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夜這いのススメ8

2013/05/30 Thu 18:09

よばいのすすめ8



 しばらくすると離れ小屋の裏戸がギシッっと音を立て静かに開いた。
 検分役の笹田は、今まで覗いていたエンマ穴からそっと顔を離すと静かに俯いた。そんな笹田の横を浴衣を羽織ったサチエが夜風のように静かに通り過ぎて行く。サチエは離れの横にある井戸へ行くと、カラカラと音を立てながら井戸水を汲み上げたのだった。
 この村のしきたりでは、夜這い師をひとり相手にする度に性器を冷水で浄めなければならなかった。
 そんな『お浄め』を監視するのも検分役の務めだ。
 井戸水を汲み上げたサチエは、恥ずかしそうに笹田に背を向けながらソッと浴衣の裾を捲り上げ、満月のように丸くて白い尻をちょこんっと出した。四メートル、いや三メートルくらいの距離だろうか、笹田の目にはサチエのぱっくりと割れた尻の谷間がはっきりと見えた。
 小便をするように股を開いてしゃがんだサチエは、桶の中に手拭を入れジャブジャブと濯ぎ始めた。椅子に座っていた笹田は、そのまま前屈みになり、サチエの股の裏っかわを覗き込んだ。
 ぱっくりと開いた赤黒いワレメからは、今の男のモノと思われる精液がニトーッと糸を引きながら地面に垂れていた。
(あの中に入れたい)
 固くなっていたペニスを笹田は握った。
 そんな笹田の様子に気付いたのか、サチエは慌てて股を閉じた。そして冷水をジャブジャブと股間に浴びせると、固く絞った手拭いをワレメにツンツンと突き立てた。
 このワレメに手拭をツンツンするというのもこの村のしきたりだった。それが何を意味するのか誰一人知る者はいなかったが、しかし『お浄め』の最後には必ずコレをやらなければならなかったのだった。

 そんな意味不明な『お浄め』を終え、サチエは再び離れに戻った。
 既に小屋の中には全裸の男が待ち受けていた。
 見た事の無い男だった。年は三十代だろうか、やたらと筋肉質なその体は、裏山を根城にしているゴンジャくれ(イノシシ)を思い出させた。
「早ぐ寝ろ」
 恐る恐る浴衣を脱ぎ始めているサチエに、男は獣のようなギラギラとした目を輝かせながら言った。
 蝋燭の灯りに照らされたペニスは熱り立っていた。ビンっと突き立った黒い肉棒には無数の血管が浮き出し、その獰猛さはまさに裏山を根城にするゴンジャくれ(イノシシ)そのものだった。
 脅えるサチエが恐る恐る布団の中に入ると、昭三はそのままエンマ穴に手を伸ばし、そこに『二番』と書かれた木札を示した。
「若けぇ女は久しぶりだっぺよ」
 そうエンマ穴に向かって不敵に笑う昭三のペニスはびんびんと跳ねていた。それを布団の中から目の当たりにしていたサチエは、こんなモノを入れられるくらいなら伝助の指チンコのほうがましだと背筋をゾッとさせていた。
 木札を枕元に投げ捨てた昭三は、蝿のように手の平をスリスリと擦り合わせながら「さて……」っと嬉しそうに笑った。そして脅えるサチエの顔を覗き込みながら微笑みながら、乱暴に布団の足下から潜り込んだ。
 昭三は、枕元へ這い上がる途中、強引にサチエの股間の中に手を押し込んで来た。これは明らかに違反行為だった。検分に見つかれば即刻退場となるのだが、しかし昭三はそんな事にはおかまいなしに強引にサチエの股の中に手を押し込むと、冷水で冷たくなったサチエのワレメをその太い指で強引に押し開いた。
「いや……」
 サチエが怯えながら股を閉じると、布団の中から昭三がヌッと顔を出した。
「オラぁ、山岡の友達だ」
 昭三はそう言いながら、あたかも、おめえの事は全部山岡から聞いて知ってんだぞ、という目でサチエを睨んだ。
「おめのボンボ、ちっとも濡れてねぇでねぇか……」
 そう言いながら昭三は、岩のようにゴツゴツとした膝をサチエの股の中に強引に押し込んだ。そして不敵にニヤニヤと笑いながらサチエの顔を見下ろし、再び禁断のサチエのボンボに指を這わせたのだった。
 サチエが抵抗しようとすると、昭三はサチエの耳元に「舐めてやっか? おめ、舐められるの好きなんだべ? 山岡から聞いてっぞ」と囁いた。
 夜這いのしきたりでは、互いの性器に触れる事すら禁じられており、ましてやそこを舐めるなど言語道断であった。もしそれが見つかれば即刻二人はボタ山の穴牢に放り込まれ、問答無用で八十日間の懲罰を受けさせられるのだ。
 危険を察したサチエは慌ててエンマ穴を見た。すると昭三が「ふん」と鼻で笑い、エンマ穴に向かって叫んだ。
「検分さんよぅ、見てくれやココ、前の野郎が汁をこぼしてっから布団がベタベタに濡れて気持ち悪いったらありゃしねぇべ」
 昭三はエンマ穴でギロギロと動く目玉にそう叫ぶと、枕元に置いてあるチリ紙を鷲掴みにしながら「ちょっと布団拭ぐがんな」と検分役に言った。
 検分役ではそれを確かめる方法がなかった。検分役としては、そう申告されれば、黙ってそれを認めるしかなかった。
 検分役が異議を唱えないのを確認した昭三は、サチエの耳元に「このまま動くんじゃねぇぞ」と囁くと、そのままサチエの股間に堂々と潜り込んで行ったのだった。

