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吐泥(へろど)45

2013/06/13 Thu 00:01

 ヌルッとした異物が肛門をヌポヌポしていた。
 サムソンは私が処女だということを知っていたため、亀頭だけを挿入し、それをヌポヌポとピストンさせているのだ。
 だから痛みはほとんど感じなかった。痛みよりも、むしろ異物感の方が酷く、それを出し入れされる度にゾワゾワとした便意を催した。
 木久蔵の精液が潤滑油となり、肛門の入り口を亀頭がヌルヌルと滑っていた。「痛くないか……」と、そう何度も聞きながら、サムソンは亀頭だけを恐る恐るピストンさせていた。
 さすがサムソンは本物のホモだった。これが外道ならば、私の肛門が裂けようがどうなろうがお構いなしに、己の欲だけで根元までガンガンと突っ込んでくるだろうが、しかしサムソンは違った。生粋のホモであり、ましてやここの常連でもあるサムソンは、そこらへんのルールはちゃんと弁えているのだった。

 そんな紳士なサムソンに肛門をヌポヌポと掘られながら、私はソッと窓の外を見た。
 さっきまで犬のように後背位で攻められていた妻が、今は湯の中でしゃがんでいた。
 そのしゃがんだ湯の中には若い男がブリッヂしていた。妻はその若い男の上に乗りながら激しく腰を振り、浴槽にチャプチャプと波を立てていた。
 そして、そんな妻の背後には、ブヨブヨの体をした醜い親父が潜んでいた。その醜い親父は、不安定な体勢で腰を振っている妻の体を両手で支えながらも、時折、背後から乳を揉んだり、妻の背中をペロペロと舐めたりしていたのだった。

ウツボ243

 彼らは、またしても新たな男だった。
 いつしか、茶髪男もスキンヘッドもムッチリ親父も消えていた。妻を背後から犯していた小島よしおの姿も見当たらず、露天風呂を取り囲むギャラリーの顔ぶれはガラリと変わっていた。

(茶髪男達は……イッたのだろうか……)

 そう思うと、妻は彼らに、どのようにして犯されたのだろうかと妄想が膨らんだ。そして、いったい彼らは、妻のどこにそれを放出したのだろうかと思うと、妻の口内や膣の中で、ヘドロの如くドロドロと溜まっている精液が脳裏に浮かび、思わず私は失神しそうなほどの目眩を感じた。
 妻が露天風呂に連行されてからのわずか三十分の間に、少なくとも四人の男が妻に放出しているはずだった。それは、セックスをしたのか、それとも手コキやフェラだけだったのかは定かではないが、この短い時間内に妻が四本のペニスと戯れたのは紛れもない事実だった。
 もはや妻は、完全なる肉便器だった。命よりも大切な私の妻が、醜い外道共の精液専用肉便器と化していた。
 そうなる事は最初からわかっていたことだった。いや、そうさせようと私が自ら仕向けたことだった。
 にも関わらず私は、凄まじい絶望に陥っていた。罪悪感と背徳感、そして、見知らぬ男の腹の上で悶えている妻への嫉妬と怒りと悲しみが、それら一つとなって巨大な絶望感を作り上げていたのだった。

 私は、肛門に亀頭をヌポヌポされながら、鋭い爪で胸を掻き毟られるような絶望に耐えていた。
 が、しかし、そんな絶望も束の間だった。今、腰を振っている妻の性器にも、私と同じように肉棒がピストンしているのだろうかと想像していると、次第にそのヌポヌポ感が脳を心地よく刺激し始めたのだ。
 新たなヘドロを放出した私は、いつしか自らの意思で腰を振っていた。ぎこちなく腰を振りながら、窓の外の妻を必死に演じていた。
 そんな私に、サムソンは、「おお、凄いぞ……もっと、もっと激しくやってくれ」と嬉しそうに笑い、揺れる私の尻をパンパンと叩いた。そしてハァハァと臭い息を吐きながら悶え始めた。
 そんなサムソンを更に興奮させてみたいと思った。
 背面騎乗位で腰を振っていた私は、サムソンの両太ももに乗せていた右手を股間の中にソッと潜らせ、恐る恐る結合部分に指を伸ばした。
 ヌルヌルの肛門の入り口で、コリコリとした亀頭がヌポヌポとピストンしていた。それを指で確かめながら、見知らぬ男と妻と結合部分を思い浮かべ、そして女声で、「あぁぁん、あぁぁん」と悶えて見せた。
 そう変貌した私に、たちまちサムソンは欲情を増した。「気持ちいいか、気持ちいいか」と私の耳元に何度も囁きながら、徐々に挿入を深めてきた。
 亀頭がすっぽりと中に納まり、いよいよ肉棒が入り込んできた。今までツルツルとしていた感触が、ゴリゴリとした感触へと変わり、肛門の表面にピリピリとした痛みが走り始めた。
 裂ける、裂ける、と怯えながらも、それでも我慢して腰を振っていた私だったが、しかし次の瞬間、私のその腰は凍りついたように停止してしまった。
 それは、窓の外の光景が変わったからだった。

