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ストレス4

2013/05/30 Thu 18:10

ストレス4




「一人でここに泊まってるの?」と、男はタバコ臭い息でそう聞いて来た。広美がコクンっと頷くと、いきなり男は、前屈みで垂れていた白い乳肉を手の平の上に乗せ、「胸、おっきいね」と笑いながらそれをタプタプと弄んだ。
 広美は息を止めた。叫び出したいほどの恐怖と喘ぎ出したいほどの興奮を必死に堪えながら、(私は性欲処理のメス豚だ)と自分に言い聞かせた。
 右乳を弄ばれたままゆっくりと体を起こした。そのまま黙ってジッと耐えていると、男は「下着、履いてないんだね」と言いながら、しゃがんだ広美の股を覗き込んだ。
 醜い割れ目が見られていると思うと、羞恥に駆られた広美の喉が鳴った。あまりの興奮に、今にも嗚咽しながら泣き出してしまいそうだった。

「凄く濡れてるよ」

 男は、そう薄ら笑いを浮かべると、「ほら……」と言いながら広美の股間に手を伸ばした。テラテラと濡れ輝く陰唇が指でぺろりと捲られ、その奥にある赤い粘膜が剥き出しにされた。異様に長い人差し指が裂け目に沿って上下に滑り出し、ヌルヌルと滑る指がピチャピチャと卑猥な音を鳴らした。
 しゃがんでいた広美の尻が、その指の動きに合わせてクネクネと回り始めた。その瞬間、男のゴツゴツした手が広美の手首をがっしりと掴んだ。

「五百円あげるから、部屋においでよ……」

 男は、返事も聞かないまま広美を強引に立ち上がらせると、広美の左手を握ったまま早々と歩き出した。静まり返った深夜の廊下に、二人のスリッパがスタスタと響いた。広美は抵抗しなかった。まるでスーパーのGメンに連行される万引き犯のように黙って項垂れていた。
 男は広美の手首をしっかりと握ったままドアに鍵を挿した。ドアを開けると部屋の中は煙草の煙で真っ白だった。小さなテーブルの上には吸い殻が山盛りになった灰皿が置かれ、その横には缶ビールの空き缶が二本転がり、ポテトチップスの袋が銀色の口をぽっかりと開いていた。

 広美はベッドの上に座らされた。そこで初めて拘束されていた手首が解放された。
 男はテーブルの上に置いてあった黒い財布の中から五百円硬貨を取り出すと、そのままベッドにドスンと腰を下ろし、それを広美の手に握らせた。
 点けっぱなしのテレビの画面には、マネキン人形のような綺麗な女が、屈強な男たちに次々に顔射されるAVが垂れ流されていた。男はそれを見ながら性器を弄っていたのか、我慢汁を拭き取ったと思われるティッシュが、ベッドの上に転がっていた。
 男は項垂れる広美の顔を覗き込みながら、「いくつ?」と聞いてきた。蚊の鳴くような声で「三十です……」と答えると、男は、へぇ〜っと言いながら、開けた浴衣から顔を出していた乳肉にソッと手をやった。

「どうしてこんな格好してるの?……もしかして一人でエッチな事でもしてたのかな?」

 男はそういやらしく囁きながらニヤニヤと笑顔を浮かべると、そこにピーンッと突き出ていた乳首を人差し指でコロコロと転がした。項垂れる広美の口から、「んっ……」と声が洩れた。すると男は、そんな広美を満足そうに見つめながら素早く自分の浴衣の裾を捲ると、明るい蛍光灯の下にゴツゴツとした肉棒を突き出した。

「実はね、俺も今、これ見てセンズリしてた所なんだよね……どうだい、せっかくならお互いに見せあっこしながらオナニーしないか?」

 男はそう笑いながら二十センチ近くはあろうかと思われる肉棒を根元でがっしりと握りしめ、それを広美に見せつけながらシコシコと上下にシゴき始めた。無言のまま項垂れていた広美だったが、しかし、上下に蠢く黒い肉棒からは目を離さなかった。我慢汁が溢れる肉棒は、上下される度にピチピチと卑猥な音を鳴らし、広美の淫らな脳を刺激した。
 男は、「ほら、あんたもやりなよ」と笑いながら広美の右手を掴むと、その手を広美の股にバサッと置いた。
 広美もそこに触れたかった。この男に見られながら、ジクジクと疼く膣穴をおもいきり指で掻き回したい心境だった。しかし、小心者の広美にはその第一歩が踏み出せなかった。ただただジッと項垂れながら、上下に動く肉棒を見つめているのが精一杯だった。
 そんな広美に痺れを切らしたのか、男は再び広美の手首を掴むと、その手を自分の肉棒を押し付け、「じゃあ手伝ってくれよ」と笑った。
 広美の五本の指が恐る恐る動いた。それをしっかりと握るまでには結構な時間を要したが、しかし、一度握ってしまうと、広美の手首は勝手に上下に動き出していたのだった。

