ぬるぬる1
2010/12/17 Fri 10:58
1
深夜の住宅街に輝くコンビニは、まるで照明が照らされた劇場のステージのように暗闇にポツンと輝いていた。
コンビニのガラスに何度も何度も体当たりしている蛾を恐る恐る見つめながら、ユカがコンビニのドアを静かに開けると、店内には、十年くらい前に流行った電子音的な古臭い歌謡曲が流れていた。品数の少ないおでん保温器からはダシが煮詰まったと思われる濃厚な香りがムンムンと溢れ、そのニオイはまるでグラウンドを十周走り終えた女子バレー部のキャプテンの腋香のニオイによく似ていた。
そんなニオイが濛々と立ち籠めるレジカウンターの中で、週刊誌を読んでいた店員がジロッとユカを見た。一瞬、ユカと目が合った店員は素早く雑誌に目を戻したが、しかし、ユカがそのまま雑誌コーナーへ行くと店員は再びユカに視線を向けた。
(見てる・・・・)
ファッション雑誌を手にしたユカは、正面ガラスに映る背後の店員の姿をソッと見ながらそう思った。
店員は、四十半ばと思われる薄汚いオヤジだった。店員は週刊誌を読むフリをしながら露骨にユカの体を舐め回すかのようにいやらしく見つめ、それを悟られないようにする為か、時折意味もなく週刊誌に向かってふんふんと頷いたりしている。
時刻は夜の10時。こんな時間に、寝静まった閑静な住宅街のコンビニで制服姿の女子高生が雑誌を立ち読みをしているのはどう考えても不自然だった。そんなユカはひととおりファッション雑誌をパラパラと捲ると、それを興味なさそうにラックに戻し、そして再びレジに向かって歩き出した。いきなりレジに向かって来たユカに、店員は慌てて視線を雑誌に戻す。ユカはレジ前を通り過ぎながらレジの中の店員にソッと目を向ける。店員が読んでいた雑誌は表紙に卑猥な漫画が書かれた成人漫画雑誌だった。
レジ横の弁当コーナー。
時間的に弁当の品数は少なく、その棚には賞味期限がギリギリのトンカツ弁当と幕の内弁当、そしてカピカピに乾いた焼きそばの三つだけが淋しそうに転がっていた。
ユカは焼きそばを覗き込んだ。制服のミニスカートから伸びる膝っ小僧に両手を付き、前屈みになりながらさりげなくおシリを突き出し、ソッと棚を奥を覗き込む。
そんなユカが覗き込む棚のステンレスの金具部分に、背後の店員がボンヤリと映っていた。ステンレスの金具に映る店員は、椅子から少しだけ腰を浮かせながらユカの下半身を見つめていた。
そんな店員の期待に答えるかのように、ユカは更に焼きそばに顔を近づけては腰を反らせ、グラビアアイドルのようにお尻を突き出した。ステンレスの金具に映る店員は、読んでいた雑誌を音も立てずに静かにカウンターの上に置くと、わざとらしく台拭き用のタオルを手にするといきなりカウンターをセッセと拭き始め、そして斜めに向けたその顔をカウンターに押し付けてはユカのスカートの中を露骨に覗き込んでいた。
そんな店員をステンレスの金具越しに見ていたユカは、覗き込んでいる店員を挑発するかのように更におもいきり尻をキュッと突き出すと、一瞬だけスカートの中を店員に見せつけ、そして素早く膝から手を離してはスッと起き上がり、そのまま何事もなかったかのようにスタスタと奥の飲料水のコーナーへと向かった。
飲料水のコーナーへ向かう通路の奥の防犯用のミラーに、レジの店員が映っているのが見えた。店員はいきなり起き上がったユカに驚いたのか、少し焦りながらもセッセとカウンターの上を拭きまくっていたのだった。
飲料水の冷蔵庫へと進むユカは、歩く度に自分のアソコがネチャネチャするのに気付いていた。
恐らく、びっくりするくらいに濡れているんだろうと、ユカは自分のアソコを想像しながら冷蔵庫のガラスドアの中を覗く。
(最後にお尻を突き出した時、アソコが濡れてるのを見られたかも・・・)
そう思いながら冷蔵庫の中の缶コーヒーを見つめるユカは、その場で濡れたアソコに触れたい衝動に駆られる事によって、形の良い唇から熱い吐息を洩らした。
冷蔵庫の中をボンヤリと眺めていたユカがふと横を見ると、その通路の突き当たりの雑誌コーナーに「成人雑誌コーナー」と書いてあるのが見えた。
そこに並ぶ雑誌の表紙には、どれも卑猥な写真や露骨な言葉が大きく載っており、それを見たユカの胸の鼓動は激しく鳴り始めた。
ユカは魔力に引き寄せられるかのようにそれら成人雑誌のコーナーにフラフラと歩み寄った。
『映画館の暗闇で他人の肉棒を欲しがる変態女』
雑誌の表紙に書かれた卑猥な活字がいきなりユカの目に飛び込み、ふいに痴漢されているような屈辱を感じた。その反面、そんな卑猥な活字と屈辱感は、既に欲情しているユカの興奮度を更に高めてもくれた。
あまりの興奮に胸が熱くなり軽い目眩を感じ始めたユカは、そのままフラフラと成人コーナーのラックの下にしゃがみ込んだ。
