドレッサーの下を覗き、屑篭の中から丸めたティッシュを摘まみ出した。
それはずっしりと重かった。キャベツの葉を捲るようにして、丸めたティッシュを一枚一枚捲り始めた。
中からプルプルとした精液の塊が出て来た。顔を近づけてみると、ほのかにクレゾールのようなキツい匂いが漂ってきた。
急いで浴衣を脱ぎ捨て、全裸でベッドに寝転がった。
ティッシュから精液を掬い取り、それを乳首に塗り込むと、ヌルヌルとしたその感触に、おもわず「はっ」と声が漏れた。
一心不乱に乳首をヌルヌルと滑らせていると、不意に枕元に置いてあった携帯が鳴り出した。
携帯の画面には『松川さん』という文字が浮かんでいた。
しかし恵美はそれを無視した。
再びティッシュから精液を掬い取ると、迷う事無くそれを陰部に塗り込んだ。指をピストンさせると、さっき見たあの黒い物体の動きが鮮明に蘇って来た。とたんに激しい高揚感が涌き上がり、無意識に全身がキューンっと伸びた。
あっ、イクっ。
そう頭の中で呟いた瞬間、恵美は、精液がべっとりと付着したティッシュを顔の上で広げた。そして、そのどこの誰かもわからない男の精液を無我夢中で舐め、激しい快楽の渦に巻き込まれた。
恵美は何度もイッた。イッたと思ったらまたすぐに新たな波が押し寄せ、数えきれないほど連続でイッた。
気が付くと、ベッドのシーツはグショグショに湿っていた。それが失禁なのか、若しくは潮を噴いたものなのか自分でもわからなかったが、そんな卑猥なシーツを目にすると、またしても激しい波が押し寄せて来たのだった。
(つづく)
《←目次》《3話へ→》
男は恵美が目を覚ましている事に全く気付いていなかった。M字に開いた股間を覗き込み、目を半開きにさせながらひたすら右手を動かす行為に没頭していた。
(目を覚ましているのがばれたら殺される……)
突発的に、そんな馬鹿げた強迫観念に囚われた。
恐る恐る薄目を開けると、男の右手の中で蠢いている黒い物体がはっきりと見えた。それが上下に擦られる度に、黒い皮の中からテラテラと濡れ輝く赤い頭が出たり入ったりと繰り返し、まるで獰猛な爬虫類が威嚇しているようだった。
男はクロッチに鼻を近づけ、まるで麻薬探知犬のように鼻を鳴らしながら陰部を嗅ぎ始めた。
強烈な羞恥心に襲われた。見られるのと嗅がれるのとでは、その羞恥度は雲泥の差だった。しかもこの男は見ず知らずの他人であり、ましてその部分は、女が最も嗅がれたくない部分なのである。
男は、そこをひと嗅ぎする度に恍惚とした表情を浮かべていた。
その病的な男の姿に恵美は、改めて恐怖を感じた。
が、しかし、そんな恐怖とは違う、また別の感情が恵美の胸底に涌き上がってきているのも事実だった。
それは、言葉では表現できないスリルだった。
これまで数々の男達と様々なセックスを経験して来た恵美だったが、しかし、自慰を生で見るのはこれが初めてだった。
確かに、腹に出された時や顔射の際、男が手淫しているのを何度か見た事はあったが、しかし、それはあくまでもセックスの延長であり、今回のように、人に隠れてコソコソしながらやっている手淫とは全くの別物だった。
恵美は、この初めて目にする自慰に、人間の醜さと、男の貪欲さと、異様なスリルを感じた。そしてその結末がどうなるかを見てみたいという、怖いもの見たさに駆られてしまった。
しかも男は、自分のこの醜態を見られている事に全く気付いていなかった。だからこの状況には、監視カメラで他人のプライベートをこっそり覗いているような面白さがあった。
恐怖心と好奇心。
それらが複雑に入り乱れ、日頃は大人しくて気の弱い恵美に異常な興奮を与えた。
恵美は酔っていた。しかも、松川に捨てられたというショックで自虐に陥っていたのだ。
そんな、アルコールとストレスで壊れかけていた恵美の脳を、異常な興奮がジワリジワリと溶かし始めていた。見知らぬ男に性器を見られ、そして嗅がれるというフェティシズムな変態行為が、本来マゾヒストである恵美の異常興奮を呼び起こしてしまったのだった。
暫くすると、男の太い指がスリスリと股間に近付き、クロッチを優しく撫で始めた。まるで原型をなぞるかのように、割れ目に沿って上下に動いていた。
不意に男が、「濡れてる……」と呟いた。
男は、恵美が目を覚ましていると疑っているのか、凄まじい形相で恵美の股間と恵美の顔とを交互に見た。
恵美は思った。もし男が強姦してくるようであれば、それを素直に受け入れようと。恵美は密かに望んでいたのだ。あの黒くて太い物体が、自分の中を出たり入ったりしてくれる事を。
そう願っていると男はショーツのゴムに指を引っかけた。そしてそれをじわりじわりと下ろし始めたが、しかし、恵美の股はM字に開いていた為、ショーツは曲がった膝で止まってしまった。
恵美の太ももでショーツがピーンッと張っていた。露にされたクロッチにはいやらしいシミがじっとりと広がっていた。
恵美の陰部は既にヌルヌルだった。溢れた蜜が、穴と肛門の間にある会陰にトロっと垂れ、それが肛門へと垂れて行くのが自分でもわかった。
男はそんな股間を必死に覗き込んでいた。剥き出された性器に男の荒い息を感じた恵美は、(早く入れて)と心の中で呟いていた。
しかし男は、一向に入れる気配を見せなかった。それどころか、いきなり数枚のティッシュをベッドのシーツの上に広げ、そこに亀頭を向けて手淫を始めたのである。
どうやら男は、そこに射精するつもりでいるらしい。そう落胆した恵美は、いっその事、いきなりその黒い物体にむしゃぶりつこうかと考えた。
しかし、何度も言うが恵美は小心者だった。特にセックスに対しては病的なほどに消極的で、いつも男達にはされるがままになっているM女だった。
そんな恵美に、自らの意思で黒い物体を咥える勇気などなかった。
四つん這いになりながら股間を覗き込んでいた男は、濡れた陰部に向かって「あああ」と小さく唸った。今まで亀頭から根元まで大振りにシゴいていたのが、いつしか亀頭だけを集中的にシゴく小振りな動きに変わっている。
男はハァハァと荒い息を吐きながらいきなり割れ目をペロリと舐めた。溢れる汁を舌で掬い取りながら、割れ目に沿って下から上へとツルンっと滑った舌は、最後にクリトリスをコロンっと転がした。
そんな刺激に、おもわず恵美が顔を顰めると、そこでいきなりパタパタっという聞き慣れない音が響いた。
男はベッドに広げたティッシュの上に白濁の精液が飛び散らせていた。
「あっ、あっ、」と呻きながら、四つん這いの腰を小刻みに動かしていた。
上下される黒い物体の先からは次々に精液が噴き出した。広げたティッシュの上には、まるでカルピスゼリーのような精液の塊がタプタプと溜まっていたのだった。
