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泥酔ごっこ(前編)

2012/12/02 Sun 00:00

泥酔ごっこ目次



終電。
私は電車の揺れに身をまかせるようにして、そっとスカートの股を弛めます。
先程からチラチラと私を見ていた男達の視線が一斉に私の股間に集中します。
私はわざとらしくガクンと首を折ったり、「うぅぅぅん・・・」と唸ってみたりしながら座席に踞ります。そうしながらも男達がどれだけ私にホンキかを確認するのです。

泥酔した私をチラ見する男達の中には、妄想しているだけの男、もっとスカートを開け!と念力をかけているだけのノゾキ男、そして本気で「ヤリたい」と思っている男など、色々な思いを描いた男達が蠢いています。
そんな男達をちゃんと見極めなければ私のこの演偽は水の泡となってしまうのです。

私の左斜め前の席に20代半ばの爽やかサラリーマンがいます。
この電車の中で私を見つめている男達の中では、どうやらこの男が一番ホンキのようです。
私を見つめる彼のその目力は半端じゃありません。きっとまだ独身の彼はかなり溜っているのでしょう。
泥酔するフリをした私は、車内で私にスケベな視線を向けて来る男達の中から、今夜はこの爽やか君にしようと決めたのでした。

しばらくすると電車は某駅に滑り込みました。
座席で乱れる私を名残り惜しそうに見つめながら爽やか君がスッと席を立ちます。
彼が立ち上がるのを「うぅぅぅん・・・」と寝返りを打ちながら確認した私も、電車のブレーキの音が響くなり、ゆっくりと立ち上がりました。
彼はそんな私を見て一瞬大きな目をギクッとさせました。
それは明らかに戸惑いの目でした。

ふらふらと電車を出る私の背後に回った彼は、私に歩調を合わせているようです。
私は改札へ行くまでの間、何度も壁に寄り添ったり、階段の前でしゃがみこんだり、そして「ここはどこなの・・・」などと呟いてみたりと、泥酔者を演じます。
私の後ろから付いて来ていた彼は、その度に足を止めては携帯を開くフリなどをして、ジッと私を見つめておりました。

駅を出ると、私はすぐさま薄暗いスポットを探し求めました。
ベッドタウン的なその町の駅前は、大きなデパートがひとつだけポツンとあるのみで、あとはどうでもいいような小さな商店が点々と並んでいました。
もちろん、この時間はこれらのお店は全てシャッターを下ろし、大きなデパートも屋上に掲げられたロゴ看板が輝いているだけであとは真っ暗でした。
タクシーがいないタクシー乗り場には疲れきったサラリーマンが2人並んでいました。唯一、明かりを灯しているコンビニには終電を降りた数人のサラリーマンが吸い込まれ、そのまま雑誌売場へと流れて行きました。
実に寂れた駅であります。あと数分もすればこれら終電の客も見事に消え失せ、ここは夜の廃墟と変わる事でしょう。

私はそれら人の集まっている場所を避けるかのように、誰もいないバスターミナルへとふらふらと進みました。そして、そこにずらりと並んでいるベンチの一番奥にある「喫煙ボックス」と書かれたベンチを敢えて選びます。
そこは、ベンチの四方をアクリルの板で仕切られた社会とは隔離された空間でした。
ベンチに腰を下ろした私は、壁に凭れて踞りながら、彼がやってくるのをジッと待ちます。
もしここで彼が来なければ何もかもが終わりです。彼が来なければ、名前も聞いた事の無いこの辺鄙な駅にひとり取り残された私は、そのまま一人淋しくタクシーに乗って帰るしか無いのです。
私はヤニ臭いベンチにひっそりと踞りながら、彼がこの隔離された空間にソッとやって来る事だけをただひたすら祈っては暗闇の中泥酔演偽を続けていたのでした。



私がこの「泥酔ごっこ」にハマったのはつい最近のことです。
それまでの私の楽しみは「痴漢電車」でした。
そう、わざと満員電車に乗り込んでは大勢の男達から指で弄ばれながら性欲を満たしていたのです。
しかし、最近は痴漢もめっきり減ってしまいました。どこかの政治家が「車内浄化作戦」などというつまらないデモンストレーションを始めたばっかりに気の小さな痴漢達が脅えてしまい、せっかくの私の楽しみもお預けとなってしまったのです。