そんなラックの下にも卑猥な写真が載った成人雑誌がズラリと並んでいた。ユカはそんな雑誌の表紙を、体育教師の驚異的に膨らんでいるジャージの股間をチラチラと覗き見している時のような気分で恐る恐る眺めながら、しゃがんでいたスカートの中にソロソロと指を忍ばせては、股間でプクっと2つに割れているワレメの中心を指でソッと触れた。
ユカのソコはパンティーから滲み出した蜜がヒタヒタと湿りを帯びるくらいに濡れていた。
ユカはパンティーの上から人差し指でクリトリスをギュッと1度強く押すと、それがまるで何かのスイッチかのように、突然一冊の成人雑誌を手にしながら立ち上がったのだった。
成人コーナーの前に立ち上がったユカは、目の前のショーウィンドーに映る自分を見つめながら、瞬間にその雑誌を制服の上着の腹の中にソッと入れた。そして再び今着た通路を戻りながら、腹の中に隠した雑誌を腋の下へと移動させる。弁当のコーナーに辿り着いた時には、制服の中の雑誌はユカの湿った腋の下にキュッと挟まれていたのだった。
そのままレジの前を知らん顔して素通りする。いつの間にかレジカウンターには店員の姿はない。そんな無人のカウンターを堂々と横切るユカはコンビニの出口のドアを静かに押した。
と、その時、突然背後から野太い声が聞こえた。
「ちょっと・・・」
振り向くと、いつの間に後を着けて来たのか、先程の店員がユカの背後で仁王立ちになっていた。
「そういう事されると困るんだよな・・・」
店員はそう言いながら厳しい表情で怯えるユカを見下ろす。
「・・・とりあえず、事務所まで来てもらえるかな・・・」
店員が唇を歪めながらそう言うと、ユカは素直に項垂れながら店員の後を付いて行く。
そんなユカの股間は、びっくりするくらいに、ぬるぬるだった。
2
ユカがそのコンビニ店員の話しを聞いたのは、一週間ほど前の事だった。
教えてくれたのは同じクラスの沙織だった。
昼休み、沙織はユカを廊下へ呼び出すと、いきなり「今日子の事なんだけどさぁ・・・」と小声でそう囁いた。
「今日子がどうかしたの?」
ユカが首を傾げると、沙織は辺りをキョロキョロと伺いながら、「実はね、今日子、大変な目に遭ったのよ・・・」と異様に目を輝かせ、そして嬉しそうに「誰にも内緒だよ」と付け加えたのだった。
今日子は目立たない大人しい生徒だった。
ユカは今日子とそれほど仲が良いというわけではないが、ユカと仲の良い沙織と今日子は小学生の頃からの幼なじみだ。今日子という女の子は、そんな幼なじみの沙織には何でも相談する純粋なタイプの女の子で、付き合っていた彼氏から身体を求められた事やその彼氏が仮性包茎だったという事まで、今日子は悪びれる風もなくなんでも沙織に話していた。
そんな今日子が、2日前、今までにない暗い表情で沙織の家にやって来たらしい。そして、沙織の部屋に入るなり大粒の涙をポロポロ流しながら「レイプされたの・・・」と呟き、そしてわんわんと号泣し始めたらしいのだ。
「レイプ?!」
ユカは思いがけず大きな声を出してしまい、沙織から「シッ!」と人差し指を立てられた。
「・・・レイプって・・・誰にされたの?」
ユカは小声になりながら慌てて沙織の顔を覗き込んだ。
沙織はそんなユカの肩に顔を乗せるようにユカの耳元に顔を近づけながら、「それがさぁ・・・コンビニの店員らしいのよ・・・」と、深刻そうな口調で呟いた。
「どこの?」
「営林署のバス停の横」
「あぁ、沙織ん家の近くの?」
「そう」
「でも、どうして・・・」
「うん・・・その日はさぁ、塾が終わるのが夜中になっちゃったらしいのよね。ほら、あのコが通ってる塾ってテスト前になると平気で朝までとかやってるじゃない」
今日子がかなりレベルの高い大学を目指している事はユカも知っていた。そしてそんな今日子が駅前にある狂気的に熱心な塾に通っている事も知っていた。
「うん。あの塾が夜中の3時とかまでやってるって聞いたコトある・・・」
「でね、その日も深夜1時頃まで塾で勉強してたらしくてぇ、塾の送迎バスがね営林署のバス停まで送ってくれたらしいんだけどぉ、その帰り道に例のコンビニに寄ったらしいのよ・・・」
バレー部の和美が、廊下でヒソヒソ話しをしている2人の背後を横切りながら「沙織、今日の部活は中止だってさ」と沙織に声を掛けた。沙織が「了解」と返事をすると、和美はスタスタと廊下を進み、隣のクラスの前の廊下で携帯を触っていた生徒にも同じ事を伝え、そのまま更に廊下をスタスタと進んで行った。
そんなメッセンジャー和美が遠離って行くのを確認した後、再び沙織は口を開いた。
「あそこのコンビニってさぁ、深夜になるとキモいオヤジ店員に代わるのよね・・・私もさぁ、夜中にあのコンビニ行った事あるんだけどぉ、レジでジロジロと身体中見られてさぁ、マジキモいのよあのオヤジ・・・クリーニング屋のおばちゃんが言ってたんだけどぉ、ある時なんてコレしてたらしいわよ、レジの中で・・・」
沙織はそう言いながら軽く握った拳を上下に動かした。
「えっ?それって・・・アレ?」
「そう、アレ。夜中になるとレジの中でエッチな雑誌なんか見ながらシコシコやってるらしいのよ・・・」