 びっくりするほどに硬い肉棒だった。これほどの肉棒に触れるのは初めてだった。一週間前、出会い系で知り合った中年男も、かなり大きな肉棒だったが、しかし、ここまでは大きくはなかった。
 その中年男というのは、名古屋市内にある広告代理店で働いているという五十を過ぎた薄汚い親父だった。出会い系のコメントに、「バイアグラを飲んでいます」と書いていただけあり、待ち合わせしたテレビ塔の下のベンチで会うなり、広美に股間を触らせては、「な、硬いだろ」と自慢げに笑っていた。
 そんな中年男は、「時間がないから、時間がないから」と妙に焦りながら、広美をテレビ塔の地下にある巨大地下駐車場に連れて行った。そしてそこの隅にある身障者用トイレの中に連れ込むと、いきなりイチジク浣腸を三個も注入した。そのままの状態で、車がひっきりなしに走り回っている巨大な駐車場の中を歩き回された。次第に腹がグルグルと鳴り出し、滲み出た冷汗が額に垂れた。我慢できなくなった広美が「もう無理です」とその場にしゃがみ込むと、中年男は冷ややかな目で広美を見下ろしながら、「そこでそのまましちゃえばいいがね」と笑った。
 その残酷な言葉が広美の緊張の糸をプツンっと切った。踞っていた広美の下半身で、ズブブブブブッと籠った音が轟いた。それはまるで、おもいきり振りまくった瓶コーラの蓋を開けた時のような凄い勢いだった。
 今までそんな性癖は全くなかった。浣腸など気持ち悪いと思っていたほどだった。しかし、実際にそれをされ、今までにない羞恥心と屈辱感に襲われると、広美の中で燻っていた被虐性欲が必要以上に燃え盛った。
 中年男は、羞恥と快楽に身悶えている広美を、再び身障者用のトイレへと連れ込んだ。そこで広美を全裸にさせ、便器に両手を付かせ、尻を突き出させた。中年男は汚物にまみれた尻に顔を近づけながらペニスをシゴき、尻に飛び散った汚物をペロペロと舐めていた。
 そうされながら広美が自分の陰部を弄り始めると、突然中年男は豹変した。いきなりガバッと立ち上がると、「臭いんだよ! 臭さすぎるんだよ!」と怒鳴りながら、広美の髪を鷲掴みにした。そして汚物まみれの顔で広美を睨みながら「この糞変態女が!」と怒鳴り、広美の顔面をおもいきり殴ったのだった。
 中年男は狂ったように拳を振りまくった。唇が切れ、血が噴き出し、前歯がへし折れた。殺される、っと思いながら失禁してしまうと、そのまま冷たいタイル床にひっくり返された。
 全裸の体がタイルに叩き付けられ、まるで船上に打ち上げられたカツオのようにビタンっと音を立てた。
 中年男は、小便を垂らしたままの広美の尻を両手で持ち上げた。そして、『ヤングマン』を口ずさみながら、バイアグラで固くなった肉棒を背後から入れてきた。強烈な快感に身悶える広美は、糞と血にまみれた冷たいタイル床に顔を擦り付けながら、二度もイッてしまったのだった。