男は精液を出し尽くすと、慌ててティッシュを丸め、それをそのままドレッサーの下の屑篭の中に捨てた。
ズボンを履き、身形を整えると、男は急いで恵美のショーツを元に戻し、料金も貰わないまま逃げるようにして部屋を出て行った。
一人部屋に取り残された恵美は、微かに響くエアコンの音を聞きながら天井を見つめていた。そんな恵美の胸には、レイプされた後のような屈辱感と、早漏の男と寝た後のような不満足感が燻っていた。
恵美は気怠くベッドを滑り降りた。そしてドレッサーの下を覗き、屑篭の中から丸めたティッシュを摘まみ出した。
それはずっしりと重かった。キャベツの葉を捲るようにして、丸めたティッシュを一枚一枚捲り始めた。
中からプルプルとした精液の塊が出て来た。顔を近づけてみると、ほのかにクレゾールのようなキツい匂いが漂ってきた。
急いで浴衣を脱ぎ捨て、全裸でベッドに寝転がった。
ティッシュから精液を掬い取り、それを乳首に塗り込むと、ヌルヌルとしたその感触に、おもわず「はっ」と声が漏れた。
一心不乱に乳首をヌルヌルと滑らせていると、不意に枕元に置いてあった携帯が鳴り出した。
携帯の画面には『松川さん』という文字が浮かんでいた。
しかし恵美はそれを無視した。
再びティッシュから精液を掬い取ると、迷う事無くそれを陰部に塗り込んだ。指をピストンさせると、さっき見たあの黒い物体の動きが鮮明に蘇って来た。とたんに激しい高揚感が涌き上がり、無意識に全身がキューンっと伸びた。
あっ、イクっ。
そう頭の中で呟いた瞬間、恵美は、精液がべっとりと付着したティッシュを顔の上で広げた。そして、そのどこの誰かもわからない男の精液を無我夢中で舐め、激しい快楽の渦に巻き込まれた。
恵美は何度もイッた。イッたと思ったらまたすぐに新たな波が押し寄せ、数えきれないほど連続でイッた。
気が付くと、ベッドのシーツはグショグショに湿っていた。それが失禁なのか、若しくは潮を噴いたものなのか自分でもわからなかったが、そんな卑猥なシーツを目にすると、またしても激しい波が押し寄せて来たのだった。
(つづく)
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スリル3・深夜の露出
2013/06/13 Thu 00:02
二十五才、独身。
恵美は二十七才までには結婚したいと思っていた。
だから奥さんとは別れるという松川の言葉を信じ、二年間性奴隷にされながらも必死に耐えてきたのだが、しかし一週間前の夜、不意に松川からあまりにも無情な別れを告げられた。
あの晩、恵美は、自暴自棄になって飲めない酒を飲んだ。酔ってマッサージを呼び、寝たふりをして性器を見せた。
マッサージ師は恵美の股間を覗き、匂いを嗅ぎ、そしてそこを舐めながら自慰をした。
そのマッサージ師がホテルの屑篭に捨てていったティッシュ。
それを屑篭から取り出した恵美は、ティッシュに溜まっている精液を性器に塗り込んだ。そしてそれをぺちゃぺちゃと舐めながら、見るも無惨な変態オナニーを繰り返してしまったのだった。
自分の醜い本性に気付かされた恵美は、あの晩から激しい自己嫌悪に陥っていた。
あの時の自分の醜態を思い出す度に脳が痒くなった。それは、脳に無数の蟻がウヨウヨと群がっているような感覚であり、逃げようの無い苦痛だった。
会社をずっと無断欠勤していた。昼はマンションに閉じ篭り、カーテンを閉め切った部屋で一人ウンウンと唸っていた。
そして深夜になると、こっそりマンションを抜け出し、二十四時間営業の巨大スーパーに繰り出した。
それは精神科医が教えてくれた、気が狂わないための治療だった。
この精神科医は、いわゆる『ひきこもり』状態にある恵美に深夜散歩をさせ、気分転換させるのが目的だったのだが、しかし、今の恵美に『深夜』は逆効果だった。
深夜二時。その日は、隣町にあるスーパーにまで足を伸ばした。
静まり返った駅の向こうに、『大安売りの殿堂』と輝く看板が見えてきた。
闇の中でキラキラと輝くネオンに引き寄せられる恵美は、まるで外灯に集る夜蟲のようだった。
ソワソワしながら店内に入った。小学校のグラウンドほどある巨大な店内には、このスーパーチェーンの自社ソングがリピートで鳴り響いていた。
客は大勢いるのだろうが、しかしあまりにも店内が広すぎて閑散としているように見えた。
そんな巨大店内をウロウロと歩き回りながらスリルを探した。
既にデニムのミニスカートの中はネチネチしていた。歩く度にノーパンの股間が擦れ、いやらしい汁がネチネチと粘ついていた。
誰もいないカー用品のコーナーを歩いていると、家電コーナーに展示されている巨大テレビの前に、四十代後半のサラリーマン風の男がポツンと立っているのが見えた。
終電に乗り遅れたのか、くたびれたスーツにネクタイをだらしなく弛め、展示テレビで垂れ流しにされている深夜のお笑い番組をぼんやりと眺めながら、ヤマザキの菓子パンを齧っていた。
スリルだった。あの堕落した風体とあのヤケクソ気味な態度は、恵美に激しいスリルを与えてくれた。
わざと男の視界に入る位置で足を止めた。どうでもいい電子レンジを覗き込みながら、ミニスカートのお尻を男に向けた。
電子レンジのアクリルの扉に背後の男が映っていた。それを横目で確認しながら、恵美は更にお尻を突き出すと、男はすぐに喰い付いて来たのだった。
深夜の巨大スーパーには病んだ客が多かった。特にこの地区にはそんな客が多く、若い女がふらりと立ち寄れるような雰囲気ではなかった。
そんな深夜の巨大スーパーで、素足にミニスカートを履いたユルい女が一人でふらふらしていれば、たちまち病んだ男達の暇つぶしにされてしまうのは火を見るよりも明らかだった。
しかし、恵美にとってそんな男達こそがスリルだった。このスリルが、恵美の壊れかけていた精神を、かろうじて支えてくれていたのだ。
スリルを見つけた恵美は、背後の男に尻を突き出したままその場にしゃがみ込んだ。そして電子レンジのアクリルの扉に映る男を確認しながら、しゃがんだ股をゆっくりと開いた。
肩幅まで大きく股を開くと、その頃には、既に背後の男の姿は消えていた。
恵美の予想通り、男は家電コーナーの隣りにあるペット用品コーナーへと移動し、ラックの隙間から恵美のスカートの中を覗き込んでいた。
恵美がノーパンだという事に気付いた男は、ギョッと目を見開いたまま動かなくなっていた。
恵美は、男の視線に気付いていないふりをしながら、何食わぬ顔で電子レンジの説明書をパラパラと捲っていた。しかし、恵美の陰部は既にスリルに刺激されており、ねっちょりと開いた割れ目からトロトロの汁を溢れさせていた。
