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哀奴 まどか6

2012/01/15 Sun 02:07

 第5章「妬 心」

もうあと数日で夏休みの始まる、あの日のことでした。
私は学校からの帰り道、男性に声をかけられたのです。

私の通っている高校は、ターミナル駅から電車で30分程の郊外にあります。
緑の多い住宅地の中の、静かなところです。
小学校から大学まで一つの敷地の中にあるのです。

その中で、高校は一番奥にあるので、バス通りに出るのに大学のキャンパスを、通り抜けて行くのが近道なのです。
その日も、いつものように大学の中を通っている時に、声をかけられたのです。

内気な私は、小さい時から人見知りをする方でした。
家にお客様が来た時も、なかなか満足な挨拶ができずに、よく父に叱られたものです。

その日、声をかけて来た方は・・・おそらく大学生なのでしょう、背の高い、優しそうな雰囲気の方でした。
しかし私は、知らない人に突然声をかけられても、お話などはとてもできないのです。
その時も、何とかご挨拶くらいはしようとしたのですが、口ごもるばかりで言葉にならないまま、私は逃げるように立ち去ったのです。

でも、何故か不快ではなかったのです。
もちろん私には、お付き合いをする気はありませんでした。
しかし、爽やかな風が吹き抜けたような、何かこの先に起こりそうな、そんな予感、胸の奥に甘い思いが微かに感じられたのです。


私の通学は、大学の前からバスに乗り、更に電車を乗り継ぐので全部で1時間ほど掛かります。
その日、偶然座れた私は、電車の中で考えていたのです。

ご主人様・・・あの日は有り難うございました・・・
あのミミに苛められた日から、あれは3日か4日後だったのでしょうか・・
お約束通り、ご主人様にあれを入れて頂いて・・嬉しかったのです・・

あの初めての、貫かれる苦痛とめくるめく快感・・・
私は何も考えられず、何の遠慮もなく、貪欲に浸ってしまったのです・・
あぁ、あの充足感・・今でも想い出すだけで、身体が暖まる程の満足感・・
学校でも「イイこと、あったんでしょ」と、からかわれるほどだったのです・・

でも、ご主人様・・その日から、来て頂けなくなってしまいました・・
私が、私だけが満足してしまうからなのでしょうか・・
ご主人様は、そういうことがお嫌いなのですか・・
それとも、もう私に興味がないのでしょうか・・

そうなのです。あの日から私は、ご主人様に来て頂いていないのです。
そのため、その頃の私は憂鬱な、暗い気持ちで毎日を過ごしていたのです。

私はもの静かな方ですし、喜怒哀楽を素直に表すことができないので、父母は何も気が付かないようでした。

もともと父は仕事で忙しく、殆ど家で顔を合わすことがありません。
母も地域のボランテアや、文化活動に参加していて、昼間家にいることは滅多にないのです。

ですからごく希にある、家族全員が揃う時間はとても貴重な一時なのです。
そのような時は、もちろん私も普段の通りに会話を交わしています。
相変わらず朗らかな妹は、よく他愛ない冗談を言っては皆を笑わせるのです。
そんな時は、私も一緒に笑うのです。

そうなのです。
何の変化もない、表面は何も変わっていない日常が続いていたのです。
でも私は、私の心はいつも沈んでいたのです・・・


そして明日から、いよいよ夏休みが始まる日、わたしはまた、あの時と同じ男性に、声を掛けられたのです。
私でも、2度目になれば少しはお話できるのです。
それでご挨拶だけをして、立ち去ろうとしたのですが・・・

ふと妹が、私たちを見ていることに気が付いたのです。
妹も下校の途中なのでしょうか、高校の方からバス通りへと歩いてくるところでした。

その時私に、つい悪戯心が湧き上がったのです。
それは、この頃愛して頂けない反発だったのでしょうか、それとも単なる好奇心だったのでしょうか。
私は暫くその男性と、お話をしてしまったのです。

その方は純情そうな、どちらかと言えば朴訥な、あまりお話の上手な方ではなかったのです。
でもその訥々とした話しぶりに、口べたな私は却って好感を持ってしまったのです。

