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鬼と悪魔と妖怪と6

2012/05/19 Sat 02:10

鬼と悪魔と妖怪と6




あの事件が発覚してから二ヶ月が過ぎていた。
その間、恵美とは今まで通り付き合っていたが、しかし、未だ恵美は例の治療に通っていた。
嬲られる喜びを知ってしまった恵美を止める方法はなかった。
完全に調教されてしまった恵美は、もはや彼らの性奴隷と化していたのだ。
婚約者を寝取られた挙げ句、残酷にも変態女に調教されてしまった僕は、その後も地獄の渦の中を彷徨い続けていた。
死のう。恵美と先輩を道連れにぶっ殺し、自分もビルの屋上から飛び降りてこの地獄の現世とおさらばしよう。
何度そう思った事かわからない。
しかし、そう思いながらそのチャンスを着々と狙っていたそんなある日、僕はある喜びに芽生え、生きながらにして現世の地獄から這い出す事が出来た。

それは、老爺たちが散歩に出掛けた後の、この静まり返った六号棟での出来事だった……。

いつものように三人の特痴老爺を監視しながら、僕はベッドに横たわっていた。
ぼんやりと天井を見つめていると、ふと恵美の顔を思い出した。
すると、その流れで、肉便器の恵美が不特定多数の男達に犯されるシーンがありありと浮かびあがり、僕は地獄の釜の中でもがき苦しんだ。
残酷な妄想に胸をズタズタに切られながらも、しかし、いつもの如くマゾヒズムな興奮に襲われた僕は、嬲られる恵美の姿を思い浮かべながらその場でオナニーを始めた。

ベッドがギシギシと軋み始めると、そこらをウロウロしていた三人の老爺が、物珍しそうな顔をしてベッドに近付いて来た。
彼らは、自分が誰なのかもわからなくなってしまった廃人だ。生きているのか死んでいるのかもわからないような老爺たちにオナニーを見られたとて一向にかまわないと思った僕は、老爺たちに見下ろされながらオナニーを続けた。
「恵美……恵美……」
そう呻きながら両脚をピーンッと伸ばし、ビンビンに勃起したペニスを激しくシゴきまくった。
そんな悶える僕の顔を見て、長瀬の爺さんがいつものようにニヤニヤと笑っていた。

そんな長瀬の爺さんの顔に精液をぶっかけてやろうか、と鬼畜な考えを巡らせながらペニスをシゴいていると、ふと、長瀬の爺さんの浴衣の股間部分が歪に膨らんでいる事に気付いた。
まさか、と思いながら長瀬の爺さんの浴衣を指先で摘み、股間の中を覗いた。
それは息を飲む程に立派な肉棒だった。まるで、アダルトグッズのサイトに並ぶ『超リアル・全長二十センチの巨大ディルド』のように黒く立派な肉棒だった。
恐らく特殊な安定剤の副作用のせいであろう、太い竿を撓らせては亀頭を天に突き出すその勃起力は、とても七十八才のボケ老人のモノとは思えぬ凄まじい力強さで、男から見ても惚れ惚れするようなパワーだ。

唖然とする僕は、恐る恐る手を伸ばし、長瀬の爺さんのペニスをがっしりと握った。
固さ、太さ、そしてその長さは僕のモノを遥かに超えていた。
「すげぇなぁ……」と呟きながらソレを上下にシゴくと、長瀬の爺さんは「うひひひっ」と奇妙な声で笑い、なぜか両手をパンパンと叩いた。
ふと気が付くと、村田の爺さんも嘉山の爺さんも、僕に向けてペニスを突き出していた。
やはり薬の副作用なのかいずれのペニスも破裂せんばかりに勃起し、長瀬の爺さんには劣るものの、二人ともそれなりに立派なモノを持っていた。

僕は彼らを介護するかのように、そこに並ぶ勃起ペニスを順番にシゴき、そして自分のペニスも同時にシゴキながらその快楽を貪った。
そうしているうちに、ふと、恵美もこんなふうにして何本ものペニスをシゴいていたのだろうかと、その卑猥な光景が頭を過った。
そう思ったとたん、僕は恵美になった。
男達に嬲られる恵美に変身した僕は、恵美の仕草や表情を真似ながらも、目の前に突き出された老爺たちのペニスをシゴき、そして更にエスカレートした僕は、遂にはソレを口に含むという暴挙にまで及んだ。

口内に広がる恥垢の悪臭に吐き気を催しながら、それでも必死にペニスをしゃぶりまくった。
きっと恵美も同じように苦しみながら、それを快楽へと克服して行ったのだろうと勝手に想像し、辱められる恵美になりきる僕は、口の中に迸った老爺の精液を全て飲み干した。
しかし、そうやって精液を搾り出しても、老爺たちのペニスは衰える気配を見せなかった。
さすがに二度目の射精は精液が少なかったものの、それでも射精した直後にソレが萎びる事は一度もなかった。