説明書の端からソッと見ると、ラックの隙間に男の血走った目が爛々と輝いていた。そんな危ない視線に背筋をゾクゾクさせながら、下腹部にキュッと力を入れると、膣口がヒクッとしゃっくりをし、そこに溜まっていた汁がトロっと零れた。
それは肛門へと滑り、ピカピカにワックスがかけられている白い床にニュッと糸を引いて落ちた。そんな雫を見下ろしていた恵美が視線を上げると、いきなり男と目が合った。
男は目を反らさなかった。
ラックの隙間から恵美をジッと睨んでいるその目は、もはや完全に獣と化し、人間としての理性を失っているようだった。
足早にスーパーを出ると、少し遅れて男がスーパーから飛び出して来た。凄まじいスリルに煽られた。この瞬間のスリルが恵美には堪らなかった。後を付いて来る男を横目に、通りの向こうにある大きな学習塾へと渡った。学習塾の駐輪場に潜り込み、奥の闇に向かって歩き出すと、不意に背後から「ねぇ」と声を掛けられたのだった。
赤い自転車のサドルに両手を付かされ、背後から陰部を弄られた。
「おまえ、変態なんだろ……」
そう何度も耳元で囁かれながら、背後から肉棒を挿入された。
そんな男の息は納豆のような匂いがした。腰を振る度に男の頭皮の饐えた臭いが漂い、スリル感を更に高めてくれた。
まるで野良猫のように扱われた。握り潰さんばかりに乳房を鷲掴みにされ、尻を平手で叩かれながら「もっと腰を振れ」と叱られた。
そんな男の肉棒は、子供用の魚肉ソーセージのように細く、そして短かった。恵美が腰を振る度に、その貧弱な肉棒は穴の中から何度もヌルっと抜け、結局フィニッシュは中出しされないまま尻と太ももの裏に飛ばされた。
しかし、今の恵美には、テクニックやペニスのサイズなど、どうでもよかった。こうして惨めに陵辱されるというスリルさえ得られれば、それで満足なのであった。
そんなスリルを味わえるのは巨大スーパーだけではなかった。
ホームレスが屯す公園や、痴漢が多発する公衆便所。駅地下にあるオールナイトの映画館や、ドライブインにある大人のオモチャ店など、スリルはあらゆる所に潜んでいた。
いつしか恵美は、危険な場所で危険な男達を挑発し、危険な精液を中出しされるという危険なスリルが病み付きになってしまっていた。
そんな恵美は、日に日に精神が蝕まれていった。スリルを得れば得るほど恵美の精神状態は狂ったが、しかしそれをわかっていても、そのスリルはやめられなかった。
皮肉な事に、精神科医が教えてくれた『気が狂わないため』の唯一の方法が、『気を狂わすため』の方法になってしまっていたのだった。
そんな、異常をきたした恵美が次に選んだスリルは、朝の満員電車だった。
深夜から朝へと移行したという事は、精神医学的に考えれば精神的復興の兆しがあるように思えたが、しかし、現実はそんなに甘くなかった。
闇夜に晒す裸体よりも、白昼堂々裸体を晒すほうが明らかにスリルなのであった。
(つづく)
《←目次》《4話へ→》
恵美は二十七才までには結婚したいと思っていた。
だから奥さんとは別れるという松川の言葉を信じ、二年間性奴隷にされながらも必死に耐えてきたのだが、しかし一週間前の夜、不意に松川からあまりにも無情な別れを告げられた。
あの晩、恵美は、自暴自棄になって飲めない酒を飲んだ。酔ってマッサージを呼び、寝たふりをして性器を見せた。
マッサージ師は恵美の股間を覗き、匂いを嗅ぎ、そしてそこを舐めながら自慰をした。
そのマッサージ師がホテルの屑篭に捨てていったティッシュ。
それを屑篭から取り出した恵美は、ティッシュに溜まっている精液を性器に塗り込んだ。そしてそれをぺちゃぺちゃと舐めながら、見るも無惨な変態オナニーを繰り返してしまったのだった。
自分の醜い本性に気付かされた恵美は、あの晩から激しい自己嫌悪に陥っていた。
あの時の自分の醜態を思い出す度に脳が痒くなった。それは、脳に無数の蟻がウヨウヨと群がっているような感覚であり、逃げようの無い苦痛だった。
会社をずっと無断欠勤していた。昼はマンションに閉じ篭り、カーテンを閉め切った部屋で一人ウンウンと唸っていた。
そして深夜になると、こっそりマンションを抜け出し、二十四時間営業の巨大スーパーに繰り出した。
それは精神科医が教えてくれた、気が狂わないための治療だった。
この精神科医は、いわゆる『ひきこもり』状態にある恵美に深夜散歩をさせ、気分転換させるのが目的だったのだが、しかし、今の恵美に『深夜』は逆効果だった。
深夜二時。その日は、隣町にあるスーパーにまで足を伸ばした。
静まり返った駅の向こうに、『大安売りの殿堂』と輝く看板が見えてきた。
闇の中でキラキラと輝くネオンに引き寄せられる恵美は、まるで外灯に集る夜蟲のようだった。
ソワソワしながら店内に入った。小学校のグラウンドほどある巨大な店内には、このスーパーチェーンの自社ソングがリピートで鳴り響いていた。
客は大勢いるのだろうが、しかしあまりにも店内が広すぎて閑散としているように見えた。
そんな巨大店内をウロウロと歩き回りながらスリルを探した。
既にデニムのミニスカートの中はネチネチしていた。歩く度にノーパンの股間が擦れ、いやらしい汁がネチネチと粘ついていた。
誰もいないカー用品のコーナーを歩いていると、家電コーナーに展示されている巨大テレビの前に、四十代後半のサラリーマン風の男がポツンと立っているのが見えた。
終電に乗り遅れたのか、くたびれたスーツにネクタイをだらしなく弛め、展示テレビで垂れ流しにされている深夜のお笑い番組をぼんやりと眺めながら、ヤマザキの菓子パンを齧っていた。
スリルだった。あの堕落した風体とあのヤケクソ気味な態度は、恵美に激しいスリルを与えてくれた。
わざと男の視界に入る位置で足を止めた。どうでもいい電子レンジを覗き込みながら、ミニスカートのお尻を男に向けた。
電子レンジのアクリルの扉に背後の男が映っていた。それを横目で確認しながら、恵美は更にお尻を突き出すと、男はすぐに喰い付いて来たのだった。
深夜の巨大スーパーには病んだ客が多かった。特にこの地区にはそんな客が多く、若い女がふらりと立ち寄れるような雰囲気ではなかった。
そんな深夜の巨大スーパーで、素足にミニスカートを履いたユルい女が一人でふらふらしていれば、たちまち病んだ男達の暇つぶしにされてしまうのは火を見るよりも明らかだった。
しかし、恵美にとってそんな男達こそがスリルだった。このスリルが、恵美の壊れかけていた精神を、かろうじて支えてくれていたのだ。
