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    ある変態男の生々しくも馬鹿馬鹿しい懺悔録

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 この小説は、「変態小説」の読者である坂井氏(35才)から送られて来たメールを基に、不肖未熟な私が、脚色し、創作し、更にデッチ上げたという実録小説でございます。
尚、小説にアップされている画像の一部は、坂井氏から送られて来たドキュメント画像を使用させて頂いております。

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 変態なブログにハマってしまった。

 本来、私の性的嗜好というのは至ってノーマルだった。
 これまでレンタルショップで借りて来ていたDVDというのも、新人AV女優が巨根の男優にオメコをほじられまくっているといった、何のたわいもない普通のエロDVDばかりであり、それまでの私は至って普通のスケベ親父に過ぎなかったのだ。
 しかし、例の変態ブログにハマってしまってからというもの、かような平凡なDVDでは物足りなくなってしまった。ただただ女の肉体と男の肉体がぶつかりあうだけの、まるで動物の交尾じみたそんな単純なストーリーと映像では、もはや満足できないようになってしまったのだ。

 女の秘部。
 女が必死に隠し通そうとする、秘密の恥部。
 そんな女の秘部を、明かす事によって得られる快楽……。

 私は、この変態なブログによって、その新たな嗜好に目覚めてしまった。
 そう、つまりこの変態なブログによって、私自身が変態的なフェチ感性に汚染されてしまったのである。

 そんな私は、その晩も、いつものように馴染みのレンタルショップへ顔を出した。
 しかし、今まで足を止めていた『新作コーナー』を知らん顔して素通りした私は、一番奥にある『アブノーマル』のコーナーへと足を速めた。
 そのコーナーには一種独特な危険な雰囲気が漂っていた。
 女子便所盗撮、スカトロ、メス豚、老婆強姦、近親相姦、幼女悪戯……
 しかし、そんな強行犯は、私にはまだまだ早過ぎる。
 私はそんな物騒なDVDを尻目に、そのラックの一番隅っこにポツンとある『下着』のコーナーで足を止めた。
『奥さん、下着のシミ見せて下さい・関西編』や、『ブルセラ女子高生の実態3』といった有名シリーズモノを、急いでガバッと手にした。
 正直言って、このような場所でコレ系のDVDをじっくり吟味する度胸は、今の私にはまだない。
 そんな私はそれらのDVDを隠すかのように胸に抱きしめながら、逃げるようにしてレジへと向かったのだった。

 自宅に戻ると、リビングでテレビを見ていた嫁に「明日の企画書を作らなきゃならないから」と嘘を付き、そそくさと書斎に引き蘢った。
 パソコンの画面に映し出された女達の下着の汚れ。そんな魑魅魍魎とした汚れを見つめながら、固くなったペニスをズボンの上からギュッギュッと握っていると、廊下から「先にお風呂入るからね」っという嫁の声が聞こえて来た。
 私は、「ああ」と返事をしながらも画面を見つめていた。
 パソコンの画面には、妙に乳の大きな二十八才の人妻が、恥ずかしそうにパンティーを脱いでいるシーンが映し出されていた。
 巨乳の人妻はスルスルとパンティーを脱ぎ終えると、スタッフに急かされるまま、カメラに向かって「はい」とパンティーを広げた。
 そこには粘着性のありそうなクリーム色のオリモノがネチャっと糸を引いていた。
 私は、嫁と然程歳も違わない人妻のシミを見つめながら、ズボンの中からペニスを捻り出し、ハァハァと熱い息を吐きながらコリコリの肉棒を上下させた。
 そして、その人妻のオリモノを、嗅ぎたい、舐めたい、ペニスに擦り付けたい、と激しく欲情すると同時に、いきなり席を立ち上がった私は、迷う事なく書斎を飛び出したのであった。

 洗面所のドアを開けると、その奥にある浴室の半透明の扉には、湯気に包まれた嫁の裸体がぼんやりと浮かんでいた。
 私は嫁に気付かれぬよう洗面所に忍び込み、洗濯機の横に置いてある脱衣カゴの中を覗いた。
 丸まった靴下の下に、それらしき薄ピンクの生地が見える。
 私は浴室を気にしながらも恐る恐るそこに手を伸ばし、指先でそのタラタラの生地をソッと摘むと、まるで浅草のスリのようにそれをサッと抜き取った。
 再び書斎に戻り、DVDを巻き戻ししては、再び先程の巨乳人妻のシーンを再生させると、私は急いで嫁のパンティーを開いた。
 そんな嫁のクロッチには、ワレメの原型を現したシミがくっきりと浮かび上がり、その縦線の黄色いオリモノはカリカリに乾いては、まるで固まったボンドのように固かった。

