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夜明け前

2012/09/08 Sat 10:28

夜明け前

《解説》
自宅の玄関で宅急便の男にスカートの中を見せていた妻。
そんな妻の姿を目撃してしまった夫は、怒りと恐怖と悲しみを感じると共に奇妙な快楽を感じ始めていた。




《本編》
 朝の散歩から帰って来ると、ふと家の前にクロネコヤマトのトラックが止まっているのが見えた。
 妙な胸騒ぎを覚えた。案の定、玄関の上がりかまちにわざとらしくしゃがんだ妻は、その短いスカートの中を若い宅配員に見せつけていた。

 妻は、二人の子を持つ中年と言えどその体は女としてまだまだ充分にイケた。その柔らかそうな体は妙にエロく、くびれたウェストから伸びる大きな尻は、後背位をそのまま連想させるほどに生々しかった。
 そんないやらしい身体をした妻が、玄関の上がりかまちにしゃがみながらダンボールの受取書にサインをしている姿を、私は玄関のたたきに立つ宅配員の背後に身を隠しながらソッと見ていた。

 しゃがんだミニスカートからは白いレースの下着が顔を出していた。しかも、前屈みで受取書を書いている妻の胸底は丸見えだった。
 宅配員と同じ目線の私の目には、下着のレース部分にうっすらと透ける陰毛の影や、浮いたブラジャーの隙間から顔を出している乳首までもが見る事ができた。

 妻は、わざとそうしているのか、それともたまたまそうなってしまったのか、その時の私にはまだわからなかった。
 恐らくキッチンのガスの火を付けっぱなしか何かで慌てているのだろうと思った私は、妻を視姦している宅配員を押し退けながら「ただいま」と玄関に入った。
 そのとたん、妻は半開きだった股をサッと閉じた。振り向くと、頬を赤らめた若い宅配員は慌てて私から目を反らし、そのまま黙って俯いた。そんな宅配員のズボンの股間は明らかに膨らんでいた。

 宅配員が帰った後、怪しいと思った私は妻を居間の畳の上に押し倒した。果たしてあの行為がわざとだったのか、それともたまたまだったのかを確認しようと思ったのだ。
 いきなりスカートの中に手を入れてきた私に、妻は激しく抵抗した。私は一旦その手を止め、「どうしてそんなに嫌がるんだ?」と妻の顔を覗き込みながら尋ねてみた。
「だって……朝からそんな気分になれません」
 そう唇を窄めながら呟く妻は、そのまま私の腕からすり抜けようとした。そんな妻の肩を押さえ込み、再びスカートの中に手を押し込んだ。
(そんな気分かどうかはココを見ればわかる事だ)と呟きながら、妻の下腹部を包み込む下着をおもいきり引っ張り、陰毛に覆われた陰部を覗き込もうとすると、突然、凄まじく汚れた下着のクロッチが、私の目に飛び込んできたのだった。

「これはいったいどういう事だ」
 私は、ネトネトに湿ったクロッチを妻に見せつけながら聞いた。
 ゆっくりと顔を起き上がらせた妻は、そのクロッチを見るなりサッと目を反らした。そして床の畳をジッと見つめながら「もうすぐ生理だから……オリモノが多いの……」と羞恥に頬を引き攣らせた。
 私は妻の顔を見つめながらクロッチに指を這わせた。そしてそこに、ぴちゃ、ぴちゃ、という卑猥な音を立てながら、「これはどう見ても愛液だ。オリモノなんかじゃない」と首を横に振ると、妻は今にも泣き出しそうな表情で、「もうやめて」と下唇を強く噛んだ。
 私はそんな妻を無視したまま陰毛に覆われた陰部に指を押しあてた。まるでハチミツの瓶の中に指を入れているかのような、トロトロとした感触が指先に広がった。
「あの宅急便の青年にわざと見せつけていたんだね? キミはああいう若いのとヤリたいのかね? ん? どっちなんだい?」
 ヌルヌルの穴の中に二本の指を挿入させると、カプカプカプカプっと奇妙な音を立てながら妻の穴の中を激しく弄った。
「違います、やめて下さい」
 妻は赤子のように首をイヤイヤと振りながら、股間に伸びる私の右腕を必死に掴んだ。
「欲しいんだろ。これが欲しかったんだろ。あの若い宅急便の青年のチンポでココをぐちゃぐちゃに掻き回して欲しかったんだろ」
 そう呟きながら、私は、わずか六センチしかない短小ペニスをズボンから剥き出し、それを妻のトロトロの穴の中に押し込んだ。
 何の抵抗も無くペニスはヌルッと滑り込んで行った。フェラや手コキといった前戯なしのいきなり挿入は、お互いの性器を激しく敏感にさせた。
 私は宅急便の青年に犯される妻を想像しながら腰を激しく振った。
「あの若い男にこうやってヤラれたかったんだろ? 元気なペニスでズボズボと突いて欲しかったんだろ?」と、そう何度も何度も耳元で囁きながら、結合部分に、ぶちゅ、ぶちゅ、と卑猥な音を激しく立てた。
 しかし妻は冷めた表情で天井を見つめていた。最大勃起時で六センチしかない私のお粗末なペニスで妻が乱れ狂う事は、結婚してから今までに一度もなかった。
 しかし私は乱れ狂っていた。宅急便の青年の巨大なペニスで乱れ狂う妻を悶々と想像しながら腰を振る私は、ものの三分も保たないうちに、妻の穴の中に精液を撒き散らしてしまっていたのだった。