 布団の中でそれを見た昭三は、蝋燭の灯りにぼんやりと照らされた桃色の粘膜に、おもわず身震いした。一番だったあの小僧の精液がここに注入されたのかと思うと気持ちが悪かったが、しかしこれほどの美少女のボンボを舐めれる機会など滅多に無い。そう思うと異様な興奮に急かされた昭三は、まさに喉が渇いた犬の如く舌をベロベロさせながら、サチエの可愛いワレメを舐めまくったのだった。
 昭三の生温かい舌がクリトリスを転がした。それと同時に穴の中にゴツゴツとした太い指が侵入して来た。伝助の残り汁が潤滑油となっているのか、昭三の指はサチエの穴の中をスムーズに動き回り、とたんにサチエはおかしな気分になってきた。
 そんなサチエの表情に不審感を抱いた検分役が、「おい、まだか」とエンマ穴から唸った。
「いやぁ、もうちょっとだ。あんの童貞野郎、全部布団の上に出しやがって、もうそこらじゅうネトネトだべさ」
 昭三はそう答えながら、サチエの肛門にまで舌を伸ばし、サチエの恥ずかしい味を存分に味わっていた。
 笹田はそんな昭三に不審を抱きつつも、しかしサチエ本人が何も申し出て来ないため、それ以上の確かめようはなかった。
 そんなサチエはと言うと、堂々と股間を蠢く昭三の舌に完全に怯えてしまっていた。ここで検分に見つかれば自分も同罪になるという恐怖から、サチエは検分にバレないように平然を装っていた。
 しかしそんな昭三の舌はワレメの隅々まで這い回り、なんともいえない快感がサチエの全身を走っていた。
 このままでは声を出してしまいそうだった。そう思ったサチエは布団の中の昭三に向かって「早く」と擦れた小声で囁いた。
 口の回りを淫らな汁でテラテラに輝かせた昭三が、ニヤニヤしながら布団から這い出して来た。そのままサチエの細い脚を両腕に抱え込むと、イノシシのような獰猛なペニスをワレメに向けた。
 ペロリと捲れた二枚の小陰唇。その上でプクっと膨れたクリトリスと、もはや涎を垂らしたラクダの口のようにだらしなく開いている裂け目。そんなサチエの陰部を、コリコリに硬くなった亀頭がヌルヌルと滑り始めた。
 布団の中で、ピチ、ピチ、ピチ、といういやらしい音が鳴っていた。亀頭がクリトリスを通過する度に快感で腰を捩らせていたサチエは、早く入れてといわんばかりに小さくブリッヂし、その裂け目の奥にある粘膜を鯉の口のようにヒクヒクさせていた。
 しばらくヌルヌルと上下していた亀頭だったが、不意にサチエが股間を持ち上げた事で亀頭は恥骨に引っかかり、そのままツルンっと穴の中に滑り込んでしまった。
「はあぁぁん!」
 おもわずサチエが声を出して仰け反った。
 エンマ穴から覗いていた笹田も、小屋の前で待機している夜這い師たちも、その卑猥な声に唾をゴクリと飲み込み、一斉に耳を澄ました。
「おらおら……スケベな娘だな……」
 昭三はそう吐き捨てながら腰をコキコキと動かした。
 その腰の動きが速くなって来ると、昭三の背中から掛け布団がするりと落ち、天井に両足を掲げながら悶えているサチエの淫らな姿が笹田の目に飛び込んできた。
 おもわず笹田はズボンからペニスを引きずり出した。勃起したペニスの先からは、既にネトネトした汁が溢れ、睾丸にまで垂れていた。