スリルを見つけた恵美は、背後の男に尻を突き出したままその場にしゃがみ込んだ。そして電子レンジのアクリルの扉に映る男を確認しながら、しゃがんだ股をゆっくりと開いた。
肩幅まで大きく股を開くと、その頃には、既に背後の男の姿は消えていた。
恵美の予想通り、男は家電コーナーの隣りにあるペット用品コーナーへと移動し、ラックの隙間から恵美のスカートの中を覗き込んでいた。
恵美がノーパンだという事に気付いた男は、ギョッと目を見開いたまま動かなくなっていた。
恵美は、男の視線に気付いていないふりをしながら、何食わぬ顔で電子レンジの説明書をパラパラと捲っていた。しかし、恵美の陰部は既にスリルに刺激されており、ねっちょりと開いた割れ目からトロトロの汁を溢れさせていた。
説明書の端からソッと見ると、ラックの隙間に男の血走った目が爛々と輝いていた。そんな危ない視線に背筋をゾクゾクさせながら、下腹部にキュッと力を入れると、膣口がヒクッとしゃっくりをし、そこに溜まっていた汁がトロっと零れた。
それは肛門へと滑り、ピカピカにワックスがかけられている白い床にニュッと糸を引いて落ちた。そんな雫を見下ろしていた恵美が視線を上げると、いきなり男と目が合った。
男は目を反らさなかった。
ラックの隙間から恵美をジッと睨んでいるその目は、もはや完全に獣と化し、人間としての理性を失っているようだった。
足早にスーパーを出ると、少し遅れて男がスーパーから飛び出して来た。凄まじいスリルに煽られた。この瞬間のスリルが恵美には堪らなかった。後を付いて来る男を横目に、通りの向こうにある大きな学習塾へと渡った。学習塾の駐輪場に潜り込み、奥の闇に向かって歩き出すと、不意に背後から「ねぇ」と声を掛けられたのだった。
赤い自転車のサドルに両手を付かされ、背後から陰部を弄られた。
「おまえ、変態なんだろ……」
そう何度も耳元で囁かれながら、背後から肉棒を挿入された。
そんな男の息は納豆のような匂いがした。腰を振る度に男の頭皮の饐えた臭いが漂い、スリル感を更に高めてくれた。
まるで野良猫のように扱われた。握り潰さんばかりに乳房を鷲掴みにされ、尻を平手で叩かれながら「もっと腰を振れ」と叱られた。
そんな男の肉棒は、子供用の魚肉ソーセージのように細く、そして短かった。恵美が腰を振る度に、その貧弱な肉棒は穴の中から何度もヌルっと抜け、結局フィニッシュは中出しされないまま尻と太ももの裏に飛ばされた。
しかし、今の恵美には、テクニックやペニスのサイズなど、どうでもよかった。こうして惨めに陵辱されるというスリルさえ得られれば、それで満足なのであった。
そんなスリルを味わえるのは巨大スーパーだけではなかった。
ホームレスが屯す公園や、痴漢が多発する公衆便所。駅地下にあるオールナイトの映画館や、ドライブインにある大人のオモチャ店など、スリルはあらゆる所に潜んでいた。
いつしか恵美は、危険な場所で危険な男達を挑発し、危険な精液を中出しされるという危険なスリルが病み付きになってしまっていた。
そんな恵美は、日に日に精神が蝕まれていった。スリルを得れば得るほど恵美の精神状態は狂ったが、しかしそれをわかっていても、そのスリルはやめられなかった。
皮肉な事に、精神科医が教えてくれた『気が狂わないため』の唯一の方法が、『気を狂わすため』の方法になってしまっていたのだった。
そんな、異常をきたした恵美が次に選んだスリルは、朝の満員電車だった。
深夜から朝へと移行したという事は、精神医学的に考えれば精神的復興の兆しがあるように思えたが、しかし、現実はそんなに甘くなかった。
闇夜に晒す裸体よりも、白昼堂々裸体を晒すほうが明らかにスリルなのであった。
(つづく)
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スリル4・痴を求めて
2013/06/13 Thu 00:02
AM八時二〇分。
車内はスーツを着たサラリーマン達がぎっしりと詰まっていた。若いOLや女子高生のほとんどは女性専用車両へと非難し、この車両に女性の姿は皆無に等しかった。
そんな満員電車に、恵美は会社の事務服を着て乗り込んだ。
いつものデニムのミニスカートにノーパンという姿でこの男だらけの満員電車に乗り込むというのは、あたかも『私は痴女です』と誘っているようなものであり、それでは今までの行為と何ら変わりなかった。だからこの日の恵美は、敢えて地味な事務服を着用し、野暮ったい縁なし眼鏡を掛け、いかにも鈍臭い事務員が紛れ込んでしまった風を装いながら、この車両に乗り込んだのだった。
車内はムッとした熱気に包まれていた。
恵美は四方八方をスーツの男達に囲まれていた。
背後には二人の男がピタリと密着していた。顔は見えなかったが、濃紺のスーツを着たサラリーマン風の男達だった。
右側には二十代の青年がいた。初々しいリクルートスーツに、まだほんのりと茶髪が残る、いかにも新入社員風の大人しそうな青年だった。
その反対側の左の真横には、ブヨブヨに太った三十代のサラリーマンがいた。寝癖の付いた髪に無精髭。頬には不摂生からなる吹き出物が広がり、その貪よりとした濁り目は完全に腐っていた。
そんな四人に背後と左右を囲まれていた。そして真正面には、いかにも優しい係長といった感じの中年サラリーマンが、恵美の体を抱くようにして立っていたのだった。
二駅目を過ぎた辺りから、さっそく尻に生温かい手の平の温もりを感じた。
しかし、その手は随分と警戒しているようだった。撫でては引き、撫でては引きと、小刻みにそれを繰り返しながら、恵美の様子を伺っていた。
恵美は抵抗する事無く、そのままジッと俯いていた。ふと異様な視線を感じ、顔を俯かせたまま恐る恐る視線だけを上げると、左側に立っていた豚男が澱んだ目でジッと恵美を睨んでいた。
豚男と目が合った瞬間、再びスカートの尻に指が滑り始めた。指は先ほどよりも大胆になっており、尻の谷間に沿って上下に撫でていた。
この豚男が触っているのだろうかと考えながら、恵美は再び視線を落した。
すると、更に新たな指が左太ももに現れた。
その指は、まるで尺取り虫のような動きをしながらスカートの裾をたくし上げ始めた。そしてスカートの裾が膝上にまで上げられた瞬間、いきなり三本の手がスカートの中に潜り込み、まるで申し合わせていたかのようにして、それぞれがそれぞれの場所を弄り始めたのだった。
その素早さも然ることながら、赤の他人同士のこの暗黙の連係プレイに恵美は驚かされた。一人は下着の上から性器をなぞり、一人は背後から尻の谷間を弄っていた。そしてもう一人は、臍から下着の中へと指を滑らせ、ジリジリと陰毛を掻き分けながらクリトリスを探し回っていた。