「大阪は高槻市に住む二十八才の主婦です……」

 画面の中で巨乳人妻が恥ずかしそうに呟いた。

「これから、私の……恥ずかしいシミを見て下さい……」

 巨乳人妻は恥ずかしそうにそう微笑むと、スルスルとパンティーを脱ぎ始めた。
 画面に巨乳人妻の汚れたクロッチがアップされると、私は素早く嫁のクロッチの匂いを嗅ぎ始め、あたかもその匂いがその巨乳人妻の匂いであるかのように想像しながらペニスをシゴいた。
 これはなんともリアルなオナニーだった。
 嫁の下着から漂う、汗と小便の残り汁が入り交じったオリモノ臭が、画面の中でクロッチを広げながら微笑む巨乳人妻のその匂いのように錯覚され、たちまち私は、見ず知らずの他人の奥さんの恥部を嗅いだような禁断な感覚に陥った。
「奥さんのパンツ、イカ臭いね……」
 そんな言葉を呟き、不意にその自分が呟いた言葉に刺激された私は、ものの数秒で大量の精液をティッシュの中に放出させてしまったのだった。

 どうしょうもない馬鹿だった。
 この馬鹿さ加減は、射精したと同時に激しい嫌悪感へと変わり、未だ画面で「恥ずかしいから見ないで下さいよぅ」などとほざく巨乳人妻に対し、突然激しい怒りがメラメラと彷彿する。
 すると、手に持っていた嫁のパンツを「臭いんだよテメェ!」とヒステリーのように叫びながら床に投げ捨て、「もう二度とオナニーなんかしてやらねぇからな」、などとそれを踏みつぶす。挙げ句の果てには、誰彼無く「なんだバカヤロウ!」などとキチガイのように目をひん剥きながら怒鳴ってはパソコンのスイッチを消すのだった。

 いつもこんな調子だった。
 三十五歳になっても未だオナニーをヤメられない私だったが、しかしオナニー後は非常に機嫌が悪く、いつもいつも終わった後には「ヤらなきゃよかった」という後悔に苛まれるのが常だった。
 しかし、どれだけ強烈な嫌悪感に包まれようとも、しばらくすると、またすぐにペニスが上下される快楽が恋しくなり、性懲りも無く再びソレをシコシコとせずにはいられなくなるのである。

 そんなオナニー依存症な私は、いつでもどこでもオナニーのネタはないものかと、獲物を狙う獣のように目を光らせている。
 少し前までは、大概、エロサイトの無料動画サンプルで、その沸き上がる性的ストレスを発散させていたものだが、しかし最近ではそんな動画もすっかり飽きてしまい、より高度でよりデンジャラスなオナニーネタを求めるようになっていた。
 コンビニのトイレの汚物入れを漁ったり、病院の屋上に忍び込んでは、そこにヒラヒラと干されている誰の物かもわからない下着を盗んだりもした。
 そんな危険を犯す一方、不意にNHKの子供番組に欲情した事もある。短パンを履いたお姉さんが、知能遅れな子供達と「芋掘り」をしているという番組だったが、そんな番組にさえ、いきなりスイッチが入ってしまい、そのお姉さんが知能遅れな子供達に畑で押し倒され、泥だらけになりながらサツマイモをアソコに捩じ込まれるシーンなどを勝手に妄想しては、シコシコとペニスをシゴく有り様だった。

 そんな馬鹿げた妄想が、まるでポチッと再生ボタンを押したかのように素早く私の頭の中で働くようになったのは、例の変態小説というブログを見るようになってからだった。

 ひとえに官能小説というのは、単にそこに映し出される画像を見るといったエロ動画とは違い、脳で文を理解し、脳でその表現を事細かく感じ取る為、その小説に描かれた出来事がいつまでも頭の中にこびり付き、後になってジワジワと性欲をかき立てられるものである。
 しかしながら、官能小説にも色々なタイプがあり、読後に胸を熱くさせられるモノや、そのままセンズリの戦闘態勢に挑んでしまう刺激的なモノまで様々である。
 その中でも、この「変態小説」というブログに書き綴られている小説は、官能小説と呼べるようなレベルの高い読み物とも呼べず、かといって娯楽中心のエロ小説かといえばそうでもなく、いったい何が何だかわからないような、実に奇怪な小説だった。

