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吐泥(へろど)2

2013/06/13 Thu 00:01

 その古いラブホテルは球場の裏手にあった。そこで私は、見ず知らずの男と絡み合う妻を愕然と見ていた。
 私は乱される妻の顔ばかり見ていた。他にも見るべき所は沢山あった。結合部分やフェラシーンやクンニシーンなど、興味深い箇所は沢山あったが、しかしそのような経験が初めてだった私にはそれらを見る余裕はなく、まるで出産に立ち会った夫のように、ただただひたすら妻の顔を心配そうに見つめていたのだった。
 もちろん妻も初めてだった。だから妻も、その見ず知らずの中年男にちょっと体を触れただけで絶望的な表情を浮かべ、巨大なペニスを口に含まされたり、ぶよぶよの睾丸を舐めさせられている時など、ずっと嫌悪の表情を浮かべていた。
 しかし、それが奉仕する側から奉仕される側に変わると、妻のその表情に変化が現れ始めた。それは、単独男が妻の股に顔を埋め、ペチャペチャと下品な音を立てて性器を舐め始めた時だった。

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 その時も、やはり妻の顔には嫌悪の表情は浮かんでいたが、しかし、その表情には何やら困惑している様子が見受けられた。
 それはきっと、妻は密かに男の舌に快楽を得ていたからに違いなかった。私が見ている手前、表向きには嫌悪を示していた妻だったが、しかしその内面では、クリトリスを舐められて感じてしまっていたのだ。
 嫌悪と快楽。そんな理性と本能が妻の中で葛藤していたのであろう、その今にも泣き出しそうな顔は、嫌がっているようにも見えれば、喜んでいるようにも見えた。
 もしここに私がいなければ、おそらく妻は淫らな声を張り上げて悶えている事だろう。自らの意思で自分の両足を両腕に抱え込み、これでもかというくらいに股を開きながら、もっと舐めてと腰を突き上げているに違いなかった。

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 私は密かに悶えていた。妻に対する疑念が奇妙な感情を呼び起こし、複雑な性的興奮に襲われながらも、必死に妻の顔を覗き込んでいた。
 妻は、私がそれを見て興奮している事に気づいているようだった。そんな妻が単独男に四つん這いにされ、いよいよその巨大なペニスを背後から挿入されそうになると、突然私に振り向きながら、「見ないで……」と弱々しく呟いた。
 すると男がそんな妻の尻をいやらしく撫でながら、「ダメだよ奥さん、ちゃんと旦那さんに見てもらわなくちゃ」と野太い声で笑い、その大粒イチゴのような亀頭を妻の割れ目に這わせた。
 それでも妻は必死に私に振り返りながら、「お願い、見ないで」と悲痛に言った。
 しかし私はその時見てしまった。私は見逃さなかった。そう言いながらも妻が、その巨大な肉棒をより深く挿入させるために、自らの意思で尻を更に突き出していたのを……。

 男は、そんな妻の剥き出された裂け目の表面に、パンパンに腫れ上がった亀頭を擦り付けた。両手を腰に当て、腰だけを巧みにコキコキと動かしながら、妻の粘膜に亀頭を滑らせていた。

「旦那さん、奥さんのオマンコ、もうヒクヒクしてますよ。我慢できないみたいですから入れてあげてもいいですか?」

 男がそう言いながら私に振り返った。男は典型的なサル顔で、『猿の惑星』に出てくる茶色い毛をしたザイアス博士によく似ていた。
 この男は、この手のプレイに随分と手馴れているようだった。男は、私たち夫婦が寝取られプレイは初めてだということを知っているため、わざとそのような残酷な言葉を放っては、私や妻に羞恥と屈辱を与えているのだ。その言葉によって私たちの興奮をより高め、同時に自らもそんな私たち夫婦を見ては背徳の興奮を得ようとしているのだった。

 そんな男の意図的な言葉に、私はまんまと翻弄された。こんなサル男に感じさせられている妻に激しい嫉妬の念を抱き、そして今まさに見ず知らずの他人のペニスで妻が汚されようとしているこの瞬間に私は身震いし、凄まじい絶望感と性的興奮に脳を掻き乱されていた。

「それじゃあ……入れますからね……」

 男はそう短く呟くと、猫が背伸びをしているようなポーズで尻を突き出している妻の両太ももを両腕で押さえ込み、そのままパックリと開いた妻の尻肉の谷間に向かってゆっくりと腰を突き上げた。
 テラテラと赤く濡れ輝く妻の割れ目に、見知らぬ男の巨大な肉棒が滑り込んだ。それはまるでコンニャクゼリーをカップから押し出した瞬間のように滑らかであり、その巨大な肉棒はいとも簡単に根元までツルンっと飲み込まれてしまったのだった。

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「あああ……凄く締ってますよ奥さん……」

 男はそう唸りながらみるみる腰の動きを早めていった。その腰の動きが乱暴になるにつれ私の心も乱れた。まるで突然地震に襲われた老婆のようにおろおろする私は、意味もなく人差し指の爪をカリカリと噛みながら、蹂躙される妻の顔を恐る恐る見た。
 そこに目を向けた瞬間、いきなり妻と目が合った。
 妻はじっと私を見ていた。その表情は、脱糞している姿を人間に見られている犬のようであり、今までに見たことのない羞恥にかられた表情だった。
 尻から突き上げられる振動に肩をユッサユッサと揺らしながら、妻が再び「見ないで……」と言った。しかしその声は先ほどのような悲痛な叫びではなく、もはや猛威を振るう肉棒の威力に観念してしまったかのような、どこか諦めが感じられる呟きにすぎなかった。
 そのまま妻は、この見ず知らずの男に様々な体位で犯された。横向きにされ、がっしりと体を抱き締められながら強引にキスをされている妻を見ていると、そのあまりの刺激に、思わず私はその場にヘナヘナとへたり込んでしまっていた。
 頭上から、「キスはイヤ」という妻の抵抗の声が聞こえてきた。床にへたり込んだ私のすぐ目の前では二人の結合部分が、くちゃくちゃといやらしい音を立てていた。そんな結合部分には白濁の汁が溢れていた。それは明らかに妻のモノと思われる汁であり、それを見た瞬間、「キスはイヤ」と抵抗している妻の声に、私は更なる興奮を覚えたのだった。

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 あの時の、あの妻の背徳的な表情と声と白濁の汁が、今テレビ電話の画面に映っている妻の顔と大きく重なった。
 私はあの時の興奮を思い出しながら、右手に握りしめたナプキンをガシガシと激しくシゴき、その中に大量の精液を放出した。
 クフッ、クフッ、と鼻を鳴らしながら射精していると、妻が「もういいの?」と恐る恐る首を傾げた。
 そんな妻の愛らしい目を見つめながら射精する私は、他人男の肉棒に乱れる妻の、あの残酷なシーンをもう一度見たいと必死に思いながら、その誰の物かわからぬ使用済みナプキンの中に、異常な欲望を出し尽くしたのだった。

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(つづく)

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