「山岡が言ってたども、おめ、乱暴にヤられるのが好きなんだってな」

 昭三はサチエの乱れる髪を鷲掴みにしながらそう言うと、怖い顔でサチエの目を覗き込んだ。
 サチエは必死で喘ぎ声を押し殺していた。夜這い時に喘ぎ声を上げるというのは非常に下品な事とされており、それを水谷のおばちゃんから厳しく教えられていたサチエは、下唇をギュッと噛み締めながら必死で声を押し殺していたのだった。
 が、しかし、逆にそれは、夜這いをかける男達側にすると、女が喘がないというのは非常に屈辱的な事とされていた。男達は夜這いでどれだけ女を乱れさせるかが勝負であり、もし夜這いで女を感じさせられなければ、村人達から『甲斐性なし』というレッテルを貼られ、青年団からはパシリとして扱われてしまうのだった。
 だから男達は、何としてでも女を感じさせようと必死で腰を振るのだった。指マンやクンニといったテクニックは一切禁止されているため、その腰の動きと持続力だけが最大の武器なのであった。

「おら、気持ちいいっぺ? おらおらおら、どうなんだ? 気持ちいいなら気持ちいいって言ってみろ」

 昭三はサチエに声を出させようと、いやらしい言葉を耳元に囁きながら激しく腰を振った。薄暗い小屋の中で、卑猥に蠢く昭三の腰が蝋燭の灯りに照らされていた。壁に映るその影は、まさに獣の交尾のように荒々しく、その影の動きに合わせて、ブチョ、ブチョ、ブチョっといういやらしい音が響いていた。
 笹田は、西側の下段の穴を覗き込み、そんな結合部分を真正面から見ていた。あの妖精のようなサッちゃんのボンボが、獰猛な獣に汚されていた。本来ならそれは悲しいシーンのはずなのだが、しかしその時の笹田はそんな残酷なシーンに欲情を覚え、タラタラと我慢汁を垂れ流すペニスを激しくシゴいていたのだった。
 もちろん、小屋の正面で待機する夜這い師達も、昭三のこの激しい腰の動きに焦りを覚えていた。そのギシギシと揺れる小屋を愕然と見つめながら、興奮したり自信を無くしたりと、それぞれが様々な感情を抱いていた。