沙織は、生まれて始めて青汁を飲まされた子供のように顔を歪めながらそう言ったのだった。
突然、教室から数人の生徒達がガヤガヤと騒ぎながら廊下に出て来た為、2人は廊下を歩きながらヒソヒソと話す事にした。
「でもさぁ、コンビニの店の中でレイプされるのって無理じゃない?外からだって丸見えだしぃ・・・」
ユカは営林署の前のコンビニを頭に思い描きながら沙織に聞いた。
「それがさぁ、あのコ、店の奥にある事務所に連れ込まれちゃったらしいのよね」
「えっ?ムリヤリに?」
「まぁ無理矢理って言えば無理矢理なんだろうけど・・・なんかね、今日子がジュースを買おうとしてたら、いきなりそのキモ店員がズカズカとやって来て『今、ここにあったガム、万引きしただろ!』って今日子の腕を掴んだらしいのよ。で、調べるから事務所に来いって言われて、そのまま奥の事務所に連れられて行かれちゃったらしいの」
「いきなり?」
「そう。いきなり。なんかね、その店員、凄く怒ってたらしくてぇ、ほら、今日子って凄く気が小さな子じゃない、だからもう怖くて怖くて抵抗できなかったらしくてさぁ・・・」
「・・・・・・」
「事務所に入るなり、カバンの中身を全部机の上にひっくり返されてね、『ガムをどこに隠したぁ!』って怒鳴られながら髪の毛掴まれたんだって・・・」
沙織は好奇心に目をギラギラと輝かせながら、どこか嬉しそうにユカの目をジッと見つめた。
2人はそのまま廊下の突き当たりの階段を上がり屋上へと向かった。屋上のドアが開けっ放しになっているのか、屋上へ向かう階段には春の生温かい風がビュービューと吹き込んでいた。
2人は風で捲れ上がるミニスカートなどおかまいなしに階段を上った。女子校でミニスカートからパンツが見えるのを気にするのはレズしかいない。
屋上に上がると、雨上がりの強い日射しが雨の水溜まりをキラキラと輝かせていた。屋上には沢山の生徒がいたが、しかし、ここなら風が強いため、周囲に声を聞かれる心配はなく、もうヒソヒソ声で話さなくても良かった。
「とにかく凄かったらしいわよ。今日子が『お母さんを呼びますから』って携帯出すと、それを奪い取ってさ、『どこに隠したんだぁ!』って怒鳴りながら今日子のスカートを捲ったりするんだって」
「・・・・・・・・」
「今日子は怖くて怖くて身動きできなくなっちゃったらしくてね、パンツまでガバッって下ろされたらしいわよ」
「・・・・・・・・」
呆然としながらワイドショー的な沙織の話しを聞くユカの脳裏に、ふいに、薄暗いコンビニの事務所でパンツを脱がされている小心者の今日子の姿がリアルに浮かび上がって来たのだった。
3
その辺りから、黙って聞いていたユカの気持ちに変化が起き始めていた。
確かに、深夜のコンビニで万引きを疑われ、店員に無理矢理事務所に連れ込まれては乱暴されるというのは、悲惨な事件だし、とっても怖い事件だとユカは思う。しかし、その時のユカは、親の離婚問題と2年間付き合った彼氏と別れた事などが重なり、不安定な精神状態だった。そんな不安定な精神状態を安定させる為にユカが取った行動は、なんと出会い系サイトだったのだ。
最初は、ストレス発散の為に世の中のモテない男達をからかってやる、っといった軽い気持ちで出会い系サイトに登録した。
ユカはスタイルも良く顔もアイドル歌手のように可愛い為、隣の男子校の生徒から誘われる事も多く、その気になれば彼氏の1人や2人はすぐに作れるほど男には不自由していないユカだったから、最初は本気で出会い系サイトなどやるつもりはなかった。しかし、その時は色々な問題から精神が不安定だったせいか、なんとユカは出会い系サイトにハマってしまったのだ。
そんなユカは、見るからに気持ちの悪いオヤジや、ブクブクと太った童貞オタク青年などとメールをしていくうちに、いつしかそんなキモい彼らに対して欲情まで覚えるようになってきた。
ユカをそうさせたのは、あるオヤジがきっかけだった。
そのオヤジは50を過ぎたサラリーマンで、どこにでもいそうな薄らハゲのオヤジだった。
オヤジはユカとメールをしている時、次々と自分の勃起した男性器の写メをユカに送りつけては激しい求愛を求めていた。その時点ではユカもクスクスと笑いながらそれらの馬鹿写メを見ていたのだが、しかしある時、そのオヤジは『二万円あげるからオナニーを見て欲しい』と真剣なメールを送って来た。
ユカは別にお小遣いには困っていなかった。お小遣いは別居中の父に頼めばいくらでもくれるからだ。
だから、お金には興味ないが、しかし、オヤジのオナニーには妙に興味をそそられた。どこにでもいそうな普通のサラリーマンがどうやってオナニーし、そしてどんな顔をして射精するのかを見てみたくなったのだ。
そのメールが送られて来た2日後、ユカはそのオヤジと駅裏のコンビニで待ち合わせをした。コンビニにやって来たオヤジは、辺りをキョロキョロしながらも怯えたネズミのように弱々しく、そこに危険性は全く見られなかった。
ユカはオヤジに連れられて、そこから歩いて数分の神社へと向かった。
