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吐泥(へろど)49

2013/06/13 Thu 00:01

 妻は見ず知らずの男に陰部を舐められていた。そして見ず知らずの男のペニスを口内に行ったり来たりさせていた。
 その尺八は、いつも私にしてくれるそれよりも激しく、そして濃厚だった。私は強烈な嫉妬に目眩を感じながらも、その残酷な光景に異様なエロスを感じていたのだった。

 そんな妻を、さっきの銀縁眼鏡の親父が見ていた。椅子にふんぞり返る親父は、ヴクヴクとペニスをしゃぶる妻の顔や、男の顔を跨いでいる妻の尻の裏を覗き込んだりしながら、あの恥垢だらけのペニスをシコシコとシゴいていた。
 実に不潔で、実に気色の悪い光景だった。
 深夜の男性サウナで、見知らぬ変態男とシックスナインをする変態人妻と、それを見ながらセンズリをしている変態親父。
 これはまさに、丸尾末広の『無残絵』に匹敵するほどに気色の悪い地獄絵図だった。

ウツボ265

 私は少女の耳元にソッと唇を寄せた。そして、「あの女は私の妻です……」と、胸を掻き毟られるような声で囁いた。

「あいつはね、いつもは真面目で大人しい女なんですよ……酒もタバコもパチンコもやらないし、浮気なんて絶対にしない。ゴミの日だってちゃんと守る、近所では有名な美人奥さんなんですよ……」

 そう囁きながらも、いつしか私はペニスをシゴいていた。

「そんな真面目な女をね、あんな風にしてしまったのは私なんです……私はね変態なんですよ。お医者さんからも異常性欲者だって診断されるくらいの変態なんです。なんてったって、子供の頃、飼っていた猫にチンチンを入れようとしたくらいですからね私は……そんな変態男と結婚しちゃったから、あの女はあんな風になっちゃったんです……だから全部、私のせいなんです……」

 少女の耳元でそう囁きながら、シゴくペニスの先を少女の陰毛にジャリジャリと擦り付けていた。溢れる我慢汁が陰毛にネトネトと糸を引き、まるで『もずく』のようになっていた。
 少女は平然としていた。例のぼんやりしながらもギラギラと輝く不思議な目で、醜い大人たちの淫らな光景をジッと見つめながら、マネキン人形のように突っ立っていた。
 そんな少女の顔を覗き込み、「キミも病気なんだろ?……」と聞いた。
 しかし少女は何も答えず、表情一つ動かさないまま窓の中を見つめていた。

「しらゆりホームだったかな、キミもその施設に入院してるんでしょ?」
 
「…………」

「何とか言いなさいよ。それとも喋れないの?」

 そう聞いても何も動じない少女に、もしかしたら彼女は聴覚障害者なのかも知れないと思い、焦った。
 例えばこれが、薬物等により精神に異常をきたしたとか、引きこもりの末に狂ってしまったといった、そんな自業自得的な精神障害というのであれば少しも心は痛まぬが、しかしこれが、目や耳が不自由だとか脳性麻痺といった病気だったとしたら、さすがの私でも彼女を性の対象にするのには気が引けた。
 そこで私は、彼女が聴覚障害者かどうなのか、それを確かめるべく彼女の耳元に例の言葉を囁いてみた。

「……6時55分……」

 一瞬、今まで焦点のあっていなかった彼女の目が、まるでカメラレンズのピントを合わすかのように動いた。
 私はもう一度、「6時55分」と呟いた。今度ははっきりとした口調で「6時55分」と言ってみた。
 すると、それまでぼんやりしていた少女の目がクワッ! と開いた。そしてその瞬間、まさに九官鳥の如く、「6時55分! 6時55分!」という甲高い声が大浴場に響き渡ったのだった。

(よし、耳も聞こえるし、言葉も喋れる)