精液がネトネトと絡まるペニスをシゴキながらその恐るべきパワーに驚いていると、突然、何やら異様な感情がメラメラと湧いて出て来た。
村田の爺さんのペニスを口に銜えたまま身を捩らせた。
長瀬の爺さんがニヤニヤと笑いながら僕の金玉を弄っていた。嘉山の爺さんがハァハァと臭い息を吐きながら僕の尻をモゾモゾと弄っていた。
両脚をクネクネさせながら、「やだ、やめて」と恵美の口マネをしてみると、あっという間に僕のペニスから精液が飛び出し、股間を覗き込んでいた長瀬の爺さんの顔に激しく飛び散った。
一瞬は驚いた長瀬の爺さんだったが、鼻から口へと垂れる精液を指で拭い、それを紫色の舌でベロリと舐めると、突然ニヤリと顔を歪めては嬉しそうに両手をパンパンと叩き始めた。
そんな長瀬の爺さんを快楽の渦の中で見ていた。
「あぁぁぁ……」と低く唸りながら尿道に残っている精液を搾り出した。
快楽の渦の中を彷徨いながら長瀬の爺さんという玩具に奇妙な欲情を感じていた僕だったが、しかし次第に射精後の嫌悪感が芽生え始めると、ふと、この悪臭漂う肉の塊が無意味なモノに感じた。
今、この腐りかけた爺さんを必要としている者が、いったいこの世の中に何人いんだろうと思い、このままひと思いに殺してやった方が本人の為にも世の中の為にもなるのではないかと、介護士らしからぬ考えが浮かんだ。
その瞬間、今まで僕を苦しめていた執着がじわりじわりと溶け始め、まるで喉に溜っていた痰の塊を吐き出したかのような爽快感に包まれた。
それは、僕があの嫉妬地獄の中から蘇生した瞬間でもあった。


それから一ヶ月間、僕はこの三人の老爺を人間として扱わなかった。
そして今、またしても僕はこの三人の老爺を玩具として使おうとしている。

グラウンドの遠くの方で奇妙なリズムの笛の音が響いていた。
それはこの老人ホームの院長が考えた痴呆防止のリズム体操だったが、しかし既にボケてしまっている老人たちには何の意味もなく、その体操はただ単に院長の偽善体操に過ぎなかった。
そんな忌々しい笛の音を聞きながら携帯電話を開いた僕は、慣れた手つきで登録番号をプッシュしたのだった。

しばらくすると、鉄の扉が静まり返った六号棟に錆びた音を響かせた。
Pタイルの床をカツコツとヒールを鳴らしながら歩いてくる恵美を見て、そこにいた三人の老爺は、まるで餌を待ちわびていた動物園の熊のようにソワソワし始め、嘉山の爺さんなどは既に小便をダラダラと垂らしている始末だった。

「先に奥に行ってろ」
恵美にそう告げた僕は、興奮する老爺たちをゆっくりと立たせると、牛を小屋へと誘導する牧場主の如く、老いた背中を急かせながら彼らを奥の部屋へと追い込んだ。

そんな六号棟の奥の部屋は座敷になっていた。
そこは急死した遺体を一時的に保管しておく為の座敷であり、異様に気味の悪い場所ではあったが、足腰の振らつく老爺たちと乱交するには座敷のほうが都合が良かった為、いつもこの座敷を利用していたのだった。

座敷では複雑な表情をした恵美がポツンと正座していた。
この座敷での僕と恵美は一切言葉を交わさない。
あとはただ黙々とプレイを続けるのみだった。

長瀬の爺さんが意味不明な言葉を発しながら恵美に抱きついた。
小便を洩らした嘉山の爺さんも、白いブリーフをベタベタに濡らしたまま恵美の尻にしがみつき、村田の爺さんと言えばそんな光景を見ながら既に勃起したペニスをシゴき始めていた。

両膝を立てた恵美のスカートを嘉山の爺さんが乱暴にズリ下ろした。
清潔な白いパンティーに包まれた丸い尻がプリンっと飛び出し、堪らなくなった嘉山の爺さんがそこに顔を埋めた。
恵美は尻をモゾモゾとさせながらも、長瀬の爺さんに胸を揉みしだかれては熱い息を吐くと、自分で白いパンティーをスルスルと下ろした。
真っ白な尻が顔を出し、その尻の谷間にキラリと光る凹みを僕は見た。
どの時点で恵美が濡れたのかはわからなかったが、恐らく駐車場の車の中で待機している時から既に濡れていたのではないかと予想した。

そんな濡れた凹みに嘉山の爺さんが吸い付いた。
「はぁん」と声をあげながら腰を撓らせた恵美は、乳を揉みしだいていた長瀬の爺さんの歯槽膿漏に汚染された口内に舌を捩じ込んだ。