誰がどこを触っているのかわからなかったが、その位置からして、下着の上から割れ目を摩っているのは右側の青年が怪しかった。
しかし、青年は週刊新潮の中吊り広告をぼんやりと眺め、痴漢をしている様子は欠片も無かった。それに、元々この青年は痴漢ができるようなタイプには見えなかった。
となると、真正面にいる中年男が怪しかったが、しかし、その男は右手で吊り革に掴まり、左手でスマホを弄っていた。
残るは、背後の二人と右側の豚男しかいなかった。これだけぎゅうぎゅう詰めに押し込まれていたら、それ以外の男の手が割り込む隙はないため、もはやこの三人の犯行としか考えられなかった。
そうしている間にも、陰毛を掻き分ける指がクリトリスを捕らえた。既に勃起しているそれをコリッと転がされると、おもわず恵美の腰がピクンっと跳ね、それがスタートの合図でもあるかのように、残りの二本の手も容赦なく下着の中に指を入れて来たのだった。
太ももの付け根から侵入した指は、ピタリと閉じていた太ももを必死に押し開こうとしていた。尻から侵入した指は、同じくピタリと閉じていた尻の谷間を強引に押し開こうとしていた。
そんな二人の作業を手伝うかのように、クリトリスを転がしていた指の動きが激しくなった。
たちまち恵美の腰が砕けそうになり、慌ててその場に踏ん張ると、今度は膝がカクンっと折れた。それと同時に、力んでいた恵美の股が弛むと、それを見計らっていたかのように男達の指が一斉に股間に潜り込んで来たのだった。
それはまるで、大量のウナギが泥の巣穴に潜り込もうともがいているようだった。既にヌルヌルになっていた恵美の膣は、一瞬にしてその獰猛なウナギ達に塞がれてしまった。
下唇を噛みながら、漏れそうになる声を必死に堪えていた。正面の中年男の胸に顔を埋め、ジッと黙ったまま肩を小刻みに震わせていると、恵美が無抵抗だという事を悟ったのか、男達は更にエスカレートして来た。
スカートは腰まで上げられ、下着は太ももまで下げられた。いつしかブラウスのボタンは外され、そこから真っ白な乳房が引きずり出されていた。
膣内は太い指でクタクタと掻き回され、そこから溢れた汁が太ももにまで垂れていた。
そのヌルヌルとした汁が肛門に塗り込められ、そこに突き刺さった指先が内肛門括約筋をグニグニと広げていた。
恵美は、寄りかかっていた正面の男の胸の中で、おもわず「あぁ……」と声を漏らしてしまった。
そんな自分の声に、慌てて男の胸から顔を離すと、ふと、男が右手に持っていたスマホの画面が目に飛び込んで来た。
その画面には、ハイアングルで撮影された下腹部の画像が映っていた。
一瞬目を疑ったが、しかしその下着の柄からして、そこに映っているのは、紛れもなく自分の下腹部だった。
恐る恐る男の顔を見上げると、ジッと恵美を見下ろしていた男は優しい目で小さく微笑んだ。
男は、わざと恵美にスマホの画面を見せた。そして赤い録画ボタンをピコンっと押すと、それをそのまま下半身へと潜らせ再びニコッと微笑んだ。
暫くすると、男はそのスマホを取り出した。そしてそれを恵美に見せつけながら、再生ボタンを押した。そこには、テラテラと濡れ輝く太い指が、恵美の穴の中をヌルヌルとピストンしているシーンが鮮明に映っていた。
「気持ちいい?」
そう囁く男からサッと目を反らすと、いきなり右手に熱くて硬いモノが触れた。
それは、右側に立っていた青年のペニスだった。あの大人しそうな青年が、真っ赤に腫れ上がったペニスを恵美の太ももにグイグイと押し付けてきたのだ。
「シコシコしてあげれば?」
真正面の男が恵美の耳元にそう囁いた。
恵美は恐る恐るそれを握ると、男の命令通りそれを上下にシゴき始めた。
青年は、すぐに「うっ」と唸った。その熱い汁を恵美の太ももに飛ばした。
その精液が発射されると同時に、背後から硬い肉の塊が恵美の穴の中にヌルっと滑り込んできた。
名前も年齢も、顔すらも見えない男の肉棒が膣の中をヌルヌルと動き回った。その肉棒に膣と脳を破壊されながら、精液でドロドロになった青年のペニスを更にシゴきまくった。
そんなシーンを、真正面の男は不敵な笑顔を浮かべながらスマホで撮影していた。
そして恵美の顔をアップで撮影しながら、「この動画、ネットにばらまかれたくなかったら、次の駅で降りなさい……」と、男は囁いたのだった。
(つづく)
《←目次》《5話へ→》
車内はスーツを着たサラリーマン達がぎっしりと詰まっていた。若いOLや女子高生のほとんどは女性専用車両へと非難し、この車両に女性の姿は皆無に等しかった。
そんな満員電車に、恵美は会社の事務服を着て乗り込んだ。
いつものデニムのミニスカートにノーパンという姿でこの男だらけの満員電車に乗り込むというのは、あたかも『私は痴女です』と誘っているようなものであり、それでは今までの行為と何ら変わりなかった。だからこの日の恵美は、敢えて地味な事務服を着用し、野暮ったい縁なし眼鏡を掛け、いかにも鈍臭い事務員が紛れ込んでしまった風を装いながら、この車両に乗り込んだのだった。
車内はムッとした熱気に包まれていた。
恵美は四方八方をスーツの男達に囲まれていた。
背後には二人の男がピタリと密着していた。顔は見えなかったが、濃紺のスーツを着たサラリーマン風の男達だった。
右側には二十代の青年がいた。初々しいリクルートスーツに、まだほんのりと茶髪が残る、いかにも新入社員風の大人しそうな青年だった。
その反対側の左の真横には、ブヨブヨに太った三十代のサラリーマンがいた。寝癖の付いた髪に無精髭。頬には不摂生からなる吹き出物が広がり、その貪よりとした濁り目は完全に腐っていた。
そんな四人に背後と左右を囲まれていた。そして真正面には、いかにも優しい係長といった感じの中年サラリーマンが、恵美の体を抱くようにして立っていたのだった。
二駅目を過ぎた辺りから、さっそく尻に生温かい手の平の温もりを感じた。
しかし、その手は随分と警戒しているようだった。撫でては引き、撫でては引きと、小刻みにそれを繰り返しながら、恵美の様子を伺っていた。
恵美は抵抗する事無く、そのままジッと俯いていた。ふと異様な視線を感じ、顔を俯かせたまま恐る恐る視線だけを上げると、左側に立っていた豚男が澱んだ目でジッと恵美を睨んでいた。
豚男と目が合った瞬間、再びスカートの尻に指が滑り始めた。指は先ほどよりも大胆になっており、尻の谷間に沿って上下に撫でていた。
この豚男が触っているのだろうかと考えながら、恵美は再び視線を落した。
すると、更に新たな指が左太ももに現れた。