 あの時の中年男の肉棒は、脅威を感じるほどに大きく思えた。しかし、今のこの男の肉棒は更に大きく思え、そして獰猛に見えた。
 そんな巨大肉棒を握りしめる広美と男は、薄汚いビジネスホテルのベッドの端で並んで座っていた。男は広美の肩を右手で抱きながら、そこにダラリと投げ出された大きな乳房を左手で揉んでいた。そして時折広美の耳元に唇を這わせ、「はあぁぁ、はあぁぁ」と、煙草臭い息を吹きかけていた。
 広美の手首が上下に動く度に男は太ももをスリスリと擦り合わせていた。我慢汁が溢れ出し、尿道がピチピチと音を立てると、広美は、このまま男がイッてしまうのではないかと心配になり、その上下の動きをゆっくりと止めた。
 今にも破裂しそうな亀頭は、ビクン、ビクン、と痙攣しながら疼いていた。それを手の平に包み込みながら親指の腹で尿道をヌルヌルと擦ってやると、男は「あぁぁ」と唸りながら腰を捻り、広美の乳を鷲掴みにした。
 そのまま男は、抱いていた弘美の肩を強引に引き寄せた。広美の頭部を自分の太ももへと押し込み、広美の唇に亀頭を突き付けると、「しゃぶってくれ」と切ない声で唸った。
 目の前に迫る亀頭からは、饐えた臭いがムンムンと漂ってきた。それは、便器に飛び散った尿が乾いた匂いによく似ており、不意に、ここ三日くらい自宅のトイレ掃除をしていない事を思い出させた。
 そんな亀頭に、迷う事なく舌を這わせた。ツルツルの頭をペロペロと舐めると、そのままカリ首の裏へと舌を滑らせた。頭上で男が「おぉぉ……」と唸った。カリ首の裏にザラザラとした小さなイボをいくつか発見した。恐らくそれはコンジロームだろうが、しかし今の広美にはそれがなんであろうと、もはや関係なかった。
 亀頭に舌を這わせながら大きく口を開いた。太い肉棒を根元まで飲み込むと、そのまま口内で肉棒に舌を絡ませた。舌をグルグルとスクリューさせながら顔を上下に動かし始めると、男はピンッと伸ばした両足をスリスリと擦り合わせながら「おう、おう」とオットセイのように喘ぎ始た。
 唾液に濡れた根元を指で摘み、それをシコシコとシゴきながら顔を振った。唇で肉棒をしっかりと挟み込み、尿道に舌をぴったりと押し当てながら、ジュブジュブと激しく顔を上下させた。
 すると男は、「待った、待った待った、イキそう」と顔を顰めながら、慌てて広美の頭部を止めさせた。
 しかし、スイッチが入ってしまった今の広美には、取りあえずこの男の精液が飲みたいという欲望だけが渦巻いていた。この、出会ってまだ三十分も経っていない男に、いきなり口内に射精されたいという被虐的な欲望に取り憑かれてしまっていたのだ。
 取りあえず動きを止めた広美は、肉棒を銜えたままの状態でベッドから下りた。自らの意思で絨毯の床に膝を付き、男の太ももに両手を添えた。この体勢の方がより屈辱的であり被虐感が増すのだ。
 再び広美は頭部を動かし始めた。更に激しく舌を動かしながら、そこにペプペプと音を立てた。
 すると、股間の下で男の右足が動き出した。男の足の親指が広美の股間を弄り始め、びろびろに垂れ下がる小陰唇を掻き分けてきたのだ。爪が伸びた親指がグジョグジョに濡れた膣に潜り込んで来たのだ。水虫かも知れないと恐怖に駆られながらも、その恐怖が逆に性的興奮に変わった。
 広美は股を開いた。親指はいとも簡単に穴の中にヌルッと滑り込んだ。男は親指をピコピコと動かしながら、わざとそこにピチャピチャと音を鳴らし、「すげぇ濡れてるぞ」と冷ややかに笑った。
 広美は、肉棒だけでなく睾丸や肛門までも丹念に舐めまくった。汗臭い股関節をベロベロと舐め、ブヨブヨの睾丸を口に含んではパコパコと吸引した。
 そして再び肉棒に戻り、狂ったように頭部を振ってしゃぶりまくると、遂に男は「あああ、あかん」と唸り、広美の股の下に揃えた両脚をピーンッと伸ばしたのだった。
 口内で、精液が、ビシュ! ビシュ! と連射した。その勢いは凄まじく、おもわず広美はそれを咥えたまま「うぐっ! うぐっ!」と唸ってしまった。
 それでも広美は必死にそれに喰らいついていた。断続的に発射される精液を舌で受け止めながら、その衝撃を楽しんでいた。一滴も漏れないようそこに吸い付いたまま、男の痩せた太ももにしがみついていた。
 やっと連射が止まった。その量は半端ではなかった。増してそれは異様に濃厚で、その臭気はまるでイソジンの原液を口に含んだような刺激だった。
 唇を更に窄め、吸引しながら顔を引いた。尿道に溜まっていた残液がドロドロと絞り出された。その精液を肉棒に塗り込み、ゆっくりと顔を前後させながら最後の愛撫をした。
 唇から肉棒を抜くと、まだ勃起したままの肉棒は、半円を描きながら下っ腹にビタンと叩き付けられ、ドロドロの姿を蛍光灯の下に晒した。
 床にしゃがんだ状態で、口内に溜まった精液をゴクリと飲み込んだ。鼻から息が抜けるなり独特な精液臭が口内に広がり、おもわず眉間にシワが寄った。
 そんな広美を見下ろしながら、男は「入れて欲しいだろ?」と聞いてきた。
 広美は、男の視線から慌てて目を反らした。脅えた目で絨毯の煙草の焦げ後をジッと見つめながら、まだ口内に残っている苦味を必死に喉に流し込んでいた。
 サディストな男にしてみたら、そんなウジウジした女のほうが堪らなく魅力的だった。ヤってヤってという積極的な女よりも、やめてやめてという女の方がイジメがいがあるのだ。
 そういうこの男もサディストだった。そんな性癖を胸に秘めた危険な男なのであった。

(つづく)

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