 それまで浴槽の中で腰を振っていた妻は、いつしか浴槽から出ていた。
 浴槽の中で妻と交わっていた若い男は、露天風呂の縁に腰掛けていた。既に射精したらしく、そのペニスはだらりと萎れていた。
 妻を浴槽の外に連れ出したのは三十代の男だった。モテなさそうなその不細工な顔は、一時期『生キャラメル』で一世を風靡した田中義剛にどことなく似ており、いかにも駅裏の薄汚いピンサロ通いをしてそうな、そんな暗い男だった。
 男は洗い場の石タイルの床の上に発泡素材のバスマットを敷くと、露天風呂の湯を桶で掬い、そこにバシャバシャと湯をかけ始めた。それを怒ったような顔で何度も何度も繰り返し、いよいよバスマットに湯気が立ち上がると、鈍い動作でそこに仰向けに寝転がりながら、獰猛に勃起したペニスを夜空に向けて反り勃てた。
 天は二物を与えぬというがまさにその通りだった。その醜い体と不細工な顔に比例し、その男のペニスは、まるで『大人のおもちゃ』のように、見事なまでに立派だった。

ウツボ244

 そのペニスを見た瞬間、強烈な恐怖に襲われた。さっきの小島よしおに似た男の巨大ペニスよりも一回りも大きく、あんな化け物のようなペニスを入れられたら、妻の肉体と精神はたちまち破壊されてしまうのだ。
 男は、洗い場の隅で立ち竦む妻に、おいで、おいで、と手を振っていた。そして、これ見よがしに凶暴なペニスを突き出し、それをシコシコとシゴいていた。

(行くな……あんな化け物チンポはやめておけ……マンコも脳もぶっ壊れてしまうぞ……)

 私は必死にそう念じた。行くな、行くな、と念じながら下唇を噛み締めていた。
 確かに、あの化け物ペニスで狂いまくる妻の姿を見てみたいという願望はあった。が、しかし、それはあくまでも願望であり、実際にそれを目の当たりにされると、そんな願望よりも妻の肉体と精神が心配になり、たちまち私は怖じ気付いてしまった。
 しかし、今更怖気付いても遅かった。既に妻はヘドロに侵されているのだ。
 妻をそう仕向けたのは誰でもなく自分自身だった。妻がそうなる事を何よりも望んでいたのは自分自身であり、今更それに怖気付いても、もはやそれは自業自得だった。

 再び私は絶望へと突き落とされた。
 妻は、催眠術にかけられたかのようにフラフラしながら、おいで、おいで、と手招きする男に向かって歩き出していた。
 しかし、(やめろ、行くな、やめろ)と、必死に念じるのも虚しく、妻は横たわる男の足下にソッと腰を下ろした。そして、いきなりその化け物のようなペニスにバグッと喰らい付くと、ゆっくりと頭部を前後に動かし始めたのだった。
 
ウツボ245

 気が触れたかのようにそれをしゃぶりまくる妻には、もはや肉棒しか見えていないようだった。たとえ相手が醜い男であろうと、たとえ汚い男であろうと、いや、極論で言えばそれが父親であったとしても、そこに肉棒があれば妻は迷わずそれを咥えるであろう。
 そう思いながら、その残酷なシーンを見ていると、背後でサムソンが、「どうした、ほら、もっと動かしてみろ」と私の尻を叩いた。
 もう何もかもが嫌になっていた私は、もはや尻を振る気力は失せてしまっていた。できる事ならこの場で潔く切腹し、この不浄なる人生を終わらせてしまいたいほどだった。
 しかし、何度も言うが私は異常性欲者だった。この死にたいくらいに残酷な現実をも、性的興奮に変えてしまうほどの異常者だった。
 だから私の胸を締め付けているこの絶望が、いずれ快楽へと変わるのは時間の問題だった。
 が、しかし、というのであれば、こうして何度も何度もしつこく絶望する必要はないだろうと誰もがそう思うだろうが、しかしそれは違った。それは寝取られ地獄というヘドロを知らない正常人の考えである。
 異常者は違った。寝取られ地獄に陥った異常性欲者というのは、その絶望が深ければ深いだけ喜びを得るものだった。そして、その深い絶望を何度も何度も繰り返すことにより、快楽を巨大化させていくという、実に気色の悪い生き物なのであった。