 その夜、妻に対する不審感は更に募るばかりだった。あの時、もし私があの場にいなければ、もしかしたら妻はあの宅配便の青年にセックスをさせていたかも知れない。そう思うと、私の脳波はピキピキと覚醒し、今までの睡魔は嘘のように過ぎ去った。
 妻の寝息を聞きながらベッドにジッと身を潜めていた私の心は激しく乱れていた。妻に裏切られるかも知れないという恐怖心と、もし妻に裏切られたらこれからどうやって生きていけばいいんだという絶望感が胸を圧迫し、私の心を滅茶苦茶に掻き回した。
 しかし、そう思う一方、見知らぬ男と交わりながら感じている妻の姿を想像すると、何とも奇妙な性的興奮が私の心を煽り立てた。
 妻に浮気はされたくない。しかし、妻が他人の男と激しく交わるシーンを見てみたい。
 そんな複雑な気持ちで眠れない私は、こっそり寝室を抜け出しては浴室へと向かったのだった。

 深夜の洗面所には、風呂の湿気とシャワーソープの残り香が微かに残っていた。白い蛍光灯がパラパラと狭い洗面所を灯すと、私は迷わずに洗濯機の蓋を開けた。
 洗濯機の中には二日分の洗濯物が溜っていた。その一枚一枚を取り出し、妻の下着を探した。
 湿ったバスタオルの下に、空色のメッシュ生地のパンティーが押し潰されては横たわっていた。それを洗濯機のドラムの中から摘まみ上げると、クロッチの裏側を開いてみた。
 そこには黄色いオリモノが、うっすらと縦線を浮かび上がらせていた。オリモノの量は、多いどころかほんの少量だった。これで、さっき妻が言った『生理が近い為にオリモノが多い』という言い訳は通用しなくなった。
 やはり、あの時妻は、宅急便の青年にわざとスカートの中を見せては感じていたのだ。青年を挑発し、若い肉棒を勃起させ、そしてそのまま若い肉棒を銜え込もうとしていたに違いないのだ。
 激しい怒りが私の胸をムラッと襲った。同時に、異様な性的興奮が勃起する亀頭をズキンっとさせた。
 私は荒い息を吐きながら洗面所を出た。
 電気が消えたままの薄暗い玄関でパジャマのズボンを下ろすと、さっき妻がスカートの中を露出していた場所に腰を下ろした。そしてあの時の光景を思い浮かべながら、ほんの少量のオリモノが付着したクロッチをクンクンと嗅いだ。
 オリモノはほんの少量だったが、しかしその匂いは強烈にキツいパルメザンチーズだった。私は、こんなに臭いオマンコでもあの宅配青年は妻のオマンコを舐めただろうか? とふと思い、あの汗臭い宅配青年にアソコを舐められる妻の卑猥な姿を想像しながら、チーズ臭いクロッチをチロチロと舐めた。
 ヤらせたい。あの宅配青年に妻をヤらせたい。そう思いながらメッシュのパンティーをペニスに被せ、この殺風景な玄関の上がりかまちで、妻の体にがっつりと四つに組みながら激しく腰をスコスコと振る宅配青年の姿を想像した。

 ペニスに包んだパンティーをシゴくと、メッシュの生地がペニス全体をザラザラと刺激した。私の唾液で湿ったクロッチが、更に私の我慢汁でネトネトと湿って行くのがわかった。
 高速でシゴいた。両脚をピーンっと伸ばし、ああああああああああああああっと唸り声をあげながらシゴきまくると、ゾクッとした感触が尿道に走り、たちまちパンティーの中に精液がドクドクと注ぎ込まれた。

 クロッチから白い精液がじわっと滲み出て来た。凄まじい快楽に襲われた私は、太ももをヒクヒクと痙攣させながら天井を見上げ、はあぁぁぁ……と最後の深い息をおもいきり吐いた。
 ペニスを包んだパンティーから白い精液が溢れ出し、陰毛の薮の中へとするすると滑り込んで行った。
 ふと凄まじい不安に襲われた。射精前の高揚感は消え去り、射精後の嫌悪感だけが心に渦巻いた。
「いつか必ず、妻はどこかの男とセックスするだろう……」
 そんな言葉が、自然にポツリと口から溢れた瞬間、誰かが私の心臓を鷲掴みにした。
 精液でずっしりと重くなったパンティーを玄関のたたきに投げ捨てた。今ここで妻に捨てられたら、私はこの先どうやって生きていけばいいんだ、と、恐怖にガタガタと震えながら玄関の上がりかまちで海老のように踞った。

 震えながら踞る私の耳に、新聞配達のオートバイの音が遠離って行くのが聞こえた。
 気が付くと、すっかり夜は明けていた。
 夜明け前の薄明かりの中で、一人静かに妻の浮気に脅えていた私は、ふとそんな恐怖が奇妙な快楽へと変わっていくのを感じた。
 勝手にしやがれ。そうポツリと呟いた私は、そんな奇妙な快楽に包まれながら玄関の上がりかまちで眠りについたのだった。

(夜明け前・終)



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