 そう確信した私は、もはや躊躇う事なく彼女の細い肩を鷲掴みし、強引にその場にしゃがませた。
 そして、しゃがんだ彼女を見下ろしながら、「私の妻と同じ事をしなさい」と、勃起した肉棒を顔に突きつけてやった。
 少女は、臆する事なく平然と肉棒を握った。そしていかにも慣れた手つきでそれを上下にシゴき始めると、ダラダラと我慢汁が溢れる尿道にブチュっと唇を押し付け、そこを舌先でチロチロと舐め始めたのだった。

ウツボ266

 それはまるで洗脳された信者のようだった。
 肉棒を目の前に突き出されるなり、彼女は何の疑いもなく、何の嫌悪も示さず、素直にそれに吸い付いた。その姿は、二十年ほど前に騒がれていたあのカルト教団の信者が、一切の疑いを持つ事なく教祖の言うがままに動いていたあの不気味な姿によく似ていた。
 しかし、そこで私は、さっき木久蔵が言っていた、『新入りが入所しました』、『近日ゲスト予定』、『十七歳の新人』というツイッターの言葉をふと思い出した。これほど手馴れているにもかかわらず、これで新入りだというのはあまりにも不自然なのだ。

(もしかしたら、そのツイッターの娘とは別の子かもしれない……)

 そう思っていると、突然背後から「どうですか」と声をかけられ、私は慌てて少女の口から肉棒を抜いてしまった。

「いやいや、そのままそのまま。私の事は気にせずに続けてくださいな」

 そう笑っていたのは、この狂気のサウナの店長でありながらも、障害者施設『しらゆりホーム』の役員という肩書きを持つネズミ男だった。

「奥さんはどんな感じですか……盛り上がってますかな?……」

 そう笑いながら、ネズミ男はアクリル窓をソッと覗いた。

「ほほう……美人だけあって、さすがに体もいいねぇ……おっぱいがブルンブルンと揺れてるじゃないですか」

 慌てて窓を見ると、いつしか妻は男の腹の上で腰を振っていた。
 切なく髪を振り乱し、大きな乳肉を激しくバウンドさせながら、自ら腰を振っていた。

ウツボ267

 そんな妻を愕然と見ていると、再び亀頭にヌルヌルとした滑りを感じた。
 見ると少女は自らそれを握り、パンパンに腫れ上がった亀頭のカリ首に舌をチロチロと滑らせていた。

「この子、なかなかいいでしょ」

 ネズミ男は、子猫のようにペニスを舐めている少女を見ながら自慢げにそう笑った。

「この子は……あなたが連れてきたんですか……」

 そう聞くと、ネズミ男は悪びれることなく「ええ」と頷き、そのまま「失敗しましたよ」と苦笑いした。

「失敗?」

「ええ、今夜連れてきたのは失敗でした。だって、まさか本当に、お客さんが奥さんを連れてくるなんて思ってもいませんでしたからね、しかもあんな綺麗な奥さんを……」

 ネズミ男は、そう「ふふふふ」と笑うと、「おかげでこの子、誰にも遊んで貰えないんです。奥さん綺麗だから、みーんな奥さんの方に行っちゃって誰にも相手にされないんです」と言いながらペニスを舐めている少女を見下ろし、「淋しいねぇ」と少女の頭を優しく撫でた。

 すかさず私は、「でも……」と少女を見た。

「この子のアソコにはセイシがいっぱい溜まってましたけど……」

「ああ、それはね、ここに来る前に臨海公園に行ってたからですよ。あなたが綺麗な奥さんを連れてきてくれたから、ブッキングしないようにって臨海公園で時間を潰させてたんですよ」