全く人気のない夜の神社。祠の裏へと続く野道で、オヤジは二万円をユカにソッと手渡すと、そそくさとスボンのベルトを外した。
オヤジもハァハァと興奮していたが、しかし、この怪しげなシチュエーションにユカも密かにハァハァと熱い吐息を漏らしながら、月夜に照らされながらスボンを下ろすオヤジを見つめていた。
オヤジは白いブリーフの中からゴロリと黒い塊を取り出すと、それをユカに見せつけた。
辺りが暗かったためハッキリと見えなかったが、しかし、そのペニスが仮性包茎である事だけはユカにもわかった。
黙ったままペニスをジッと見つめるユカの顔を、オヤジはちゃんとユカが見てくれているかと確認するかのように覗き込みながら、「剥くよ・・・」っと声を震わせてはゆっくりとペニスの皮を剥いた。
真っ黒な塊の先にテラテラと光った赤い亀頭が顔を出した。とたんに安物のチーズのようなニオイがプ~ンとユカの鼻に漂って来る。
ユカはその唯ならぬニオイに、急にカーッと身体が熱く火照って来た。
(私って・・・もしかして変態?・・・)
ユカは、正体不明の液体がネチャネチャと音を立てながら上下にシゴかれるオヤジのペニスを見つめながら、今、自分がそのグロテスクなシーンを見ながら激しい興奮に包まれているのを感じ取っていた。
(こんな気持ち悪いシーンを見て興奮するなんて変態以外考えられない・・・・)
ユカは自分が変態性欲者である事を決めつけるかのように、何度も何度も心の中でそう自分を責め続けた。
「ちょっ、ちょっとだけでいいから・・・スカートの中、見せてよ・・・」
オヤジはネズミのような小さな目をパチパチさせながら恐る恐るユカに聞いてきた。
ユカはスワロフスキーがキラキラと輝く人差し指の爪を唇に噛みながらしばらく考えた後、黙ったままその場にしゃがみ込んだ。しゃがんだユカの目の前にオヤジのチーズ臭いペニスがシコシコと音を立てていた。ユカはそんなペニスを見つめながら、しゃがんでいた股を無言で開く。
ヘラヘラと笑うオヤジは「すまないねぇ・・・」と言いながら地面に腹這いになった。そしてウンコ座りの状態でしゃがんでいるユカのスカートの中に顔を近づけ、寝転がったままペニスを激しくシゴき始めたのだった。
ユカはこれまでに3人の男と付き合った経験がある。いずれも同級生の男の子だが、いわゆるイケメンと呼ばれるような男の子達ばかりだった。そんな彼らとは少々マニアックな肉体関係があり、夜の公園でヤった事もあれば、デパートの非常階段でフェラチオをした事だってある。そんなスリリングな性体験はそれなりに経験した事があったが、しかし、股間を覗かれてオナニーされるという変態経験は今までに一度もなく、これが始めてだった。
(私って・・・なにバカな事やってるのかしら・・・)
オヤジにスカートの中を覗かれながら、ふとユカの脳が正常に戻る時があった。しかし、だからといってユカはその場から立ち去ろうとはしなかった。その時のユカの中には、冷静な自分と、そして欲情する自分がいたのである。
冷静な自分は、いますぐここを立ち去るようにと激しく警告を鳴らしていた。しかし、一方の欲情する自分は、もっと見たい・・・オヤジのペニスの先からピュッピュッと精液が飛び出し、オヤジがハァハァと荒い息を吐きながら恍惚とする表情を見てみたい、と激しく興奮させ、その場に足止めさせているのだ。
雑草が生える土の地面に寝転びながら、ハァハァと呻きそしてペニスを激しくシゴくオヤジ。そんな変態オヤジの姿を見せつけられていたユカは、いつしか冷静な自分は消え去り、欲情する自分一色に染まっていた。
オヤジは大きく開いたユカの股間に顔を埋め、その鼻先がパンティーのクロッチに触れそうなくらいに鼻を近づけてはクンクンとユカの股間を嗅いでいた。そしてそんなオヤジは、しゃがんでいるユカのスカートの中で「女子高生のアソコの匂いだ・・・女子高生のエッチな匂いだ・・・」と、まるでお経のようにブツブツと呟いていた。
股間から微かに聞こえて来るそんなオヤジの念仏を延々と聞かされていたユカは、このスリリングで卑猥な状況に刺激され自分を見失った。
尻餅を付いて倒れそうなくらいに興奮して来たユカは、なんと、自ら股間に手を回し、その股間にピッタリと張り付いているクロッチを指でソッとズラしたのである。
一瞬、オヤジの念仏がピタリと止まり、そして同時にペニスをシゴく手が止まった。
草むらの中のコオロギの鳴き声だけが暗闇の神社の野道に響いていた。
そんな静けさの中で、ユカの股間を覗き込むオヤジはクロッチがズラされて丸出しにされた性器を、まるで死んでしまったかのようにピクリとも動かないまま真剣に見つめていた。
(見て・・・もっとよく見て・・・ほら、興奮するでしょオジさん・・・)
そんな言葉を心の中で呟きながら、ユカは溢れて来る熱い息に耐え切れず、小さな肩を上下に揺らしてはハァハァと熱い息を洩らし始めた。