「昭ちゃん、はりきってるべ……」

 三番札を持った健一郎は、余裕の表情を浮かべながらニヤニヤと笑っていた。そんな彼の表情には自信が溢れていた。揺れる小屋を見つめるその不敵な目は、まるでイノシシを追う猟犬のようにギラギラと輝いていた。
 しかし、そんな健一郎の不敵な目の光りに対し、露骨に嫌悪感を剥き出しにしている男がいた。四番札を持つ哲郎だった。
 密かにサチエに恋心を抱いている哲郎にとって、この状況はまさに地獄だった。今、目の前でユッサユッサと揺れている小屋の中で愛する女が散々に犯され、尚かつ、その後もこの健一郎に屈辱されなければならないのである。この状態は哲郎にとって地獄以外の何ものでもなかったのだった。
 そんな哲郎は、そこからサチエの喘ぎ声が聞こえて来ない事だけが何よりの救いだった。そして、小屋がこれだけ激しく揺れ動きながらも、声ひとつあげずに必死に耐え抜いているサチエの今の気持ちを思うと、哲郎は胸が引き裂かれる思いがした。
 しかし、そんな哲郎の複雑な気持ちを逆なでするように、自信に満ち溢れた健一郎が哲郎に向けて猛り立ったペニスを突き出した。

「俺のは昭ちゃんのよりもデケェし固てぇかんな……ひひひひひ、いぐら昭ちゃんで我慢できても、俺ん時にはしっがりとイガしてやっべ……」

 健一郎はそう言いながら下品な笑顔を浮かべ、その猪のように獰猛なペニスをゆっくりとシゴいた。
 哲郎はそんな健一郎のペニスを横目で見ながら、自分のペニスよりも確実に二倍はあると激しい嫉妬に包まれた。

「ま、俺がサチエを天国にイガせっちまうがら、哲郎はサチエの抜け殻を抱ぐごとになっけど、悪ぐ思うな」

 健一郎が自慢げにそう笑うと、一瞬小屋の揺れが激しくなり、そしてみるみると静かになっていった。
 そんな小屋の揺れ具合を見ながら、健一郎は「昭ちゃんイったべ」と哲郎の顔を見て笑った。そして薮の中でゆっくりと立ち上がると、さも次はいよいよ自分の番だと言わんばかりに、その巨大なペニスを月夜に浮かび上がらせた。
 五番札を持った孝介が、健一郎の逞しいペニスを見つめながら「……あんなバケモンみてぇなモンを先に入れられたらよ、後のモンはひとたまりもねぇっぺ……」と自信無さげに呟き、哲郎の顔を見ながらゆっくりと首を左右に振った。
 しばらくすると小屋の扉がガバッと開いた。
 中からまだ勃起したままのペニスをヒコヒコさせた昭三が、まるでひとっ風呂浴びたかのような清々しい表情で小屋から出て来た。

「ありゃ、なかなか頑固だべ。あいつ、意地でも声出さんように唇噛み締めてやがっだ……」

 昭三はそう言いながら、薮の中に潜んでいる三人にペニスを向けた。そして、自慢げに唇の端を歪めながらこう言った。

「だどもよ、少なぐども三べんはイカしてやっだべ。その証拠に、ほれ、見で見ろこのちんぽ、あいつのボンボ汁でぬるぬるだべ」

 そう言いながら突き出した昭三のペニスは、まだホカホカと湯気が上がっているかのように生々しいものだった。
 紫色の亀頭から付け根まで白濁の汁でドロドロに濡れ、陰毛はまるでもずくのようにネトネトしていた。
 そんなペニスを自慢げに見せびらかす昭三は、三番札を持った健一郎に微笑みながら、「早よ行ったほうがいいべ。今ならあいつのボンボはまだ敏感だべさ」と小屋に振り返りながらそう言った。
 健一郎は、昭三のモノよりもひと回り大きなペニスを突き出しながら、「よっしゃ、ヒィーヒィー言わしてやっがらな」と、鼻息荒く薮の中から飛び出した。
 そんな健一郎の自信に満ち溢れた背中をジッと見つめる哲郎は、健一郎のモノよりも明らかに半分しかない自分のモノを握りしめながら歯軋りした。
 そして一歩一歩小屋に近付いていく健一郎の尻に浮かび上がる梅干し程の『ホクロ』を憎々しく睨みながら、絶望に満ちた溜息を静かに吐いたのだった。

(つづく)

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