互いの舌がベチャベチャと絡み合う音を聞きながら僕もズボンを下ろした。
座敷に胡座をかくと、組んだ足の中から勃起ペニスが飛び出した。
老爺に嬲られる婚約者を眺めながらペニスをシコシコとシゴき始めると、そんな僕の姿を横目で見ていた恵美が微かに微笑んだ。

恵美は何の迷いも無く老爺たちのペニスを次々と口内に滑り込ませた。
この重症患者の入浴は非常に手間が掛かる為、毎週火曜日に職員が総掛かりとなって行なわれていた。だから週に一度しか風呂に入れて貰えない彼らの亀頭には、当然の如く半生タイプの恥垢がヌルヌルと溜まっていたが、しかし恵美はその白いカスさえも美味しそうにペロペロと舐めていた。

押し入れの中から布団を引きずり出した。
それは遺体が寝かされる為の布団であり、その湿っぽい布団を広げると同時にカビと線香の臭いが座敷に漂った。
これが遺体用の布団だと知りながらも、自らそこに横たわった恵美は、興奮状態の老爺たちを更に挑発するが如く、股をM字に開いては指で陰部を弄り始めた。
グジュグジュという卑猥な音に導かれた老爺たちは、全裸の恵美の体にむしゃぶりついた。
本能だけで動く重症痴呆症の老爺達に、乳首を舐められ陰部に吸い付かれては悶え喜んでいた恵美は、その中でも最もペニスの大きい長瀬の爺さんの腕を掴むと、「お爺ちゃん、早く入れて」と破廉恥な声で叫んだ。

股間に引きずり込まれた長瀬の爺さんが、遺体専用の布団に横たわる恵美の体をがっつりと抱き込んだ。
しかし、矢鱈滅多らと腰を動かす長瀬の爺さんのペニスは、なかなか穴に入らず、獰猛な亀頭は恵美の太ももの裏や尻肉をツンツンと突いているだけだった。
そんな長瀬の爺さんの背中に抱き付いていた恵美が、モゾモゾと下半身に手を伸ばした。
僕はその瞬間を見ようと重なり合う二人の股間を覗き込んだ。
あっちこっちと突きまくるペニスを捕まえた恵美は、ぽっかりと開いた膣にその先っぽを向けると、丸い尻をほんの少しだけ浮かせた。
爺さんのペニスは、まるで罠に嵌るウナギのように恵美の体内に一気に滑り込んだ。
「はぅん!」と恵美の小さな体が飛び跳ねた。
蛸のように長瀬の爺さんの老いた背中にしがみついていた恵美は、自らもコキコキと腰を振り始め、ペニスはグジョグジョと音を立てながら恵美の体内を行ったり来たりし始めた。
それを見ていた嘉山の爺さんが、悲鳴をあげる恵美の口の中にペニスを押し込む。

上の口と下の口を同時にピストンされながら悶え狂う恵美。
そんな変わり果てた恵美を冷淡に見下ろしながら、この真面目で潔癖性で清純な理科の女教師を、たった数ヶ月という短い期間でよくここまで見事な悪魔に調教したものだと、改めて精神科医と先輩たちの鬼の所業に身を震わせた。

しかし、よくよく考えれば、危ない所だった。
もし調教前の、あの糞真面目な恵美とあのまま結婚していれば、僕の人生は実につまらないものになっていたであろう。
そう思えば、恵美をここまで調教してくれたあの鬼たちには、この新たなる人生の喜びを教えてくれた事を素直に感謝すべきであろう。

長瀬の爺さんが一回目の射精を終えると、僕は長瀬の爺さんを恵美の股から強引に引き離した。
このまま放っておけば、薬の効いた妖怪たちはいつまでも腰を降り続けているからだ。
一匹の妖怪が引き離されると、もう一匹の妖怪が股間に不気味な突起物を突き立てながら恵美の股に潜り込もうとした。
そんな妖怪を乱暴に突き飛ばした僕は、別の妖怪の肉棒に黒い舌を這わせていた悪魔の細い両太ももを腕に抱え込んだ。

悪魔が横目で僕を見た。
悪魔の股を大きく開いた僕は、妖怪の汁がドロドロと滴る陰穴にペニスをヌプリと突き刺しながら悪魔に呟いた。
「今夜も治療に行くのか……」
悪魔は異臭が漂う腐った肉棒を銜えたままコクンっと頷くと、卑猥な唇に粘着汁を糸引きながらそれを口から吐き出し、「一度くらい、あなたも一緒に行ってみる?」と怪しく微笑んだ。

その悪魔の笑顔に身震いするほど欲情した。
そんな僕こそが、鬼であり、妖怪であり、そして悪魔なのかも知れない。

(鬼と悪魔と妖怪と・完)

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