その指は、まるで尺取り虫のような動きをしながらスカートの裾をたくし上げ始めた。そしてスカートの裾が膝上にまで上げられた瞬間、いきなり三本の手がスカートの中に潜り込み、まるで申し合わせていたかのようにして、それぞれがそれぞれの場所を弄り始めたのだった。
その素早さも然ることながら、赤の他人同士のこの暗黙の連係プレイに恵美は驚かされた。一人は下着の上から性器をなぞり、一人は背後から尻の谷間を弄っていた。そしてもう一人は、臍から下着の中へと指を滑らせ、ジリジリと陰毛を掻き分けながらクリトリスを探し回っていた。
誰がどこを触っているのかわからなかったが、その位置からして、下着の上から割れ目を摩っているのは右側の青年が怪しかった。
しかし、青年は週刊新潮の中吊り広告をぼんやりと眺め、痴漢をしている様子は欠片も無かった。それに、元々この青年は痴漢ができるようなタイプには見えなかった。
となると、真正面にいる中年男が怪しかったが、しかし、その男は右手で吊り革に掴まり、左手でスマホを弄っていた。
残るは、背後の二人と右側の豚男しかいなかった。これだけぎゅうぎゅう詰めに押し込まれていたら、それ以外の男の手が割り込む隙はないため、もはやこの三人の犯行としか考えられなかった。
そうしている間にも、陰毛を掻き分ける指がクリトリスを捕らえた。既に勃起しているそれをコリッと転がされると、おもわず恵美の腰がピクンっと跳ね、それがスタートの合図でもあるかのように、残りの二本の手も容赦なく下着の中に指を入れて来たのだった。
太ももの付け根から侵入した指は、ピタリと閉じていた太ももを必死に押し開こうとしていた。尻から侵入した指は、同じくピタリと閉じていた尻の谷間を強引に押し開こうとしていた。
そんな二人の作業を手伝うかのように、クリトリスを転がしていた指の動きが激しくなった。
たちまち恵美の腰が砕けそうになり、慌ててその場に踏ん張ると、今度は膝がカクンっと折れた。それと同時に、力んでいた恵美の股が弛むと、それを見計らっていたかのように男達の指が一斉に股間に潜り込んで来たのだった。
それはまるで、大量のウナギが泥の巣穴に潜り込もうともがいているようだった。既にヌルヌルになっていた恵美の膣は、一瞬にしてその獰猛なウナギ達に塞がれてしまった。
下唇を噛みながら、漏れそうになる声を必死に堪えていた。正面の中年男の胸に顔を埋め、ジッと黙ったまま肩を小刻みに震わせていると、恵美が無抵抗だという事を悟ったのか、男達は更にエスカレートして来た。
スカートは腰まで上げられ、下着は太ももまで下げられた。いつしかブラウスのボタンは外され、そこから真っ白な乳房が引きずり出されていた。
膣内は太い指でクタクタと掻き回され、そこから溢れた汁が太ももにまで垂れていた。
そのヌルヌルとした汁が肛門に塗り込められ、そこに突き刺さった指先が内肛門括約筋をグニグニと広げていた。
恵美は、寄りかかっていた正面の男の胸の中で、おもわず「あぁ……」と声を漏らしてしまった。
そんな自分の声に、慌てて男の胸から顔を離すと、ふと、男が右手に持っていたスマホの画面が目に飛び込んで来た。
その画面には、ハイアングルで撮影された下腹部の画像が映っていた。
一瞬目を疑ったが、しかしその下着の柄からして、そこに映っているのは、紛れもなく自分の下腹部だった。
恐る恐る男の顔を見上げると、ジッと恵美を見下ろしていた男は優しい目で小さく微笑んだ。
男は、わざと恵美にスマホの画面を見せた。そして赤い録画ボタンをピコンっと押すと、それをそのまま下半身へと潜らせ再びニコッと微笑んだ。
暫くすると、男はそのスマホを取り出した。そしてそれを恵美に見せつけながら、再生ボタンを押した。そこには、テラテラと濡れ輝く太い指が、恵美の穴の中をヌルヌルとピストンしているシーンが鮮明に映っていた。
「気持ちいい?」
そう囁く男からサッと目を反らすと、いきなり右手に熱くて硬いモノが触れた。
それは、右側に立っていた青年のペニスだった。あの大人しそうな青年が、真っ赤に腫れ上がったペニスを恵美の太ももにグイグイと押し付けてきたのだ。
「シコシコしてあげれば?」
真正面の男が恵美の耳元にそう囁いた。
恵美は恐る恐るそれを握ると、男の命令通りそれを上下にシゴき始めた。
青年は、すぐに「うっ」と唸った。その熱い汁を恵美の太ももに飛ばした。
その精液が発射されると同時に、背後から硬い肉の塊が恵美の穴の中にヌルっと滑り込んできた。
名前も年齢も、顔すらも見えない男の肉棒が膣の中をヌルヌルと動き回った。その肉棒に膣と脳を破壊されながら、精液でドロドロになった青年のペニスを更にシゴきまくった。
そんなシーンを、真正面の男は不敵な笑顔を浮かべながらスマホで撮影していた。
そして恵美の顔をアップで撮影しながら、「この動画、ネットにばらまかれたくなかったら、次の駅で降りなさい……」と、男は囁いたのだった。
(つづく)
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スリル5・変態スカウト
2013/06/13 Thu 00:02
男に脅された恵美は、男の指示通り次の駅で電車を降りた。
そのまま男の後ろについて行くと、駅前にある二階建てのバーガーショップに連れて行かれた。
一階は朝食セットを求める客で溢れかえっていた。
恵美は、お金を要求されるのか、それとも体を要求されるのかと不安を覚えながらも、しかし、それにしてはこんな場所に連れて来られるなんて何か変だと思っていた。
二階に上がると、男は一番奥の席を指差しながら「あそこで待ってて」と言い、再び階段を下りて行った。
席に着くなり恵美は、テーブルに置いてあった紙ナプキンを指で摘み、電車の中で太ももに飛ばされた精液を拭き取ろうとした。しかし太ももに飛び散ったそれは既にカピカピに乾いており、指で擦るとカサカサと白い粉を吹いた。
それをフーッと吹き払うと、腹に力を入れた勢いで膣内の精液がヌルっと絞り出された。
恵美は慌てて更に三枚の紙ナプキンを摘まみ上げ、ソッと店内を見回した。
階段脇のテーブルには女子高生が三人いた。すぐ目の前の窓際の席には、OLが一人でスマホを弄っていた。
恵美は彼女達を交互に監視しながらスカートをスルスルと上げた。そして恐る恐る下着のフロントのゴムを引っ張ると、乾いた精液でゴワゴワになった悲惨な陰毛が現れた。
本来ならトイレで処理するべき事だったが、しかし二階にトイレは無く、あの男に身柄を拘束されていると思い込んでいる今の恵美には、勝手に一階のトイレに行く勇気はなかった。