お話によると、その方はやはりここの大学生で、もう2~3ヶ月も前から私のことを注目していたそうです。
そう言われて、嬉しくないはずはありません。
それで私は暫くの間、楽しくお話をしたのです。

お話をしながら妹の方へ眼をやると、妹は立ち止まって、ジッとこちらを見ていました。
強ばったような、信じられないといった顔つきをして、私の方を睨むようにしていたのです。
私はここ暫くの憂鬱を思い、仕返しができたような気がして、少し胸がスッとしたのです。


その日の夜のことでした。
私と妹は、洗面所で二人並んで、歯磨きをしていたのです。
やはり昼間のことがあったせいでしょうか、妹は少し暗い、思い詰めた表情をしていました。
それとも私がそれまで気が付かなかったのでしょうか・・・

この頃の私は、自分のことばかり考えていて、あまり妹の気持ちに思いを巡らすことは、なかったようなのです。

今度はいつ来て頂けるのだろう・・・
どんなことをして頂けるのでしょうか・・・

そんな自分の希望ばかり、自分の欲望ばかりしか考えていなかったのです。
そのことを話そうとして妹の方を向いた時、ふと妹の顔つきが変わったのです。

一瞬、遠くを見詰めるような、息を殺すようなその表情は、何か新しいことを思いついた時の、妹の昔からの癖なのです。

やがて我に返ったような表情を浮かべた妹は、初めてそこに私がいるのを気が付いたような顔をしたのです。
そして・・・

「まどか、今日は楽しませてあげる・・後で行くからね・・・
昼間、あんなことをしたのだから、覚悟はできているわよね・・・」

あぁ、来て頂けるのですネ・・・
まどかのこと、嫌われたのじゃなかったのですネ・・・

私は忽ち有頂天になってしまい、その時妹が哀しそうな眼をしていたのに、気が付かなかったのです。
どうして私は、こんなに自分勝手だったのでしょうか。


その夜、私はいつものように全裸になり、ご主人様のおいでになるのを待っていました。
でも、少し不安もあったのです。
本当に来て頂けるのでしょうか。

それに今日は、父も母も家にいます。
私が声を出せないよう、ちゃんと工夫して頂けるのでしょうか。

しかし私は考えるのをやめて、全てを任せるつもりだったのです。


もう真夜中を過ぎた頃だったでしょうか、やっと扉が開き、ご主人様が私の寝室に入って来られました。
私はホッとした安心感と、来ていただいた喜びと、これから始まることへの期待を込めてご主人様の方を見たのです。

薄暗い部屋の中で、ハッキリとは見えませんでしたが、ご主人様は少し青ざめているように見えたのです。

「フフフ・・来てあげたわよ・・・
明日から夏休みだし・・暫く遊ばなかったから・・・
今日はうんと苛めてあげる・・・昼間のコトの償いも、させてあげるね・・・

さっ、ベットから降りて、床に座りなさい・・・」

私はご主人様に言われた通り、ベットと机の間の床に正座したのです。
私は正座する時は、両手を背中で組むことになっているのです。
ご主人様が私の身体を自由にできるよう、何も隠さない姿勢になるのです。

その日も、いつものようにしっかりと手を組み、胸を突き出すようにして、ご主人様が次になさることを待っていました。

ご主人様は早速綿のロープを取り出されると、組んでいた手をそっと解かせて、私の左の手首を同じ側の足首に縛り付けたのです。
そして余ったロープを手に持ったまま言われたのです。

「今度は横になって、手を伸ばしなさい・・・」

私は自由な右手を後ろについて、そっと仰向けに横たわったのです。
それから両手を横に伸ばそうとしたのですが、足首に結わえられた左手がなかなか伸ばせないのです。
私は一所懸命に、膝を立てたまま足首を動かして、少しは手を身体から離したのです。

ご主人様はロープを張るようにしながら延ばして、私の重い机の脚にしっかりと結わえ付けたのです。
そして次のロープを取り出されたご主人様は、今度は私の右手首を縛り上げると、そのロープを部屋の反対側にあるベットの脚に巻き付けて、強い力で引かれたのです。