そして、中指でクロッチをズラしていたユカは、ピーンと突き立てていた人差し指をその解放された秘部にソッと押しあてた。
「ぴちゃっ」
そんな感触がユカの指先に伝わった。すると突然、今までとは違う口調のオヤジの声が股間から響いた。
「バカ野郎・・・おまえ、ヌルヌルに濡れてるじゃねぇか・・・」
いきなりオヤジはガバッ!と身体を起こした。月夜に浮かぶオヤジのその顔は、まさしく八墓村で猟銃をぶっ放していた狂ったオヤジそのものだった。
「えっ?!」
怖くなったユカが慌てて股を閉じる。
オヤジはそんなユカを雑草が生い茂る野道に突き倒した。そして獣が襲いかかるかのように、オヤジは尻餅を付いたユカに飛び掛かると、そのまま力づくでユカを正常位の体勢に捩じ伏せたのだった。
叫び声などまったく出せなかった。あまりの恐怖に息をするのがやっとだった。
わわわわわっと、ただ震えているだけのユカの下半身から素早くパンティーを抜き取ったオヤジは、それをズボンのポケットの中に押し込むと、そのままズボンをズルリと下ろした。
勃起したペニスが月の灯りに照らされ、まるで野生動物のように黒々としていた。
オヤジが「ふんっ!」と息を吐きながら腰を突き出すと、その野生動物のようなペニスは、いとも簡単にユカのワレメの中へヌルッと潜り込んで来た。
「あっ!」と思った瞬間に、おもいもよらぬ快感がユカの全身を走っていた。
リズミカルに腰を振るオヤジは、だんだんと表情を変えて行くユカを満足げに見下ろしながら、「気持ちいいか・・・」と臭い息でそう聞いた。
「イヤ・・・」と否定しようとユカが口を開けると、その声はいつしかアエギ声に変わってしまっていた。
ユッサ、ユッサ、と揺れるオヤジの身体。雑草がユカの耳の穴をツンツンとくすぐり、薮蚊がプ~ンと耳をかすめる。夜露に濡れた地面からは土の香りが溢れ、砂利で擦れる尻が妙に心地良かった。
遠くの方から救急車のサイレンが微かに聞こえて来た。その瞬間、オヤジは「んふっ!」とスタッカートな息を漏らし、それまで単調に動いていた穴の中の肉棒の動きが急に早くなり、そしてとたんにゆっくりとなった。
ユカは月夜に照らされる中年親父の射精顔をジッと見つめた。両目を半開きにしたオヤジは、今にも溶けてなくなりそうなくらいに表情を緩ませ、究極にだらしのない顔をしながらもユカの唇に舌を捻り込ませて来た。
ユカの口内に、汚れた排水口のような重いニオイがモワッと広がった。オヤジはそんな口臭をハァハァと吐きながら、一心不乱にユカの舌に自分の舌を絡ませて来たのだった。
腰の動きと舌の動きが、ほぼ同時にその動きを止めると、「むぅお!」という唸りと共にオヤジがムクリと起き上がった。
萎びたオヤジのペニスの先からポトポトポト・・・っと汁が垂れるが、オヤジはそんな事はおかまいなしに、足首に引っ掛かっていたズボンとパンツを同時にザッと上げると、寝転んだままのユカをヒョイ!っと飛び越え、ユカに一度も振り向くこともなく一目散に神社を走り去って行った。
神社の玉砂利を踏みしめるオヤジの足音が遠離って行くのを聞きながら、ユカは太ももにタラリと垂れるオヤジの精液の温もりを感じていた。
(中出しされちゃった・・・・)
そう思いながら、暗闇に浮かび上がる杉の木の枝を見つめていたユカは、そのまま股間に指を這わせた。
ベットリと濡れたワレメに触れると、プクプクプク・・・っとオヤジの精液が溢れ出して来た。
ユカはそんなワレメに2本の指を挿入させると、膣壁に精液を塗り込むかのようにグジョグジョとピストンを始めた。
「あぁぁぁ・・・・」
ユカの卑猥な声が夜の闇に吸い込まれて行く。
オシメを取り替える子供のように大きく股を開き、膣に2本の指を押し込んではクリトリスを激しく転がした。
(誰か見て・・・誰でもイイから私のココを見て・・・・)
そう思いながら、誰もいない夜の神社の細いの道でオナニーをしていると、瞬間に絶頂が訪れた。
「あぁぁん!」
ユカは真っ暗な杉の木に向かってそう叫ぶと、いきなりオヤジの精液でドロドロになった指を口の中に押し込んでは狂ったようにしゃぶり、暗闇の中で1人、両足の爪先をピーンと引き攣らせては落ちて行ったのだった。
4
過去にそんな特殊な経験をしたことのあるユカは、屋上で沙織から聞く今日子のレイプ話しを、素直に悲惨な話だとは受け取れなかった。
そう、ユカは、そこでレイブされた今日子は、密かに感じていたのではないかと自分のモノサシで測ってしまっていたのだ。
「もう、それからは凄かったらしいわよ。泣き叫ぶ今日子の髪の毛を掴んで、自分のアレを舐めさせたり、身体中の色んなトコ触られたりしてさぁ、今日子が抵抗したり叫んだりすると、容赦なくパシーン!って・・・」
沙織は好奇心の目をギラギラと輝かせながら、まるでそのシーンを覗いていたかのように事細かに説明している。
「で、ここが凄いんだけど、散々今日子を弄んだ挙げ句にさぁ、そいつ、今日子を事務机の上に寝転がして、今日子の裸の写真を撮りまくったんだってよ、信じられるぅ~」