ある時、そんなつまらない電車を降りた私は、ある駅のベンチでぐったりと椅子に座る若い女性を発見しました。OL風のその若い女性は、意識も無い程に泥酔しているようで、ミニスカートからムチムチの太ももを堂々と曝け出しながらグッタリとしておりました。
そこに1人のハゲ頭がふらふらと近付いて行きました。そのハゲ頭もかなり酔っているようで、泥酔した女性の隣にドスンと座るなり、グワっ!っという食用蛙の鳴き声のような大きなゲップをやらかしました。
しばらくハゲ頭はベンチの上でボンヤリとしておりましたが、電車が発車し構内に人影が疎らになり始めると、ハゲ頭は汚い大人の目を輝かせながらチラチラと辺りを警戒し始めました。私はハゲ頭に見つからないようソッとコンクリート柱に身を隠します。
ベンチの周辺に誰もいない事を確認したハゲ頭は、真後ろから私が見ているとも知らず、「おい、キミ・・・」などと泥酔女に声を掛けながら、彼女の胸に薄汚い手を押し当てていました。
「こんな所で寝てたら風邪を引くじゃないか・・・」
ハゲ頭はそんな事を呟きながら、彼女の太ももの上に手を置いてはスリスリと太ももを撫でています。
遠くの方で駅員さんが雑談をしておりました。ハゲ頭はそんな駅員さん達を警戒しながらも、彼女の膝元を古ぼけた黒いカバンで隠しながら、彼女の太ももを摘んだり撫でたりしておりました。
それを後からこっそり見ていた私は、その悪戯される彼女が羨ましくて堪りませんでした。相手は薄汚い豚のようなハゲ親父ですが、しかし私はそんな卑しい男にこそ妙に性的興奮を感じる変態なのです。
おもわず私はそのままハゲ親父を駅の公衆便所に誘い込み、その臭いペニスを音を立てて舐め尽くしたい、という衝動に駆られましたが、しかし、この後この泥酔女がどうなるかにも興味がありましたので、その時は黙ってこっそり覗き見していたのでした。

ハゲ頭は、「家まで送ってってあげるから、家はどこなの?」などとワザとらしく囁きながら彼女の肩を揺さぶり、どさくさに紛れてはこっそり大きな胸を揉んでいました。
そしてそのまま彼女のブラウスのボタンを不器用に外し、なんとハゲ頭はブラジャーの中から胸を掴み出すと、露出された乳首を指でコロコロと弄り始めたのです。

ハゲ頭はそれまで彼女の膝に置いていた古ぼけたカバンを今度は自分の膝の上に乗せると、ポロッとウナギのような黒いペニスをズボンのファスナーから取り出しました。
ハゲ頭はウナギのようなペニスをシコシコとさせながら、再び彼女の太ももに手を置きます。そして遠くにいる駅員をチラチラと気にしながら、スカートの中を時折覗き込んでいました。

完全に意識不明となっている彼女は、まさか見知らぬハゲ頭にそんな事をされているとは夢にも思っていないでしょう。私はそんな彼女を見て、この何も知らない彼女がふと可哀想になってきました。しかし、そんな良心が芽生えたのも束の間、ハゲ頭がペニスを上下にシゴく姿を見ていると、私までもが欲情してしまい、こっそりスカートの上から指でクリトリスをギュッと押し付けてしまっているのです。

ハゲ頭はまるで生き物かのようにペニスをヌチャヌチャと動かしながら、「山崎さん、またコピーの枚数が違っているじゃないか・・・」などとチンプンカンプンな事を言い始めました。そしてそれに対して「グガァ」っと大きな鼾で返事をした彼女に、「けしからん!鼾なんかかいてる暇はないだろうキミは!えっ!掃除のひとつも出来ないような事務員は初めてだ!」などと怒り始めます。恐らくこのハゲ頭は会社の事務員とこの泥酔女をダブらせているのでしょう、きっとストレスです。