 この小説を一言で表現するなら、「不潔小説」であろう。
 まさにそのブログ名の通り、ここに書き綴られている小説は、不快極まりない「変態小説」そのものなのだ。
 私は、このブログの小説を読む度に、何度「汚い!」と叫んだ事かわからない。
 だから当然、こんな下品な小説で欲情するわけがなく、欲情どころかその不快さに吐き気を催していた程である。
 が、しかし、不思議な事に、そう思いながら読んでいるにも関わらず、読後はいつも無意識のうちにペニスの先から我慢汁がダラダラと溢れていた。
 そんな汚れたペニスを読後にジッと見つめながら、「もしかしたら私にはソッチの気があるのだろうか?」などとジワジワと思い始め、そしていくつかの下品な小説を読んでいくうちに、すっかり私はこの下品極まりない小説にハマってしまっていたのだった。
 この下品な小説を読むようになってからというもの、いつの間にか、女の汗やオリモノといった、今まで全く興味がなかったそんな汚物に興味を持つようになってしまった。
 だから私は、それからというもの、会社の事務員を見ても、町ですれ違う女子高生を見ても、いつも「あの女の下着のシミは……」などと、その色や匂いを想像してしまうようになってしまったのだ。

(洗脳された……)

 私はそう思いながら、私を「変態」という危険地帯に導いたこのブログを激しく恨んだ。
 この糞ブログに洗脳されてしまった私は、今や、普通の成人男性が性的興奮を感じるような、女性の胸や尻、またはウナジや美脚といった部分には全く反応できず、その反面、女性の下着に付着するオリモノや、強烈な悪臭を放つ女の腋の下、又は、女が鼻糞をほじった後のその小指の爪先などに異常な性的興奮を感じてしまうような、変態フェチに成り下がってしまったのだ。

 これは非常に危険だと、素直にそう思った。
 このような不気味な性嗜好が私の代から生まれようものなら、その性嗜好は今後生まれて来る私の子供のDNAに組み込まれ、それは、孫、曾孫、玄孫、来孫、昆孫、仍孫、雲孫、と、代々受け継がれて行き、そのうち私の子孫は途方もない変態王国を作り上げ、朝から晩まで女のオリモノなんぞを追い求めるといった、実に堕落した一族を築き上げるかも知れないのである。
 まぁ、それは大袈裟としても、しかし実際、この思想というか嗜好は非常に危険だ。
 一度、この『女の恥部』というものに魅せられてしまおうものなら、女の正常な部分など全く興味を示さなくなり、それを激しく求めるあまりに、いとも簡単に犯罪にまで手を染める始末になりかねないのだ。

 実際、私は「変態小説」を読むようになってから、それに影響されては、人には言えないような恥ずかしい犯罪を何度も犯している。
 しかも、その犯した犯罪に対し、全く罪の意識を感じる事がなく、逆に、罪の意識どころか快楽を得ているが為、最近ではブレーキが利かなくなっているのが現状だ。
 特に、変態小説に描かれているフェチ的な行為は、正常な脳髄を激しく破壊し、それがいつ何時フラッシュバックを起こすかも知れないと言う危険性をはらんでいるのだ。

 まぁ、これはあまり話したくない「忘れたい過去」ではあるが、「変態小説」の危険性を読者の皆さんにわかってもらう為にも、恥を忍んで告白しよう。

 私の家のすぐ近所に加藤(仮名)という夫婦が住んでいた。
 加藤家とは随分と親しい付き合いをしており、私たち夫婦はこれまでにも何度も加藤家へ御邪魔しては、遅くまで酒を飲み明かしていた。
 その加藤の嫁。名前は相子(三十歳)という、これが榮倉奈々によく似たなかなかのいい女で、体つきもムチムチしては妙に色っぽい人妻だった。
 一つの卓袱台を四人で囲み、酒を酌み交わしながらたわいもない話に耽る。
 そのうち、酒の弱い相子はポッと顔を赤らめ始め、次第にその火照りは相子の首から胸元、そしてワンピースから伸びる真っ白な脚へと進み、まるで湯上がりのように仕上げてしまうのだ。
 それがこれまた可愛い。
 ほろ酔い加減の人妻というのは、なぜにこうも色っぽく、そしてスケベに見えるのだろう。ましてそれが他人の妻ともなると、それはもう格別にそう思えるのだ。
 私は正面に座るそんな相子を見つめながら、彼女を狂ったように視姦した。
 その火照った両足をバタバタさせながら「やだ、やだ」と必死で抵抗する相子のその豊満な胸を揉みしだく。
 それを旦那が隣りでジッと見つめ、相子は「あなた、見ないで!」と悲痛に叫ぶ。
 その肉付きの良い尻を包み込んでいる白いパンティーが乱暴に剥がされ、卑猥な陰毛が蛍光灯の下に曝け出されると、すぐさまその股は強引に開かされ、赤く爛れたワレメが顔を出す……
 そんな妄想を酔いに任せながら繰り広げていた私だったが、しかし、瞬間、相子のアソコの匂いが気になり始めた。
 これは、かの糞小説である「変態小説」の洗脳によるものであり、いつもなら妄想している女の性器の匂いなどいちいち想像する事なく、そのままズボッと性交に及ぶのであるが、しかし今の私はあの糞馬鹿小説に洗脳されている為か、どうしてもその部分を妄想せずにはいられないのだ。