すぐ目の前にいるOLに脅えながら、下着の中に紙ナプキンを押し込んだ。それを陰部に押し当て下腹部に力を入れると、誰の物かわからない精液がドロドロと溢れ出し、それが紙ナプキンにジワジワと染み込んでいった。
そこにアイスコーヒーを両手に持った男がヌッと現れた。
「あいつら、中出ししてたみたいだけど大丈夫?」
男はそう言いながら恵美の真横に座った。そして紙ナプキンが押し込まれた股間を見下ろしながら、「卑猥だね」と笑った。
いったいこの男は何が目的なんだろう。そう思いながらアイスコーヒーのカップに滴る雫を見つめていた。階段脇のテーブルにいた女子高生達がガタガタと椅子を鳴らして立ち上がった。女子高生達がキャッキャッと笑いながら階段を下りて行くと、二階の店内には、窓際のテーブルでスマホを弄っているOLだけとなった。
男は、恵美を見つめながらニヤニヤと笑ってばかりいた。
そんな沈黙に耐えきれなくなり恐る恐る顔を上げると、それを待っていたかのように男は「キミ、ウチでバイトしてみない?」と言って来た。
恵美は、その唐突な言葉に「えっ?」と聞き直した。
男はスーツの内ポケットの中から素早く名刺を取り出すと、それを恵美の前にソッと差し出した。
『松橋観光株式会社』
そんな名刺の裏には、『人材派遣』や『各種イベント』といった業種がズラリと並んでいた。しかしそこには、『公認不動産コンサルティングマスター』と書かれていれば、『おしぼりリース』なども書かれており、その業種の幅の広さに、かなり胡散臭い会社だと思った。
男は藤田という名前だった。肩書きには『営業部長』と書かれていた。
藤田は、残り少ないアイスコーヒーをズズズっと吸い込むと、「早い話がデリヘルだよ」と言った。
「ウチの会社、デリヘルも経営してるんだ。キミだったらさ、腹一杯稼がせてやる自信あるんだけど、どう?」
男はそう優しく微笑みながら恵美の顔を覗き込んだ。
恵美はデリヘルというものが、いまいちわからなかった。何となくはわかったが、それは、『エッチなことをする仕事』という程度の知識であり、それ以外は何も知らなかった。
恵美は、下唇を噛みながら黙っていた。
確かに、今の生活は苦しかった。収入は無く、貯金も底を尽きかけていた。
だけど仕事はしたくなかった。そもそも気が狂ってしまった今の自分に、仕事などできるわけがないと思っていた。
無理です。
そう言おうとした瞬間、突然藤田は、持っていたスマホの再生ボタンを押した。
スマホから、ガタンガタン、ガタンガタン、という電車の音が店内に響くと、窓際のテーブルに座っていたOLが迷惑そうにこちらを見た。
そんな画面には、唇を半開きにした恵美の悶える顔がアップで映っていた。濡れた陰部に何本もの男の指が蠢くシーンや、その穴の中に真っ黒なペニスが出たり入ったりしているシーン、そして恵美が青年のペニスを必死にシゴいているシーンなども鮮明に映っていた。
そんな動画を立て続けに三本見せた藤田は、スマホを内ポケットの中に滑り込ませると、「こんなの撮られてたら、もうノーとは言えないでしょ?」と笑った。
恵美は胸を激しく締め付けられた。必死に「でも……」と声を絞り出し、蚊の鳴くような小声で、「私……異常者なんです……」と告白した。
しかし藤田は全く驚きもせず、恵美を見つめながらニヤニヤと笑っていた。
「本当なんです……精神科にも通ってるんです……そんな私に仕事なんて……」
すると藤田は「わかってる」と力強く頷いた。
「ウチの会社はデリヘルを六店経営してるんです。そのうちの一店に、キミみたいな人を求めている店があるんです」
「キミみたいな……人?」
恵美は不思議そうに首を傾げた。
「そう。キミみたいに狂っちゃってる女の子ですよ。その店はね、頭がイッちゃってる子を専門に扱ってる変態の店なんですよ」
そう笑い出した藤田だったが、しかしその目はギラギラと輝き真剣そのものだった。
狂ってる女の子。その言葉が恵美の頭の中を駆け巡り、それが次第に大きな黒い渦となって蠢き始めた。
突然さっきの痴漢電車の興奮が蘇った。男たちの指の動きまでもが鮮明に蘇り、とたんに胸がゾクゾクし、脳がクラクラした。
すると藤田は、そんな恵美の様子を察したのか、いきなりベルトの金具をカチャカチャと鳴らしながらズボンの前を開け始めた。
窓際のカウンターに座っていたOLが、不審なそうにこちらをジッと見ていた。
それでも藤田はおかまいなしに、そのゴリゴリとした逞しい肉棒をそこにピーンと突き出し、それを恵美とOLに堂々と見せつけながらニヤニヤと笑った。
OLが、マッチ棒のような細い目をギョッと見開いた。藤田は、そんなOLを見つめたまま恵美の髪をいきなり鷲掴みにすると、強引に恵美の顔を股間に押し付けた。
「ひと月に二百万は稼がせてやる。最低でも五十万は保証してやる。これはその実技試験だ。ほら、しゃぶってみろ。あの女にしゃぶってるとこを見せるんだ」
すぐ目の前に、焦げ茶色した肉棒がヌッと迫っていた。獰猛にエラを張った亀頭が恵美の唇にグイグイと押し付け、「やめて下さい」と言おうとすると、その開いた唇の隙間から亀頭が滑り込み、前歯を強引に押し開いた。
ウグウグと唸りながらも、その柔らかくも硬い感触を口内に感じた。
気が付くと、恵美は無我夢中でそれにしゃぶりついていた。肉棒に吸い付き、亀頭に舌を絡ませ、顔を上下させながら、じゅぷ、じゅぷ、と卑猥な音を立てていた。
それを見たOLが慌てて席を立ち上がった。逃げるようにして階段を駆け下り、ヒールの音がカツコツと店内に響いた。
恵美は、いつ店員が階段を駆け上がって来るかというスリルに身悶えながら、咥えた肉棒の根元をシコシコと手淫していた。
「合格だ」
ふと、そんな藤田の声が頭上から聞こえた。
それと同時に、生温かい精液が、ビュッ! と口内に迸ったのだった。
(つづく)
《←目次》《6話へ→》
そのまま男の後ろについて行くと、駅前にある二階建てのバーガーショップに連れて行かれた。
一階は朝食セットを求める客で溢れかえっていた。
恵美は、お金を要求されるのか、それとも体を要求されるのかと不安を覚えながらも、しかし、それにしてはこんな場所に連れて来られるなんて何か変だと思っていた。
二階に上がると、男は一番奥の席を指差しながら「あそこで待ってて」と言い、再び階段を下りて行った。
席に着くなり恵美は、テーブルに置いてあった紙ナプキンを指で摘み、電車の中で太ももに飛ばされた精液を拭き取ろうとした。しかし太ももに飛び散ったそれは既にカピカピに乾いており、指で擦るとカサカサと白い粉を吹いた。