沙織の興奮する声が、屋上を吹き荒れる風に乗って空に消えて行く。
沙織は怒りで興奮しているのか、それともこの重大なる事件を他人に洩らす事に興奮しているのか、真っ赤な顔をしながら語気が荒くなっていた。
「それでね、そいつ、この事を人に話したらこの写真をネットにバラ捲くからなって今日子を脅したらしいよ。でね、そうやって脅した後、机の上の今日子のアソコにアレを入れたんだって・・・」
沙織の目は、今にも目玉が飛び出さんばかりに大きく開いていた。
そしてその目をギラリと輝かせると、それがこの話しの衝撃のラストシーンでもあるかのように、「もちろん・・・中出しだってさ・・・・」と、静かな口調で呟いたのだった。
沙織の衝撃のラストシーンが語られると同時に昼休みを終えるチャイムが緩やかに流れ出し、屋上にいた生徒達は、まるで洗脳されている信者のようにそのチャイムと共に一斉に動き始めた。
沙織は、そんな生徒達の足音をBGMに「絶対に誰にも内緒だからね」と、いつもの決まり文句を言うと、「いこっ」と階段に向かって歩き出した。
「ねぇ・・・」
ユカは沙織の後を追いながら、沙織の風に靡く髪に向かって話し掛けた。
「ん?・・・」
沙織は髪を乱しながらユカに振り返った。
「今日子はどうしてるの?・・・」
ユカは沙織の横に並びながらそう聞いた。
「うん・・・当分、学校には来ないってさ・・・やっぱショックなんじゃない・・・あのコ、彼氏もいるし・・・」
2人は屋上のドアを潜って階段に出た。明るい屋上からいきなり校舎に入ると、一瞬、視界が真っ暗になり足下が見えなくなった。
「まだ、そいつに呼び出されてるとか、されてるんじゃないの?」
階段を下りながらユカがそう聞くと、沙織は「まさかぁ」とケラケラと乾いた声で笑ったのだった。
教室に向かう沙織と別れ、ユカはそのままトイレに向かった。
女子トイレは慌てる生徒達で混み合っていたが、しばらくするとポツンとユカ1人になった。
静まり返ったトイレの個室に入ると、個室のドアを閉める音がやたらと辺りに響いた。
便座に腰を下ろしたユカは、今日子の話しを聞いてから自分の様子がおかしくなっている事に気付いていた。
(この、ムラムラとした感情はいったいなんなの・・・・)
ユカは便座に座る両膝に両肘を立て、そこに小さなアゴをちょこんっと乗せながら、目の前の壁をジッと見つめていた。
(今日子、怖かっただろうなぁ・・・・)
ユカの頭に、無知で純粋で真面目な今日子の顔がフッと浮かんだ。
しかし、そんな今日子の顔はすぐに消え、代りに中出しされた性器の無惨な姿がボンヤリとユカの頭の中に浮かび上がる。
ユカはイヤイヤっと首を振りながらそんな変態な妄想を頭の中から払い除ける。
しかし、しばらくするとまたすぐにユカの頭の中には、今日子がコンビニのキモ親父にアレを舐めさせられているシーンや、机の上に寝かされて犯されているシーンが、堰を切ったかのようにどんどんと溢れてはユカを苦しめた。
(いったい私はどうしちゃったのかしら・・・・)
ユカは、次から次へと溢れて来る妄想から逃げるかのように携帯電話を開いた。
携帯の電話帳を開くと、男友達の電話番号が保存されているフォルダを開けた。
タケシ、ミツオ、ヨウイチ、シュン・・・・
ユカはそこに並ぶ男友達の名前を順番に眺め、男達の顔を思い浮かべてみる。
しかし、彼らの顔が浮かぶと同時に、彼らのペニスも一緒に浮かんで来た。
(きっと欲求不満なんだわ・・・なんか淫乱なおばさんになっちゃったみたいでヤだな・・・)
ユカはクスッと笑いながら携帯をパタンと閉じた。
そして、今夜あたりシュンのアパートに遊びに行ってみようかな・・・と考えながら、ゆっくりと便座を起き上がった。
と、その時、ユカは便座から起き上がった下半身に違和感を感じた。
「・・・・・・・・・」
ユカは、嘘でしょ?と思いながら、ソッとスカートの中に手を入れてみた。
嘘じゃなかった。ユカの股間からは大量の粘着汁が溢れ出し、ショーツの中心をベッショリと濡らしては、太ももの内側にまでネトネトと濡らしていたのだった。
(どうして?!)
ユカは泣き出しそうになった。どうして私が今日子のレイプされた話しを聞いて濡れなくちゃならないの!と、激しい嫌悪感に包まれ、今にも泣き出しそうになっていた。
(私は変態?今日子みたいにコンビニのキモ親父に犯されたいの?)
ユカは自分の中に潜んでいるもう1人の自分に問い質しながら、狂ったようにトイレットペーパーをぐるぐると手に巻き付けた。
(どうしてオヤジなの?どうしてキモいオヤジじゃなきゃダメなの?私にはイケメンのシュンやミツオやヨウイチがいるじゃない!)
ユカはプンプンと怒りながら、ショーツをズルッと太ももまで下げると、股間に丸めたトイレットペーパーをズボッと押し込んだ。
しかし、ソコを拭くつもりで股間に押し込んだトイレットペーパーが敏感になっているクリトリスに触れ、とたんにユカの腰はカクンっと下がった。
(もう!これじゃあまるっきりバカじゃない!)