私は部屋の真ん中で、机とベットの中間で両手を左右に引かれ、左手首に縛られた左足の膝を立てたまま、殆ど身動きのできない状態にされたのです。

僅かに自由の残された右足で、股間が晒されるのを庇おうと虚しい努力をしていた時です。
更にもう1本のロープで私の右足首を縛ったご主人様は、そのロープをベットの脚に巻き付けて、容赦のない力でそれを引き始めたのです。

あああぁぁっっ・・イ、イタイィィッッ・・・

じりじりと両足が開かれるにつれ、内腿に裂かれるような痛みが走ります。
体育の授業で柔軟体操をする時の、両足を開き背中を押されて前屈する時と同じ痛みです。
柔軟体操ではすぐにやめて貰えるのですが、これは許されることのない痛みです。

メリメリと、内腿が音を発するような痛みでした。
私は身体が柔らかい方なのですが、それでも耐え難い痛みに、全身から汗が吹き出していました。
ご主人様がロープをベットの脚に固定したときは、私は「大」の字よりも「土」の字に近い形にされていたのです。

今度は私の口に、丸めたハンカチを押し込まれました。
その上からしっかりとタオルを巻かれ、私は全く声の出せないようにされたのです。
いつもより厳重な猿轡に、今日はとても厳しく責められるのだと感じられました。
しかしあれ程の目に遭わされるとは、思ってもいなかったのです。

私を固定したご主人様は、私の腰の下にビニールのシートを拡げ、敷いています。
きっと床がベトベトになるまで、汗と体液を絞り取られるのでしょう。

そして一度部屋を出て行かれたご主人様は、手に歯ブラシと、半分ほど水の入ったコップを持って、すぐに戻って来られたのです。

「今日はね・・さっき思い付いたんだけど・・・・
まどかのあそこ・・・綺麗に磨いて上げるね・・・
他の人と話そうなんて・・絶対に許さないから・・・
もう2度とそんなこと、できないようにしてあげる・・」

ご主人様の目が、燃えているようです。

やはり男性と、ご主人様以外の方とお話しするのは嫌なのでしょうか。
それならば、以前のように私を、まどかを毎日愛して下さればいいのに・・・ご主人様、どうしたのでしょう。
そんなことを考えている内に、ご主人様はまち針を取り出して言われたのです。

「まどかのあそこ・・・隠れることができないようにしてあげる・・・
痛いわよ、きっと・・・我慢できないと思うな・・・ゆっくり味わってね・・・
今日はホントに虐めてあげる・・何時もと違うんだから・・覚悟してね・・・」

アアァァッッ・・・そんなの、イヤです・・・
まどかを・・・まどかに、針を刺すなんて・・・
もうしませんから・・許して・・・

声を出すことのできない私は、必死に首を振って許して頂こうとしたのです。
そんな私に構うことなく、ご主人様は私の腰の向こう側に座られると、隠す術もなく開かれている私の股間に手を伸ばされ、恥ずかしい襞を押し拡げられたのです。
私の、あの敏感な突起が、ひんやりとした夜気に晒されます。
私は摘まれた激痛よりも、そこに針を刺される恐怖に、目眩がするほど強く頭を振り続けたのです。

イ、イヤ・・イヤです・・そんな酷いこと・・
ヤメテ・・オ、オネガイ・・ユルシテ・・・

アッ・・アッ・・アアアァァッッ!!!・・・

突然、鋭い痛みが私に襲いかかります。
まるで、焼けた火箸を押し付けられたような・・神経を掻き毟られるような・・例えようもない痛みが、私の全身を駆け巡るのです。

私の目から、涙が噴きこぼれています。
あまりにも酷い、本当に鋭い残酷な激痛が、私を苛んだのです。


ふと気が付いた時、まだズキズキとした焼けるような痛みが残っていました。
ホンの僅かの間、私は気を失っていたのです。
ご主人様の顔が、私を覗き込むように、目の前にあったのです。