(くそっ……面倒くせぇなぁ……)

 そう思いながらも私は相子のアソコの匂いを想像した(しなければならなかった)。

「でも、四丁目のクリーニング屋さんって、料金ちょっと高くないですか?」
 そう私の嫁に話し掛ける相子。そんな相子の指には、マヨネーズの付いたスルメイカが摘まれ、相子はそれを齧りながら大きな目をクリクリさせて話している。
 私は卓袱台の上のスルメイカにそっと手を伸ばした。そしてそれを誰にも気付かれぬようソッと嗅ぎながら、もう一度相子の顔を見た。

(く、くさい……)

 私の鼻孔にスルメイカの生臭さが襲いかかり、その悪臭が同時に目の前で微笑む相子とリンクする。
 その瞬間、なんともいえない性的興奮が私に襲いかかり、私は火を見るより明らかに勃起した。
 我慢できなかった。もう無理だった。
 変態小説にハマってしまった私にとって、スルメイカの匂いとホロ酔い加減の人妻というのは、ニキビ面した中学生に週間エロトピアを与えるくらい、そのくらいオナニーを誘発するものなのである。
 我慢できなくなった私は、「ちょっとトイレをお借りします」と、加藤の旦那さんに声を掛け、その場をそそくさと立ち上がった。
 そのままトイレでヌイてしまおうと、居間を出た私は、早足で廊下を進んだ。
 廊下の突き当たりを左に曲がるとトイレのドアがあった。そのドアを開けようと手を伸ばした瞬間、トイレの横にある浴室の、半開きになったドアの隙間から、洗濯洗剤「アリエール」の香りがふんわりと漂って来たのだった。

 そんな香りが私の心臓をバクバクさせた。
 今までなら、そんな洗濯洗剤の香りにいちいち反応する事はなかったのだが、しかし、変態小説を愛読している私には、その香りを素通りする事は出来なかった。
 廊下をキョロキョロしながら恐る恐る浴室に忍び込んだ。
 脱衣場には、アリエールの香りとは別に、強烈なカビキラーのニオイが漂っていた。
 浴場のドアの手前に洗面所があり、その正面に洗濯機が口を開いて私を待ち受けている。
 私は迷う事なく洗濯機の中を覗いた。洗濯機のドラムの中には、旦那の貧乏臭いランニングシャツ(YG)や、湿ったバスタオルなどがこんもりと積まれていた。
 その中を私は漁った。ハァハァといやらしい息を吐きながら、見つかったらどうしよう、という恐怖に襲われながらも、ひたすら洗濯機の中をほじり返した。
 そしてその奥でふんわりと寝そべっていた小さな花柄模様の木綿パンツを発見すると、それを素早く鷲掴みしそのままトイレの中へと直行したのであった。

 それはなんとも安物臭いパンツだった。ザラザラとした木綿の肌触りがなんとも少女チックで、榮倉奈々似の人妻にはお似合いの下着だった。
 相子の笑顔を思い出しながら、その小さなパンツを手の平の中で静かに広げた。
 薄茶色に染まったクロッチの中心に、キラッと輝く湿りを見つけた。

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(実際に坂井氏から送られて来た相子さんのシミ写真)

「マジかよ……」
 驚きと感動の中、そう呟きながらその湿りを指先で触れてみる。
 それはまるで「痰」のようにネチャネチャしていた。
 それが愛液なのか、はたまたオリモノなのかわからない。
 それが愛液ならば私の興奮度もマックスに達するというものだが、しかしもしオリモノだとすると、ちょっとこのネチャネチャ度は気持ちが悪い。
 そう思う私は、変態として未熟者であり、変態小説を愛読している変態の先輩達に比べたら私などまだまだヒヨッ子だった。