ユカは泣きそうになりながらも、自分のそんな仕草にプッと笑ってしまった。
そうやって吹き出したことで開き直ったユカは、もう迷うことなく自分に正直になると、スラリと伸びた細い右足からショーツを抜き取り、カモシカのように美しい左足首にショーツをぶら下げたまま、便座の上で股を大きく開いた。
(これが最後・・・これを最後にもう二度とオナニーは・・・・)
ユカは心にそう何度も誓いながら、ネチャネチャに濡れたワレメに細い人差し指を這わせた。
綺麗にネイルされた爪先で敏感になったクリトリスをカリッと掻くと、ユカの脳がジーンと痺れた。
「あぁぁん・・・・」
静まり返ったトイレに、ユカの声が響き渡る。
ユカは再びトイレットペーパーをクルクルと手に巻くと、その塊を自分の口の中に乱暴に押し込んだ。
そして便座に左手を付き、壁に向かってプリンと肉付きの良い尻を突き出すと、後から手を回してはワレメにヌプププっと人差し指を押し込んだ。
「ううぅぅぅぅぅ・・・」
トイレットペーパーで籠ったアエギ声が、まるで壊れたラジオのような音となってひっそりと静まり返るトイレに響き渡る。
ユカは頭の中に溢れて来るコンビニの店員を打ち消した。そして必死でヨウスケの長いペニスを思い出し、シュンにクンニされているシーンを思い浮かべた。
しかし、一瞬は彼らが脳を支配するが、しかし、すぐに頭の中はコンビニでレイプされる今日子の姿に変わってしまう。
それに・・・・
ユカははっきりと気付いていた。ヨウスケやシュンを想像してオナニーするよりも、コンビニでレイプされる今日子を想像しながら指を動かした方が、全然気持ちがいいという事を・・・・
ユカはもう考える事をヤメた。今はただひたすら自分の脳に浮かんだ事だけを素直に受け止め、この瞬間を楽しもうと決めた。
ユカは、ヌポヌポと指を出し入れしながら、机の上で犯される今日子の姿を思い浮かべた。
恐怖と快楽が入り交じった複雑なあの気持ちを、今日子はどう受け止めていたのだろうか?・・・
そう考えながら指を1本、また1本と増やして行き、親指以外の指を根元までスッポリと押し込む。グショグショに濡れている柔らかい穴の中で4本の指をランダムに動かしながら、同時にクリトリスを刺激すると、いつしかコンビニの事務所の机の上で犯されているのは、今日子ではなく自分になっていた。そして、そんな机の上の自分を不敵な笑顔で見下ろす男は、シュンでもなければヨウイチでもない、そう、その男の顔は、あの夜の神社で自分を辱めたサラリーマンのオヤジの顔なのであった。
5
その日の夜、制服に着替えたユカは、今夜は沙織の家で泊まって明日はそのまま学校に行くから、と母親に告げ、家を飛び出した。
静まり返った住宅街を小走りに走りながらシュンの携帯に電話をする。
「もしもし・・・・」
携帯から響くいつもの気取ったシュンの声が、静まり返った住宅街に響いたのだった。
シュンのアパートに行くと、部屋に入るなりシュンはユカに抱きついて来た。
「どうしたの?」と、香水の香りを漂わせながらユカが驚くと、シュンはまるで餓えた子供のようにユカの唇に貪りついて来た。
そのまま抱きかかえられるようにして、ベッドに連れて行かれたユカは、いきなりスカートの中に手を入れて来た乱暴なシュンの指にアソコをクチャッと触られた。
「やっぱり、ぬるぬる・・・・」
シュンは白い歯をキッと光らせながら、ユカを見て笑った。
「やっぱりってどーいう事よ・・・」
ユカはスルスルッとパンティーを脱がされながら恥ずかしそうに笑う。
「いきなりおまえが部屋に来る時ってのは、いつもここがぬるぬるしてるんだよ・・・」
シュンは性器が剥き出しになった股間にピチャピチャと指を這わせながら「な、そうだろ?」とニヤリと笑った。
「そんなんじゃないよぅ・・・」
ユカが恥ずかしそうに頬を膨らませて誤魔化すと、シュンはそんなユカの仕草に欲情したのか、いきなり勃起したペニスを突き立てながらユカに抱きついた。
「あん!もう、入れるの!」
そうユカがシュンの耳元に叫んだ瞬間、雪国もやしのような軟弱なペニスはいとも簡単にツルンとユカの穴に滑り込んだ。
そして、そんなシュンのペニスをもっと感じようと、ユカが斜めになっていた尻を動かした瞬間、シュンは「あっ!」と顔を顰め、実にあっけなく果ててしまったのだった。
「ごめん・・・でも、ちゃんと、外に出したから・・・」
シュンは申し訳なさそうにユカの顔を見上げると、へへへへへっと照れ笑いしながらベッドに迸った精液を大量のティッシュの塊でガサガサと拭いていた。
シュンは、凄く短小で凄く早漏な男の子だったが、しかし、顔は女の子のように可愛く、スタイルもモデルのようにスマートだった為、ユカはそんなシュンを素直に許す事ができた。
ただ、問題なのは、中途半端に火照っているユカの性欲だ。
しかしシュンに2回戦を求めるのは無意味だった。ベジタリアンなシュンは、いつも1回戦でヘトヘトに根を上げ、それから3日間はまったく使い物にならないのである。
「ねぇ、今からプレステやらない。俺、メッチャ練習したから、ぜってぇ負けねぇし!」
雪国もやしのようなチンポをティッシュで拭くシュンは、ユカの気持ちも知らないで勝手な事をほざいた。因みに、シュンは最近になってやっとプレステ2を手に入れた。そしてなぜか今『ぷよぷよ』に異常に熱くなっている。
「ごめん・・・私、すぐに帰らなくちゃいけないの・・・」