 再びサムソンが私の尻を叩いた。半分まで埋まってしまったペニスを、肛門の中でヒクヒクと痙攣させながら、早く動かせと催促していた。
 私は、深い深い絶望の谷底でのたうち回りながら、叩かれる尻の痛みを感じていた。
 そんな私が再び絶望から這い上がり始めたのは、妻が巨大なペニスをしゃぶり終えた直後だった。
 なんと妻は、男が何も命令していないにもかかわらず、自らの意思でフェラチオを終え、そのまま仰向けに寝転がる男の体の上に跨り始めたのである。
 それを目にした瞬間、私の絶望はみるみると快楽へと昇り始めた。そして妻が男の股間にしゃがみ、その化け物のようなペニスをいやらしく握り締めながら、自ら膣に入れようとしているそのシーンを見た瞬間、私の絶望は快楽へとぶっ飛んだ。

 妻は、男の股間の上に大股開きでしゃがみながら、掴んだ化け物ペニスをくねくねと動かしていた。恐らく、この巨大な肉棒はスムーズに入らないと思ったのであろう、指でベロリと開いたワレメにその握り拳のような亀頭をヌルヌルと擦り付け、そこから溢れ出る汁を亀頭に満遍なく塗りたくっているのだ。 

ウツボ246

 そうしながら妻は、恍惚とした表情で男を見下ろしていた。恐らく妻は、亀頭を膣にヌルヌルと滑らせながら、同時にクリトリスを捏ねくり回しているに違いなかった。
 妻はクリトリスが弱かった。散々犯しまくった後でも、クリトリスをちょっと弄ってやれば、まるでスイッチを入れられたロボットのようにすぐに股を開いた。
 そんな妻が、今、自らクリトリスを刺激していた。誰かに強制的に弄られているわけでもなく、偶然そこに触れたわけでもなく、明らかに自分の意思でそうしているのだ。
 それは、妻がこの『狂気の宴』に、どっぷりとハマってしまっている証拠だった。
 それを知った私は、たちまち強烈な嫉妬に駆られた。強引にヤられているというのならまだしも、妻があの醜い男のペニスで感じていると知った瞬間、私の胸で強烈な嫉妬が燃え上がり、すぐさまそれが凄まじい性的興奮となって脳をグラグラと揺らした。
 何が何だかわからないくらいに興奮してしまった私は、「もっと! もっと奥まで入れてください!」と叫びながら、尻をグイグイと突き出した。まるでスクワットをするかのように両膝を屈伸させ、肛門に突き刺さるサムソンのペニスを激しく摩擦し始めると、サムソンが、「おい、いきなりは危険だぞ」と慌てて私の腰に手をあて、その動きを止めようとした。
 しかし私はそんなサムソンの手を振り解いた。そして、「いいんです! もうどうなってもいいんです! お願いします、滅茶苦茶にしてください!」と狂乱しながら、強引にそれを根元まで入れようとした。
 すると、再び窓の外の妻の動きが変化した。
 それまで男の股間の上でしゃがんでいた妻が、今はその尻を男の股間にストンっと落としていた。そして腰をコキコキと動かしながら尻をそこにグイグイと押し付け、巨大な乳をタプタプと揺らしていたのだった。

ウツボ247

 妻は腰を振りながら男の顔をじっと見ていた。半開きのその目はとろりと垂れ下がり、まるで夢遊病者のようにふわふわと浮いていた。
 それは私の知らない妻だった。今まで私とのセックスで、そのような表情を一度たりとも見せたことはなく、かろうじてローターでイク瞬間にそれらしき表情を見せるくらいだった。
 今妻は本気で感じているのだ。自ら腰を動かし、化け物のようなペニスで膣内を掻き回しながら、その初めての快楽に酔いしれているのだ。
 それを思うと、急に妻が愛おしくなってきた。
 今まで妻は、異常性欲者の私に変態的なセックスばかりを強要され、自分の快楽はというと、その変態セックスの間のインターバルに、こそこそとローターで得ているという有様だった。
 そんな妻が、自らの意思でペニスをしゃぶり、自らの手でそれを陰部に挿入し、そして脳が蕩けんばかりの表情で悶えていた。しかも相手は見ず知らずの醜い男であり、そんな相手にわざわざ演技する必要はないため、その『悶え』は本物と言えた。
 そう考えると妻は、日頃の私の理不尽なセックスに不満を抱いていたのかも知れない。元々妻は、狂った妄想を耳元で囁かれながらピストンされたり、その妄想に基づき、深夜の公衆便所でレ○プごっこをしたりするといった、そんな私の変態じみたセックスが嫌いだったのかも知れない。
 そんな事を思っていると、途端に妻が可哀想に思えてきた。そして無性に妻が愛おしくなり、激しい切なさに胸が締め付けられた。