 そのパンツは、その湿り具合からして、脱いでから然程時間が経っていないものだと思われた。
 という事は、きっとニオイも新鮮なはずだ。
 確か、変態小説で作者がこう書いていた。
『使用済み下着の賞味期限は二日だ』と。
 そう考えれば、このパンツの脱衣推定時刻は、私たちが加藤家に御邪魔する少し前の九時頃であり(さっき確かに相子は「お風呂に入った」と言っていた)、まだ脱衣されてから三時間くらいしか経過していないのである。
 という事は、これは変態小説が認定するところの『脱ぎたてほやほや』のBランクに部類されるわけであり、私は初めての洗濯機荒らしにして、いきなりBランクの品を手に入れたという事になるのだ(※ちなみにAランクは『脱がした直後』らしいが、しかし人によっては、脱いでから2時間くらい発酵させて、アンモニア臭がキツくなって来た頃合いが良しとされる嗜好の方も見えるようで、依ってどちらがAランクかは一概には言えない)
 しかもこの場合の「シミ」は、変態小説が認定するところの『ちょい濡れ』に値するものと見られ、まぁ、汚れAクラスの『びしょ濡れ』とはいかないものの、初心者の私にとっては『ちょい濡れ』でも、非常に満足極まりない光栄な品を手に入れた事になるのだ(※しかし、人によっては『びしょ濡れ』は下品であり、『ちょい濡れ』のほうが芸術的価値観は高いとする人もいるようで、依ってどちらがAランクかは一概には言えない)

 私はたちまち優越感に浸った。
 これが、俗にいうビギナーズラックというものだとも知らず、天狗になってしまった私は、もしかしたら私にはこれ系の運というものがあり、将来は下着泥棒として生計を立てて行けるのではないだろうか、などという大きな夢まで抱いてしまう有り様だった。

 そんな相子のシミ付きパンツ。
 これは生涯忘れられない物となった。
 その痰のような粘着性のあるオリモノは意外にも無臭だった。
 但し、そのオリモノの周囲にはしっかりと相子の陰部の香りが染み付いていた。
 そこは全体的におしっこのアンモニア臭が漂い、その中に汗臭やマンカスの香りが絶妙に混ざり合っていた。
 あんなに可愛い人妻でも、やはりアソコは生身の人間だった。
 このパンツにシミ付いている饐えたニオイが、今も相子の股ぐらにムンムンと漂っているのかと思うと、私はいてもたってもいられなくなり、おもわず剥き出しのペニスをゴシゴシとシゴき始めた。
「相子……あぁ、アイちゃん……」
 そう唸りながら、相子の笑顔と相子の太もも、そして卓袱台の下でひっきりなしにボリボリと掻いていた、あの足首にポツンとあった、蚊に刺されたかのような『赤いおでき』を思い出しては、私はペニスを激しくシゴき、そして相子のオリモノを舐めたのだった。

 それが癖になった私は、それからというもの、加藤家に遊びに行くのが愉しみで堪らなくなった。
 そんな相子のクロッチの汚れは毎日違った。
 全く汚れていない日もあれば、「なんじゃこりゃ!」と松田優作的に驚かされる程の汚れた日もあった。
 しかし相子自身はいつもと変わりなく、優しい笑顔で私たちを迎えてくれた。そんな平常心な相子が堪らなかった。そうやって平常心を装いながらも、しかしそのくせ、その股間に張り付くパンツは、鼻もへし曲がらんほどの臭っさいオメコ汁でグチャグチャに汚れているのである。
 そんなギャップを楽しむのも、これまた変態の愉しみのひとつだと素直にそう思った。
 しかし、そう思う事自体、既に私は変態小説に汚染されているのであろう、それを思うと、私は怖くて仕方ない。
 今に、とんでもない性犯罪を犯し、ブタ箱などという劣悪な檻の中に収容され、妻も子供も、そして今まで苦労して築き上げて来た社会的地位さえも、全て失ってしまうのではないだろうかという恐怖の妄想に駆り立てられる毎日なのだ。

 しかし、そんな恐怖が、妄想ではなく現実となって私に襲いかかって来る事など、まだ、その時の私は夢にも思っていなかったのだった。

(つづく)

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