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限りなく公序良俗に3








「存分に見てやって下さい……」

 男は、今さっき女の頬を平手打ちしたばかりとは思えぬような穏やかな口調で私にそう言った。
 しかし、いくら言葉は穏やかでも、男のその目は未だ狂気に満ちていた。ペニスははち切れんばかりに反り起ち、その先っぽからは欲情の証しがタラタラと垂れていた。
 男は女の両足を石の上に持ち上げ、女の股をおもいきりM字に開かせた。
 もっと近くに来て見てやって下さいよ、と男が微笑むと、項垂れていた女が真っ赤な顔をギュッと顰めるのが見えた。
 そんな女の表情を目にした私は複雑な気分に包まれた。
 この女は、いつも旦那にこんな事をさせられているのかと思うと、女に対して哀れみを感じると共に、その性奴隷として生きる女の生き方に異様な性的興奮を覚えた。

 湯に浸かったまま、女が腰掛ける石へと移動した。
 揺れる湯をタポタポと石に鳴らしながら進んで行くと、白桃のように真っ白な太ももが迫って来た。
 生温い湯の中から、女が腰掛ける石に身を隠した私はゆっくりと視線を上げた。
 細く白い女の指が、湿った陰毛の奥で勃起するクリトリスをクリクリと転がしていた。
 開いた膣口が、餌を欲しがる金魚の口のようにひくひくと動いていた。
 不意に、先程見た下着の汚れと匂いが甦って来た。
 この淫らな穴の中から、あのポン酢のような匂いのする黄色い分泌物が滲み出て来たのかと思うと、私はフェティシズム的な異常興奮に包まれた。
 湯の中でソッとペニスを握り締めながら、女の恥部の隅から隅まで観察した。
 すると、ふと私をジッと見下ろしている女と目が合った。
 女は私を、夏のポリバケツの底で蠢くウジ虫を見るような目で見ていた。

「触ってもいいですよ……」

 女の背後から男の声が聞こえた。
 いつの間にか、男は女の背後に潜んでいた。女の背中に抱きつきながら、まるで幼女に小便をさせているかのように女の太ももを両脇に抱え、女の股をがっちりとM字に固定していた。

「指でぐちょぐちょに掻き回しながらクリトリスを転がしてやって下さい。こいつはそれが好きなんです」

 男の表情は見えなかったが、その口調からして男がニヤニヤと笑っているのがわかった。
 自分の妻の陰部を他人に晒し、更にそこを指で掻き回してくれと微笑む夫。
 そんな男は完全に狂っていると思った。
 何がどうしてこの男がこうなったのかは知らないが、ここまで狂ってしまうのには、きっとそれなりの理由があるに違いなかったが、しかし、今の私にはそんな事はどうでも良かった。
 確かに、彼がどんな人生を歩んで来たのか、彼はいったいどんな悲惨なトラウマを抱えているのか、その狂気に満ちた男の内面に少なからず興味はあったが、しかし今の私はそれどころではなかった。
 私は、この気が狂った男に今までにない興奮を与えられ、私までもがトチ狂ってしまっていたのだ。
 私は立てた人差し指を恐る恐る女の陰部に近づけた。
 それをジッと見下ろしている女の眉間に深い皺が一本浮かんだ。
 私の指先が柔らかい部分に触れると、女は唇を(やめて)と、微かに動かした。
 しかし私はやめなかった。男が指示した通り、左手の指でクリトリスを転がし、右手の指を肉襞の中へと潜り込ませた。
 驚いた事に、女の穴の中は焼けるように熱く、そして腐ったバナナのようにドロドロに濡れていた。

(濡れている……あれだけ嫌がっていたのにこんなに濡れている……)

 私は小さなショックに襲われながらも、子供の頃、トンボを捕まえる時にそうしていたように、穴の中の人差し指をグルグルと回しながらクリトリスをコリコリと転がした。
 いきなり女の腰がピクンっと跳ね、下唇を噛み締める女の口から「うっ」という声が洩れた。

「濡れてますか?……濡れてるでしょ?……」

 女の背後から男の声が聞こえて来た。そんな男の口調には先程のような余裕は感じられず、どことなく焦っているようだった。

「濡れてます……凄いです……いやらしい汁が中から次々に出てきます……」

 私がそう答えると、女は堪えきれない声を「はぁん」と洩らした。
 ふと女を見上げると、女の背後から両手を伸ばした男が、ぽってりと垂れ下がる乳肉の先をグリグリと摘んでいるのが見えた。

「もっと滅茶苦茶に掻き回してやって下さい。指を五本入れても構いません、クリトリスを引き千切ってもいいですから、この変態女を滅茶苦茶にしてやって下さい」

 そんな男の声は悲痛に満ちていた。余裕の口調から焦りの口調へと変わり、そして今、泣き出さんばかりの悲痛な嘆きに変わっていた。
 いったいこの男はなんなんなんだ。
 私はそう思いながらも、指を三本に増やし、女の股間にグジュグジュといやらしい音を鳴らしまくった。
 女が叫んだ。男に背後から固定されている太ももをヒクヒクと痙攣させながら、「いや! やめて!」と、静まり返った漆黒の闇の中に声を響かせた。
 が、しかし、その叫びは直ぐに消えた。代わりに「うぐ、うぐ」っと苦しそうな呻き声が聞こえ、私が慌てて顔を上げると、石の上に立つ男のペニスを女が銜えていた。
 男は、妻の陰部が他人に弄られているシーンを、狂気に満ちた目でジッと見下ろしていた。
 不意に男と目が合うと、男は私をギラリと睨みながら、「指を五本入れてやって下さいよ!」と、悲痛な声で叫んだ。
 怖くなった私は慌てて指を二本増やした。縦に開いた手の平が女の中に半分埋まってしまった。
 そのまま凄まじい音を立てながら手首を回した。そしてもう片方の手でコリコリと転がしていたクリトリスをおもいきり摘みながら、これでもかというくらいに引っ張ってやった。
 とたんに女が唸り、足首をピーンッと引き攣らせた。
 素早く男のペニスを口から吐き出した女は、やだ、やだ、やだ、やだ、と連続して叫び、夜空に向けてピーンッと伸ばしていた足で私の胸を蹴った。
 おもわず私が仰け反ると、女の穴から私の手がヌルッと抜けた。
 その直後、パックリと開いたままの女の穴の中から、大量の液体がプシュ! と音を立てて飛び散った。
 小便のような生温かい液体を、私はまともに顔面に受けた。
 おもわず「わっ」と後退りすると、石の上に立っていた男が素早い早さで女を石の上に押し倒し、痙攣する女の太ももを肩に担ぎながら女の体に覆い被さった。
 男はポテポテと揺れる巨乳の中に顔を埋めると、未だ、プシュ! プシュ! っと断続的に潮を噴き出す女の陰部にペニスを滑り込ませた。
 女が、言葉にならない悲鳴を発しながら男の背中にしがみついた。
 男はギラギラした目で女を睨みながら、凄まじい勢いで腰を振り始めた。
 それはまるで、サンドバッグを殴るボクサーのように激しい動きだった。

(四話へ続く)

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