「ダメよ、今日は・・・気を失ったぐらいじゃ、許さないから・・・
やっと針が通ったわよ・・これで、まどかのあそこ・・隠れられないわ・・

でも、まどかって・・本当にイヤらしいのね・・・
すっごく膨らませて・・グチャグチャに濡らすんだから・・」

まだ私の意識は、霞がかかっているようでした。

ぼんやりと目に写っていた、ご主人様の顔が見えなくなった瞬間です。
私は再びあそこに、まだ疼いている敏感な突起に、次の激痛を感じたのです。

アアァッッ!!・・イアアィィッッ!!!・・・
ヤ、ヤ、ヤメテエェェッッッ!!!・・・

それは何をされているのか、見当も付かないほどの激痛でした。
実際にされたことは、ご主人様に針を通されて剥き出しにされた、私の敏感な突起の頭のところを、歯ブラシで擦り上げられたのだそうです。
私のそれは、固く充血し、歯ブラシの動きのままに、前に後ろにと首を振っていたのです。

それは、どれ程私が身体を捩り脂汗を流しても、全身を痙攣させてさえも許されずに続く激痛だったのです。

私は、目の前が真っ白になったかと思うと、次に漆黒の闇になり、その闇の中に赤や黄の星が輝くと、再びまた白くなるのです。
その激痛は、私の全身を責め苛み、私は瘧のように痙攣し続けたのです。
そして再び、何もない闇が私を包んで・・・


遠くから、ご主人様の囁きが聞こえています。
最初は何を言われているのか判らなかった囁きが、段々ハッキリしてきたのです。

「綺麗に・・なったわよ・・
まどか・・のあそこのところ・・・
歯ブラシで・・よーく磨いて・・あげたから・・・
でも・・血だらけに・・なっちゃった・・・

だから・・洗って・・あげる・・・
塩水よ・・・きもちイイ?・・・」

まだぼんやりとしている私が、ご主人様の言われている意味が理解できる前に、次のお仕置きが始められたのです。

イイイィィッッッ!!!・・ィイアアアィィィッッッ!!!・・・

私の頭に、また新たな激痛が突き刺さったのです。
ご主人様は、私の血まみれになるほど傷つけられたク○○○スを、コップの塩水に浸した歯ブラシで、また擦り始めたのだそうです。

ただでさえ敏感な器官の、傷つけられた薄い表皮に、固いブラシの穂先が触れるのです。
それだけでも、とても耐えることのできない激痛です。
その穂先が、塩水に濡れているのです。

傷口に、私のク○○○スに塩水が滲み入った瞬間、私は口に詰められたハンカチの奥から、声にならない絶叫を上げ・・・そして三度目の、闇の中へ突き落とされたのです。


気が付いた時、もうすっかり明るくなっていました。
窓からは、夏の日差しが差し込んでいます。
爽やかな風が、通り抜けて行きました。

私はパジャマを着せられて、ベットに寝ていたのです。
目を向けると、机の椅子に妹が腰を掛けていました。
泣いていたような、赤い目をしていたのです。

「お父さんもお母さんも、もう出かけたわ・・
お姉チャン、どうしたかって聞かれたから「お寝坊でしょ」って答えたけど・・
今日から夏休みだし・・お父さんは「珍しいな」って言ってたわ・・

お姉チャン、私・・・やっぱりダメなの・・・
だから・・この頃、遊ばないように・・してたんだけど・・・

夕べ、お姉チャンのこと、取られるかと思うと・・
急にたまらなくなって・・・どうしても止められなかった・・・

好きよ・・好きなの・・・でもこんなの、やっぱり変だよ・・・
昨日も、最後にお姉チャンのオモチャ・・入れて上げようと思ったの・・・
だ、だけど、できなかった・・・私じゃ、できないの・・・

だから、お、お姉チャン・・・誰か・・誰か好きな人、探してっ・・・」

そこまでヤッとのように言った妹は、目頭を押さえるようにして、走るように部屋を出ていってしまったのです。
後に、微かな涙の香りをのこしたまま・・・


私は・・私は無理に、妹を変えてしまったのでしょうか。
・・・今、冷静に考えてみると、これは私の我が儘、私の自分勝手な欲望、人往かぬ道でしかないのです。
妹も、自分の道を、自身の希望を求める権利があるのです。

でも、でも私は寂しい思いをしていたのです。
これで終わってしまうのかと思うと、とても耐えられない気がしたのです。


これは夢だったのでしょうか・・でも、もう一度会いたい・・ご主人様に・・・

       - つづく -

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この作品の作者、イネの十四郎様の美しくも卑猥な小説サイト。
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