「コピーもダメ、掃除もダメ、電話の対応もダメ、キミはなにもできないんだな・・・え?・・・」
ハゲ頭はそう言いながらベンチにグッタリと座る彼女のミニスカートを捲り上げ、股間を包んでいる白いパンティーを剥き出しにしました。
そしてモッコリと膨らんでいる彼女の股間に人差し指を立てパンティーの上からスリスリと撫でます。そのうち彼女の股間にはクッキリと1本の縦線が浮き出て来ました。
「キミは営業の鴨川君と関係しているというもっぱらの噂だが、ん?どうなんだ?肉体関係はあるのかね?」
私はなんだかこのハゲ頭も可哀想になって来ました。
「ダメだよ、ウチは社内恋愛が禁じられているんだから・・・ん?」
そう言いながらハゲ頭は彼女のパンティーを右にズラしました。モサっとした陰毛と同時に赤黒い性器が構内の蛍光灯に照らされていました。
「ヤリマンなんだろキミは・・・え?・・・キミは誰にでもヤらせるともっぱらの噂だよ・・・」
ハゲ頭は「もっぱらの噂」というのが口癖なのでしょう、きっと会社では「もっぱら係長」などというアダナで呼ばれているに違いありません。
ハゲ頭は、ギラギラとした汚い目玉で眠りこけている彼女の顔を見つめながら「ヤリマンなんだろ・・・」と何度も呟き、そして片方の手でパンティーをズラし、もう片方の手で彼女の性器を生で弄り始めたのでした。

濡れていない彼女の性器が痛々しく思いました。
ハゲ頭は乾いた彼女のワレメに無理矢理指を入れようとしています。ワレメの肉を指でおもいきり押し広げ、その肉の奥で赤黒く輝くイソギンチャクのような穴に人差し指を突き立ててはグイグイと押しておりますが、指はかろうじて第一関節までで止まりそれ以上は入りませんでした。
ハゲ頭は第一関節までしか入らなかった指を鼻に近付け、その指をクンクンと嗅ぎながらペニスをシゴきます。
そしてベンチに座る短い足をスリスリと重ね合わせたと思ったら、いきなり「ふうっ!」と腹の底から深い息を吐き、ペニスの先から白い液を飛び出させては隠していた古いカバンをネトネトに汚しました。
そしてカバンに飛び散った精液を彼女のミニスカートで慌てて拭き取ると、そのまま彼女を振り向きもせずスタスタと改札口へ向かって行ったのでした。


これが私が始めて見た「泥酔痴漢」でした。
その凄まじい光景を見てしまった私は、それまで満員電車の中で、尻を撫でられたり、太ももに勃起したペニスを押し付けられたりしながら欲情していた自分がバカみたいに思いました。
私は元々露出癖のある女でしたから、このような野外で悪戯されるというシチュエーションには必要以上に興奮致します。又、先程も申しましたように、私は豚のように卑しい親父に異常な興奮を示す変態でありまして(ある男性に言わせると私は「マゾ」らしいです)、強欲な親父達に荒々しく犯されたいという願望があるそんな私には、この「泥酔痴漢」というプレイに堪らなく魅力を感じたのでございました。

ハゲ頭が去るなりその泥酔する彼女の足下に膝を付いた私は、遠くに駅員がいるにも関わらず彼女のパンティーをズラし剥き出しになった赤黒い性器を舐めました。ハゲ頭に乱暴に悪戯されたその痛々しいワレメが愛おしくて堪らなかったのです。
そして彼女のミニスカートにベットリと付着する精液を指で掬い、それを食べました。それだけでは物足りず、その精液を自分の膣に塗り付けたりもしました。
そして駅の男子トイレに忍び込み、個室で全裸になってオナニーをしたのです。ハゲ頭に濡れていない性器を弄られるのを想像しながら膣の中に携帯電話を押し込み、男達が跨いでは汚した便器を舐めては絶頂に達したのでありました。



そんな私は決して初めからこんな変態だったわけではありません。
昔の私はいたってノーマルでした。いや、むしろそのような変態行為を嫌っていたほどです。
しかし、3年前のある時、あの男と出会ってから私の性癖は180度変わりました。

その男は妻子持ちの普通のサラリーマンでした。
当時、離婚したばかりの私は、1人娘を実家に預け、小さなスナックで働いておりました。
そのスナックで彼と出会いました。彼は私より10才年上の35歳でした。どこか石田純一に似た大人しい人でした。
何度か彼の接客に付いていた私は、ある晩、カウンターの隅でふいに彼から誘われ、私はふたつ返事で彼とラブホテルへ行きました。