「という事は、その臨海公園で……」

「ええ。ヤらせてました。今夜は五人だったかな? 土曜日だから夜釣りしてる人が多くてね、この子、大声出してヤられまくってましたよ」

 そう自慢げに笑うネズミ男に、私はゾクゾクとするエロスを感じながら、恐る恐る聞いた。

「この子ってのは……やっぱり、その……あっちの施設の子なんですか……」

「あっちの施設?……『しらゆりホーム』の事ですか?」

 戸惑いながら頷くと、ネズミ男は平然としながら「ええ、そうですよ」と答えた。

「引きこもりですよ。重度の統合失調症で——」

「——いえ、それ以上は結構です」

 私は慌ててネズミ男の言葉を遮った。それは、ここで下手に彼女の年齢や病名を詳しく聞くよりも、妄想を抱いた方が興奮できると思ったからだった。
 事実、私は激安風俗で醜い中年女とプレイする時も、その興奮の半分は妄想による自家発電だった。妄想狂の私は、相手がどれだけ劣悪な醜女だったとしても、そこで自分好みの妄想を抱く事によって、それなりの興奮を得ることができるという変態だった。
 だから私は、敢えてここで少女の事実を聞かなかった。もしその事実が思っていた以上に普通だったら、つまらないからである。
 さっそく私は、微かに聞き取れた、『引きこもり』と『重度の統合失調症』というキーワードをネタに妄想を繰り広げた。少女が引きこもっている間にオナニーを覚え、家庭内にあるあらゆる異物を挿入しては、一人黙々と性欲を発散させているシーンを悶々と思い浮かべた。

ウツボ268

 ありとあらゆる変態妄想を抱き始めた私は、ネズミ男が目の前にいることも忘れ、激しく欲情した。ペロペロと亀頭を舐めていた少女の口内に、強引にペニスを滑り込ませ、「んんん……」と唸りながら腰を動かした。
 いきなり興奮し始めた私を、ネズミ男は、「ほほほほほほ」と麻呂のように笑いながら見ていた。そして、そんな私の興奮に拍車をかけるかのように、「もっと乱暴にしてやって下さい、この子は真性のMですから滅茶苦茶にされるのを望んでいるんです」と、嬉しそうに囁いたのだった。

 私は少女の両頬を両手で支えていた。そして、まるで尻に打ち込んでいるかのように激しく腰を振った。
 ガポッ、ガポッ、ガポッ、という残酷な音が少女の口で響いていた。少女は苦しそうに顔を顰めていたが、しかし、ネズミ男の言うように『真性のM』なのであろう、そうされながらも彼女は必死に舌を動かし、ズボズボとピストンする私のペニスの肉感を味わっていた。
 そんな少女に対し、私の興奮がレッドゾーンに達してきた頃、私は妄想から現実へと戻ってきた。そして、はぁ、はぁ、と荒い息を吐きながら、「この子は、さっきまで見知らぬ釣り客の親父たちにヤられまくってたんですか……」と声を震わせて聞くと、そんな私の絶頂の兆しを察したネズミ男が、「凄かったですよ、まるで肉便器みたいに、みんなこの子のオマ○コの中にびゅっ、びゅっ、と射精してましたよ」と輪をかけた。

ウツボ269

 そんなシーンがリアルに頭に浮かんだ。それと同時に、さっき舐めた精液の苦味が舌に蘇り、私は見ず知らずの親父たちの精液を舐めていたのだという現実に身震いした。

「感じてましたか……この子、そんな親父たちに肉便器にされて感じてましたか……」

 そう聞きながら私は、その小さな胸の膨らみに手を伸ばした。そして、微かな盛り上がりを手の平に包み込み、ポコンっと飛び出した乳首をクリクリと回した。

「感じてましたよ……元々この子は複数に犯されるのが好きな子なんですよ……ですから、次から次へと男たちにペニスを入れられて、小便ちびりながら悶えてましたよ……」

「しょ、小便を漏らしてたんですか……あああああ……小便漏らして感じてたんですか……」

「ええ、びしょびしょに漏らしてましたよ……おっさんたちのでっかいペニスをピストンされながら、ブシュ! ブシュ! って小便を噴き出してましたよ……ほら、今のあんたの奥さんみたいにね……」

 その言葉で一瞬にして現実に引き戻された。
 背筋をゾッとさせながら恐る恐る横目でネズミ男を見ると、ネズミ男はニヤニヤと笑いながらアクリル窓を指差していた。
「はっ!」と振り返った。少女にペニスをしゃぶらせたままアクリル窓を覗いた。