それをフーッと吹き払うと、腹に力を入れた勢いで膣内の精液がヌルっと絞り出された。
恵美は慌てて更に三枚の紙ナプキンを摘まみ上げ、ソッと店内を見回した。
階段脇のテーブルには女子高生が三人いた。すぐ目の前の窓際の席には、OLが一人でスマホを弄っていた。
恵美は彼女達を交互に監視しながらスカートをスルスルと上げた。そして恐る恐る下着のフロントのゴムを引っ張ると、乾いた精液でゴワゴワになった悲惨な陰毛が現れた。
本来ならトイレで処理するべき事だったが、しかし二階にトイレは無く、あの男に身柄を拘束されていると思い込んでいる今の恵美には、勝手に一階のトイレに行く勇気はなかった。
すぐ目の前にいるOLに脅えながら、下着の中に紙ナプキンを押し込んだ。それを陰部に押し当て下腹部に力を入れると、誰の物かわからない精液がドロドロと溢れ出し、それが紙ナプキンにジワジワと染み込んでいった。
そこにアイスコーヒーを両手に持った男がヌッと現れた。
「あいつら、中出ししてたみたいだけど大丈夫?」
男はそう言いながら恵美の真横に座った。そして紙ナプキンが押し込まれた股間を見下ろしながら、「卑猥だね」と笑った。
いったいこの男は何が目的なんだろう。そう思いながらアイスコーヒーのカップに滴る雫を見つめていた。階段脇のテーブルにいた女子高生達がガタガタと椅子を鳴らして立ち上がった。女子高生達がキャッキャッと笑いながら階段を下りて行くと、二階の店内には、窓際のテーブルでスマホを弄っているOLだけとなった。
男は、恵美を見つめながらニヤニヤと笑ってばかりいた。
そんな沈黙に耐えきれなくなり恐る恐る顔を上げると、それを待っていたかのように男は「キミ、ウチでバイトしてみない?」と言って来た。
恵美は、その唐突な言葉に「えっ?」と聞き直した。
男はスーツの内ポケットの中から素早く名刺を取り出すと、それを恵美の前にソッと差し出した。
『松橋観光株式会社』
そんな名刺の裏には、『人材派遣』や『各種イベント』といった業種がズラリと並んでいた。しかしそこには、『公認不動産コンサルティングマスター』と書かれていれば、『おしぼりリース』なども書かれており、その業種の幅の広さに、かなり胡散臭い会社だと思った。
男は藤田という名前だった。肩書きには『営業部長』と書かれていた。
藤田は、残り少ないアイスコーヒーをズズズっと吸い込むと、「早い話がデリヘルだよ」と言った。
「ウチの会社、デリヘルも経営してるんだ。キミだったらさ、腹一杯稼がせてやる自信あるんだけど、どう?」
男はそう優しく微笑みながら恵美の顔を覗き込んだ。
恵美はデリヘルというものが、いまいちわからなかった。何となくはわかったが、それは、『エッチなことをする仕事』という程度の知識であり、それ以外は何も知らなかった。
恵美は、下唇を噛みながら黙っていた。
確かに、今の生活は苦しかった。収入は無く、貯金も底を尽きかけていた。
だけど仕事はしたくなかった。そもそも気が狂ってしまった今の自分に、仕事などできるわけがないと思っていた。
無理です。
そう言おうとした瞬間、突然藤田は、持っていたスマホの再生ボタンを押した。
スマホから、ガタンガタン、ガタンガタン、という電車の音が店内に響くと、窓際のテーブルに座っていたOLが迷惑そうにこちらを見た。
そんな画面には、唇を半開きにした恵美の悶える顔がアップで映っていた。濡れた陰部に何本もの男の指が蠢くシーンや、その穴の中に真っ黒なペニスが出たり入ったりしているシーン、そして恵美が青年のペニスを必死にシゴいているシーンなども鮮明に映っていた。
そんな動画を立て続けに三本見せた藤田は、スマホを内ポケットの中に滑り込ませると、「こんなの撮られてたら、もうノーとは言えないでしょ?」と笑った。
恵美は胸を激しく締め付けられた。必死に「でも……」と声を絞り出し、蚊の鳴くような小声で、「私……異常者なんです……」と告白した。
しかし藤田は全く驚きもせず、恵美を見つめながらニヤニヤと笑っていた。
「本当なんです……精神科にも通ってるんです……そんな私に仕事なんて……」
すると藤田は「わかってる」と力強く頷いた。
「ウチの会社はデリヘルを六店経営してるんです。そのうちの一店に、キミみたいな人を求めている店があるんです」
「キミみたいな……人?」
恵美は不思議そうに首を傾げた。
「そう。キミみたいに狂っちゃってる女の子ですよ。その店はね、頭がイッちゃってる子を専門に扱ってる変態の店なんですよ」
そう笑い出した藤田だったが、しかしその目はギラギラと輝き真剣そのものだった。
狂ってる女の子。その言葉が恵美の頭の中を駆け巡り、それが次第に大きな黒い渦となって蠢き始めた。
突然さっきの痴漢電車の興奮が蘇った。男たちの指の動きまでもが鮮明に蘇り、とたんに胸がゾクゾクし、脳がクラクラした。
すると藤田は、そんな恵美の様子を察したのか、いきなりベルトの金具をカチャカチャと鳴らしながらズボンの前を開け始めた。
窓際のカウンターに座っていたOLが、不審なそうにこちらをジッと見ていた。
それでも藤田はおかまいなしに、そのゴリゴリとした逞しい肉棒をそこにピーンと突き出し、それを恵美とOLに堂々と見せつけながらニヤニヤと笑った。
OLが、マッチ棒のような細い目をギョッと見開いた。藤田は、そんなOLを見つめたまま恵美の髪をいきなり鷲掴みにすると、強引に恵美の顔を股間に押し付けた。
「ひと月に二百万は稼がせてやる。最低でも五十万は保証してやる。これはその実技試験だ。ほら、しゃぶってみろ。あの女にしゃぶってるとこを見せるんだ」
すぐ目の前に、焦げ茶色した肉棒がヌッと迫っていた。獰猛にエラを張った亀頭が恵美の唇にグイグイと押し付け、「やめて下さい」と言おうとすると、その開いた唇の隙間から亀頭が滑り込み、前歯を強引に押し開いた。
ウグウグと唸りながらも、その柔らかくも硬い感触を口内に感じた。
気が付くと、恵美は無我夢中でそれにしゃぶりついていた。肉棒に吸い付き、亀頭に舌を絡ませ、顔を上下させながら、じゅぷ、じゅぷ、と卑猥な音を立てていた。
それを見たOLが慌てて席を立ち上がった。逃げるようにして階段を駆け下り、ヒールの音がカツコツと店内に響いた。
恵美は、いつ店員が階段を駆け上がって来るかというスリルに身悶えながら、咥えた肉棒の根元をシコシコと手淫していた。
「合格だ」
ふと、そんな藤田の声が頭上から聞こえた。
それと同時に、生温かい精液が、ビュッ! と口内に迸ったのだった。
(つづく)
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