私もその時はもう25です。それにバツイチです。割り切った大人の交際ができる歳になっていますから、たとえ相手に妻子がいようとも何も後ろめたさは感じませんでした。

そんな彼のセックスは一言で言うと変態でした。
元の旦那が地方公務員という妙に真面目で妙に潔癖性だった為に、結婚生活ではフェラもクンニもまったくなかった初心な私にとって、彼の執拗な変態行為は新鮮さを感じさせてくれ、瞬く間に私は彼の変態行為の虜になってしまいました。
そんな彼の変態行為は私が喜べば喜ぶだけ益々濃厚になって行きました。
ベッドに横たわる彼の顔面に跨がされオシッコをさせられたり、又、逆に彼のオシッコを全身に掛けられたりしました。両手両足に皮の拘束具を嵌められ、彼の手の平で何度も何度も尻を叩かれながら背後から突かれた事もありますし、四つん這いになった膣の中に火の付いた極太ロウソクを入れられては彼の大きなイチモツを口に含んでいる卑猥なシーンを写真に撮られ、変態が集うサイトに投稿されたこともございます。

そんな2人の変態行為は益々エスカレートし、遂に私達はラブホテルを飛び出し、彼の行きつけのバーに連れていかれた私は、彼が見ている目の前で、見ず知らずの男達に犯されるという屈辱を受けました。
それは彼が初めから仕組んでいた事とは知ってはいましたが、しかし、多くのギャラリーが見守る中で見ず知らずの男達に汚されるというそのシチュエーションは初体験の私にはあまりにも刺激が強すぎました。
その行為が終わった後、私は一週間程ウツになりました。お店を一週間休み、そしてなんとかウツから脱出し、一週間ぶりにお店に出たその日、再び店にやってきた彼に誘われました。
しかし断りたくても私の体は彼の変態プレイを求めていました。

その夜、公園に連れ出された私は、そこで全裸にされ暗闇の中からホームレス達がニヤニヤと見守る中、巨大なディルドでオナニーさせられました。
そして全裸のまま金網のフェンスに張付けにされた私は目隠しをされました。
「じゃあな・・・」と去って行く彼に「ちょっと待ってよ!」と泣き叫ぶ私。しかし無情にも彼の足音はどんどん遠離り、私はその公園でまるで生け贄かのように放置されたのでした。
彼が去って行くと、それまで公園の暗闇から私をジッと視姦していた男達の荒い息がジリジリと忍び寄って来ました。それはまるで餌を与えられた獣のようです。
私はそこで何人の男達に屈辱された事でしょう、何人の男達から中出しされたことでしょう。そして何度絶頂に達した事でしょう。

結局、彼とは1年ほどで別れてしまったのですが、彼と別れてからも私の変態行為は続いていました。
彼の度重なる変態調教が、私を痴女へと目覚めさせてくれたのです。

しかし、女1人の単独変態プレイは危険が付きものでした。
深夜の公衆便所に連れ込まれ、顔が変形するまで殴られた事もありますし、覚醒剤中毒の長距離トラック運転手に、トラックに乗せられたまま二日間監禁され、福岡まで連れて行かれた事もありました。
女1人の単独変態プレイは一歩間違えば殺されるのです。
そんな恐ろしい目に遭った私でしたが、しかしだからといって変態が治るわけではありません。
こればかりはお医者さんに相談した所で解決するものではないのです。

そんな私は、女一人でも危険のない変態プレイを探しました。
そこで、人が大勢いる街の中なら安全だろうと思い、色々と試したのです。
私は街の中を変態を求めて彷徨い歩きました。
変態が集まるというポルノ映画館へノーパンで潜入し、映画館の狭い座席の上で5人の男達に同時に犯されました。ハプニングバーというスキャンダラスな店へ行き、大勢のギャラリーの前で失神させられた事もございます。又、ストリップ劇場の暗闇に潜り込んでは、見知らぬ男達のペニスを順番にしゃぶり回った事もありました。
そんな中で、私を一番感じさせてくれたのが「駅」でした。