 見知らぬ男の上で妻がウ○コ座りをしていた。男に背中を向け、背面騎乗位で腰を振りまくっていた。
 アワビのようなグロテスクな穴の中に、真っ黒な肉棒がヌポヌポと出入りしているのが見えた。その結合部分では、妻の尻が上下に動く度に大量の液体が飛び散り、男の腹の上には黄色い液体が水溜りを作っていた。
 その液体は明らかに小便だった。
 妻は見知らぬ男の肉棒に自ら腰を振りながら、そのあまりの気持ち良さに小便を漏らしていたのだ。

ウツボ270

「凄いねぇ、あんたの奥さん……あんなに上品な顔してるのに、下半身は下品だねぇ……」

 ネズミ男は、見ず知らずの男に妻を寝取られている私を嘲笑うかのように、「ひひひひひっ」と声を出して笑った。
 さすがネズミ男はこの淫窟のボスだけはあり、寝取られたい願望の男の性感帯を知り尽くしているようだった。そんなわざとらしいネズミ男の笑い声は、私に強烈な屈辱感を与え、同時に凄まじい興奮を与えてくれた。

「あれだけの淫乱は管理が大変でしょ……ましてやあんなに綺麗なんだし、あんたの知らないところでも相当ヤってるんじゃないですか……」

 その言葉に、私は寝取られ願望本来の快感に身震いしながら、「いや、それはないです」と首を振った。

「妻は普段はとても大人しいんです……私がこう言った変態行為を仕掛けなければ、絶対に他人の男なんかと——」

「——みんなそう言いますよ。浮気されてる夫ってのは、みんな決まってそう言うもんですよ……」

「いや、私の妻は違います、これは本当です、私が仕掛けさえしなければ、妻は普通の女なんです」

「普通ねぇ……あれが普通なんですかね……ほら、見てみなさいよ、また漏らしてますよ……あれは、どー見ても重症の色情症ですね……『しらゆりホーム』にも沢山いるんですよ、あんたの奥さんみたいな人……普段は至って正常なのに、一度欲情すると気が狂ったみたいに淫乱になる異常な人がね……」

「やめろ!」と私は叫んだ。私を喜ばせようとして、ネズミ男が敢えてそう言っている事はわかっていたが、それでも私はそんなネズミ男の残酷な言葉に耐え切れず、「もう、やめてくれ!」と叫んでいた。
 そんな私の叫び声が浴場に響くと、ネズミ男は満足そうに微笑んだ。そして、素早く私の耳元に顔を寄せると、まるでその世界のインストラクターのように、「今です、イクなら今ですよ」とアドバイスし、そのまま浴場を出て行ったのだった。

 ネズミ男の言葉に挑発された私は、脳みそをグルグルさせながら、引きこもりの少女を見下ろした。
 少女は、私の肉棒を口一杯に頬張りながら、まるでロボットのように顔を前後に動かしていた。

「イクぞ……一滴も漏らさずに飲み込みなさい……」

 そう呟くと、少女はそれを理解したのか、握っていた根元をシコシコとシゴき始めた。
 精神異常者でありながらそれが理解できるということは、こんな経験を相当熟しているという証だった。
 彼女は肉便器なのだ。引きこもりという影を背負う彼女は、薄汚い公衆便所の黄ばんだ便器なのだ。
 そう思った瞬間、精液が尿道をビュビュっと走った。
 少女の口内で、肉棒が、ドクン、ドクン、と二度跳ね上がると同時に脳が痺れ、射精の快感が下半身を走った。
 噴き出る精液と共に少女の頭部が前後し始め、口内に、ブジュ、ブジュ、と不気味な音を立てていた。

 全てを出し尽くすと、少女の頭部はゆっくりと動きを止めた。
 ヌポッと口から抜いた肉棒には、精液がドロドロと絡み合っていた。
 そんな精液だらけの肉棒に少女は再び舌を這わせると、敏感になっていた亀頭に真っ赤な舌を官能的に滑らせ、丁寧に丁寧に精液を嘗め尽くしてくれたのだった。

ウツボ271

(つづく)

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