 仰向けに寝転がっていた男の手が、タプンタプンと跳ねている妻の巨乳を鷲掴みにした。
 真っ白な乳肉に男の太い指がグニョグニョと蠢き、それと同時に妻の腰の動きが激しくなってきた。
 もはや妻の体はぴょんぴょんと飛び跳ね、まるで正座したままトランポリンに乗っているようだった。あれだけ体が大きく跳ね上がるということは、股間でもそれだけ肉棒が大きく上下しているという事であり、あんな化け物のようなペニスが妻の穴の中を激しくズボズボしているのかと想像していると、なぜか(私も頑張らなければ)という変な対抗意識が涌き上がり、私はサムソンのペニスを根元まで捩じ込もうと、おもいきり尻を押し付けた。
 ピリッという感触と共に強烈な痛みが肛門に走った。「うっ!」と下唇を噛みながら慌てて尻を引くと、サムソンは宙に浮いた私の尻を覗き込みながら、「ほらみろ」と心配そうに呟いた。

「初めてなんだから焦っちゃダメだよ。焦って強引に入れて救急車で運ばれた人もいるんだぜ。これはね、要するにウ○コと一緒なんだよ。ほら、カチカチの巨大ウ○コを一気に捻り出そうと踏ん張ると肛門が裂けちゃうだろ。あれと同じだよ。ウ○コを出すのも、チンポを入れるのも、焦らず慌てず、ゆっくりゆっくり時間をかけて肛門を解す事が大事なんだ……」

 そう物知り顔で語るサムソンを横目で見ながら、(お前のチンポはウ○コか)と呟くと、それでも私は強引に尻を押し付けてやった。強烈な痛みを我慢しながら、金髪ダンサーのブライベートダンスのように尻を『の』の字に回転させたり、尻を上下にユッサユッサと揺すってやったりした。
 サムソンはそんな私の尻を両手で押さえつけ、それ以上の挿入を必死に食い止めようとしていた。
 しかし、そうしながらもサムソンは、急に弱々しい口調で「やめてくれ……」と呟いた。そしていきなり私の腰にしがみつくと、「そんなに激しくするとイッてしまうからやめてくれ……」と、情けない声で白状したのだった。

 要するに彼は、イキそうだから私に尻を振って欲しくないだけだった。いきなりは危険だぞ、などと先輩風を吹かし、わざわざ最もらしいウ○コ話まで持ち出しながらも、結局は自身が早漏なだけであった。
 とりあえず私は腰の動きを止めてやった。
 ソッと股間を覗くと、肛門にはペニスが半分だけ突き刺さり、まさに途中で止めたウ○コが、ぶらぶらとぶら下がっているようだった。
 私はゆっくりと顔を上げた。ペニスは肛門の中でビクビクと痙攣し、一触即発の状態だった。
 だから私は、身動きせぬままサムソンのマグマが治まるのを待ってやった。

 そうしている間に、妻の腰の動きは激しさを増していった。妻は男の腹の上で、まるでバランスボールに乗りながらジャンプしているかのように、その大きな尻をバンバンと跳ね上げていた。
 男は苦しそうな表情を浮かべながら、しきりに妻の太ももをパンパンと叩いていた。恐らくそれはイキそうだというサインなのであろう、この男もサムソンと同じ早漏だった。
 それでも妻は容赦なく腰を振った。巨大な二つの乳肉をポテポテとバウンドさせながら、機械のようにコキコキと腰を振りまくった。
 すると、いきなり男の体が硬直した。ピーンと伸ばした両足を、打ち上げられたカツオの尾のように、ピクピクピクと痙攣させ始めた。
 瞬間、私の脳裏に、大量の精液をビュッビュッと噴き出している化け物ペニスの姿が浮かんだ。と同時に、まともに中出しされながら平然と悶えている妻に対し、激しい嫉妬の念が湧き上がった。
(くそっ……)と、そう下唇を噛みしめていると、腰を振っていた妻が突然空を見上げた。そして、狼が遠吠えするかのように夜空に向かって激しい喘ぎ声を発した。
 恐らく妻は、男のその激しい中出しに触発されたのであろう、膣内で弾ける精液と共に絶頂に達した。
 そんな他人棒でイク妻の姿を、私は震えながら最後まで見ていたのだった。
 
ウツボ248

(つづく)

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