駅は安全で尚かつあらゆるタイプの変態が蠢いておりました。
そして何よりも私を感じさせてくれたのは、その変態達が「社会的」という仮面を被っているという事です。
ポルノ映画館、ハプニングバー、ストリップ劇場。ここに集まる変態達は変態を剥き出しにした獣たちばかりです。しかし、駅にいる変態達は、課長、部長、お父さん、先生、学生、といった社会的な仮面を身につけているのです。
そんな男達が仮面を剥ぐ瞬間が、私を堪らなく興奮させてくれたのでした。

駅に魅せられた私は、さっそく満員電車に乗り込んでは社会的な仮面を被った男達にその身を任せました。
そんな男達のプレイは、公園やハプニングバーにいる大胆な変態達に比べると、至ってソフトなものでした。スカートの上から尻を触り、勃起したペニスをグイグイと押し付けて来る程度です。でも私は満足でした。私は、社会的立場のある普通の人々が、満員電車の中でいきなり犯罪者へと豹変するその行為自体に性的興奮を感じていましたから、たとえ電車の中で絶頂に導かれなくともそれで満足していたのです。

そんな私でしたから、時にはこちらから仕掛ける事もございました。
ターゲットは主に学生さんです。
汗臭くニキビ面した学生服の少年を満員電車の中で射精させてやるのです。ある時など、あまりにも初心で可愛い少年だった為、私はおもわず少年を連れ出し、駅の巨大駐車場の裏に連れ込んでは包茎のオチンチンを優しく舐めてやり、そして本番までヤラせてあげたのですが、当然、彼は童貞でした。

このようにして、私は駅という社会的な仮面を被った貪欲な変態達が蠢く魑魅魍魎とした地で己の性欲を満たしているわけです。

そして私がいま一番ハマっているのが「泥酔ごっこ」。
駅で意識を朦朧とさせた泥酔者のフリをしながら、社会的な仮面を被った男達を誘き寄せ、そしてその善人面した薄汚い社会的仮面を剥いでやるのです。

男はみんな強欲です。表向きはカッコのいい事を並べては冷静さを装っておりますが、ヤツら男と言う性欲乞食はその仮面を取ればどんな穴であろうと涎を垂らして必ず入れてきます。
その穴が、例え親友の奥さんの穴であろうと、上司の妻の穴であろうと、兄嫁の穴であろうと、一度仮面を剥いでしまえば道徳など関係なく見境がつかなくなります。
いや、それが例えブスであろうと、デブであろうと、病気持ちであろうと、子供であろうがおばさんであろうが仮面を剥いだ男達はおかまい無しなのです、公園であろうとトイレであろうと人の行き交う路上であろうとドコだろうとおかまい無しに黒光りする突起物を突っ込んで来るのです。
私はそんな貪欲な男たちが素直に可愛いのです。



さて、そんな私は、フレッシュ爽やかサラリーマンという仮面を被った20代半ばの青年を待ちわびるべく、この薄暗くヤニ臭い喫煙ボックスのベンチで泥酔したフリをしております。
果たして彼はここにやって来るでしょうか?
いや、絶対に彼は来ます。
私には自信がございます。

そう彼を信じながら、しばらくの間、意識不明のフリをしながら目を瞑っておりますと、喫煙ボックスの前からジリリッという小砂を踏みしめる音が聞こえて来ました。
私は「うぅぅぅ・・・ん」と呻きながら寝返りをし、喫煙ボックスの前に立っているのが彼かどうかこっそり確認します。
ここでちゃんと確認をしておかなければ大変な事になります。私は以前、新宿公園のベンチでこの確認を怠ったばかりに、気がつくと薄汚い乞食共に周りを囲まれ、据えたニオイが充満するビニールシートの小屋に連れ込まれては6人の乞食から散々犯された事があります。
彼ら乞食はダメです。確かに貪欲な獣ではございますが、しかし彼らは既に社会的な仮面を捨ててしまっております。そんな乞食やヤクザや変態といった仮面のない男たちには私は興味ございません。

寝返りをしながらソッと薄目で喫煙ボックスの入口を流し目に見ますと、果たしてそこにはとてもフレッシュな青年が辺りをキョロキョロしながら立っておりました。
私は再び「うぅぅぅん・・・」と唸りながら、苦しそうにベンチの上で寝返ります。その時、彼をソノ気にさせるために、首を擦る仕草をしながらブラウスの胸元を開いてやったのでした。

(つづく)

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