ユカは、さすがに『ぷよぷよ』ではこの熱い身体の火照りを解消できないと、そそくさとパンティーを履き始めた。
「つーか、まだ部屋に来て五分も経ってねぇしぃ」
シュンはクリクリ目玉を仰天させながら驚く。しかし、そのたった五分でイッてしまったのはキミ自身なんだシュン君。つーか、それを創作したのは作者の僕なんだ、だから諦めろシュン君。
ユカは、少しだけ開いたアパートのドアに「バイバイ」っと小さく手を振ると、「マジぃー」っと叫ぶシュンの声を後に、静かにアパートの階段を下りたのだった。
携帯を開くと、時刻は10時を過ぎていた。
この時間だと、ヨウスケはもうホストクラブのバイトに行ってしまっていない。
ユカは携帯のカーソルをミツオに合わせたが、ミツオの親は狂ったように厳しい親で、こんな時間に女の子が遊びに来るのを許すわけなかった。
ユカはミツオを通り過ぎ、最後のタケシにカーソルを合わせた。タケシなら一人暮らしだし、この時間はマンションにいるはずだ。
迷う事なく、ピッ!とタケシを押すと、携帯からプップップップッ・・・っという音が響いて来た。
ユカは静まり返った住宅街を進みながら携帯を耳にあてる。
プープープー・・・っと話し中の音がユカの耳に響いた。
キャッチくらい付ければいいのに・・・・
そう思いながら取りあえずタケシのマンションに向かって足を速めた。歩く度に濡れたままのアソコがネチネチとして気持ちが悪く、一刻も早くシャワーを浴びたい。
ユカはもう1度、タケシの携帯に電話をすると、そのまま早歩きで歩きながら携帯を耳にあてた。
「もしもーし!」
タケシはスリーコールで電話に出た。
「誰と長電話してたのよぅ」
ユカはわざと甘えた声でそう言うと、タケシはへへへへっと満更でもない笑いを響かせながら「今、ユカに電話してたとこだよ」と、わざとらしい嘘を付いた。
「ねぇ、今、何してるの?」
ユカはツカツカと歩きながら甘えた声を続けた。タケシはシュンのようにイケメンではないが、建設業で鍛えた身体は強靭で、セックスの方もそれなりに激しかった。
「ん?・・・今はユカの事、考えてた・・・」
建設業のくせに言う事はなかなかキザだ。
「あはっ、ヤッだぁ・・・」
そんな建設作業員の意味のないギャグに愛想笑いをしたユカの目に、いきなり爛々と輝くコンビニの光が飛び込んで来た。
「どうしたの?・・・俺に会いたいのか?・・・」
「・・・・・・・・・」
ユカの足は「営林署前」と書かれたバス停の前でスピードを緩め、そして、ゴクリと唾を飲みながらコンビニの前でソッと足を止めた。
「なんだよ黙っちゃって・・・淋しいのか?ん?・・・今から来る?・・・」
コンビニの中をソーっと覗くユカの耳に、タケシの甘ったるい声が梅雨の湿気のようにジワっと響いた。
コンビニの中のレジカウンターには、まるでウーパールーパーが巨大化したような強烈に不気味なオヤジがニサニサと笑いながら雑誌を読んでいた。
(きっと、あいつだ・・・・・・)
ユカは、今日子をレイプしたという店員を窓越しにソッと見つめながら、店員の視界から外れるように少しだけ後に下がった。
「もしもし?聞こえてる?」
携帯からタケシの声が響いて来た。
と、同時に、コンビニのキモ店員が、雑誌を読みながら自分の股間に手をやっているのが見えた。
(もしかして・・・オナニーしてるの・・・)
ユカは爪先を立ててショーウィンドをソッと覗き込むと、レジカウンターの裏側を覗いた。
店員の手は明らかに股間を揉んでいた。ただ、それはオナニーをしているといった感じではなく、ソレを立たせようとしてマッサージしているような感じだった。
「どうすんの?来るの?来ないの?」
そんなイライラしたタケシの口調で、ユカは「はっ」と我に返った。
「あ、ごめん・・・・」
「なんだよ、車にでも轢かれちゃったかと思ったよ・・・。で、何時頃来る?」
タケシがそう答えた時、店員の指が、ズボンの中で固くなりかけているモノをキュッと摘む仕草が見て取れた。
ソレを摘んでいる店員の指からして、それはかなり大きなモノだと推測できた。
(今日子は、あんな大っきなモノを入れられたの・・・・)
そう思うユカの気持ちは、ふたつの気持ちが交じり合って複雑だった。ひとつは、今日子のアソコが壊れてしまったのじゃないかという恐怖心と、そしてもうひとつは、あんなに大きなモノを入れられて羨ましいという変態な気持ちだった。
「おまえさぁ、いいかげんにしろよ。何時に来るんだって聞いてんだよ!」
遂に建設業はキレた。
「あっ、ごめん、また掛け直す・・・」
「えっ!ちょっと待てよ!俺はさぁ、い」
ユカはタケシが何かを叫んでいる途中で電話を切った。
電話を切ったユカは、ついでに携帯の電源をスーッ・・・っと落とした。そしてそのままソレをカバンの中にポンッと投げ捨てる。
ユカの中でもう考えは決まっていた。
ユカの中の冷静な自分は、遂に欲情する自分を抑え切れなかったのだ。
ユカは大きく深呼吸しながら辺りを伺った。静まり返った住宅街には、野良猫一匹いなかった。
コンビニの壁に寄り添いながら制服のミニスカートの中にソッと指を入れてみた。パンティーから滲み出たトロトロの液体は太ももの内側にまで垂れ、それはまるで腹を空かせた獣のぬるぬるとしたヨダレのようだった。
(2へ続く)
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